一方、日本では古くから贈り物の水引など紐や細い布は特別な意味を持っていた[1]。このような背景もあり西洋の文化と融合しながらリボンの文化が広く浸透することになった[1]。 リボンには幅の広い反物を細長くヒートカット(融断)または高周波カットした広幅カットリボンと、最初から細長くリボン状に織機で織り上げた織リボン(細幅織リボン)がある[3]。広幅カットリボンは裁断により製造するので大量生産が可能で安価である[3]。織リボンは個々に製造されるものでリボンに織りの耳がある[3]。 織リボンにも織り方により様々な種類があり、代表的なものは経糸と緯糸を交互に上下して織る平織(正織)と、経糸と緯糸を5本以上用いて織り上げる朱子織である[3]。平織は単純な織り方だが丈夫で摩擦に強い[3]。朱子織には表面と裏面があり経糸と緯糸の一方だけが表面に出るようにした織り方になっているため独特の光沢と柔軟性がある[3]。 [4]リボンの素材には、絹、レーヨン、ポリエステル、アセテート、ナイロン、コットンなどが用いられる[5]。生地にはサテン、ベルベット、グログラン
分類
基本的分類
素材による分類
サテンリボンは光沢のある朱子織のリボンの代表的なもので[3]、レーヨン、ポリエステル、ナイロンなどの素材が用いられる[5](ただしカットリボンの製品もある[5])。
タフタリボンは強度のある平織(タフタ)のリボンの代表的なものである[5]。 結び目を作ってさらに装飾性を上げたものを使うことが多く、その際最もポピュラーな蝶結びのことを「リボン結び」と呼ぶこともある。より思い通りの結び目の形状を得るため、崩れにくくするために実際には結ばずに縫製で結び目の形を作ったり、プラスチックなどで成型したりすることもある。形を整えやすいようワイヤーが入ったものもある。以下のような多様な結び方がある。 なお、胸章などでは花の下にタレというリボンが付くことがある。 祝事には明るい色のものが用いられ、弔事の喪章や遺影などには白黒のリボンが用いられる。
形態による分類
リボン(リボン結び)[6]
バタフライボウ[6]
ウェーブリボン[6]
ポンポンボウ[6]
バラ - 掲示や胸章等
桔梗 - 胸章等
ダリア - 胸章等
旭光 - 胸章等
六方 - 胸章等
五方 - 胸章等
フレンチボウ[6]
ビラ - 結ばないもの
用途
用途例
頭髪を結うキャラクターやピクトグラムなどの作成で男女を区別させる必要がある場合に、女性側にリボンをつけることがある(男性側にはネクタイや帽子(キャップなど)を用いることが多い)。
胸章来賓などであることを示す。
ラッピング贈答品の包装の際にリボンをかけることがあり、十字掛けや斜め掛けといった種類がある[6]。
テープカット色付きのリボンテープを用いる。
メダル、勲章等メダルや勲章、栄章、褒章に用いる。勲章、褒章等では「綬」と呼ばれる。
トロフィーリボン、ペナントリボントロフィーや優勝旗などに各回の受賞者を記念するために取り付ける。
象徴アウェアネス・リボン。
ギャラリー
コスプレに利用
マイクと胸に利用
ラッピング
テープカット
レッドリボン
脚注[脚注の使い方]
出典^ a b c d e 林 芳久 著『実践フラワーラッピング』p.110、誠文堂新光社、2012年