リチウムイオン二次電池
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体積エネルギー密度250?676 Wh/L[1][2][3]
出力荷重比~250?340 W/kg[1]
充電/放電効率80%?90%[4]
エネルギーコスト1.5 Wh/US$[5]
自己放電率8% - 21 °C
15% - 40 °C
31% - 60 °C
(月あたり)[6]
サイクル耐久性LiCoO2: 500-1000回
LiMn2O4: 300-700回
NMC: 1000-2000回
LiFePO4: 1000-2000回
※負極: 黒鉛[7]
公称電圧LiCoO2: 3.6?3.7 V
LiMn2O4: 3.7?3.8 V
NMC: 3.6?3.7 V
LiFePO4: 3.2?3.3 V
※負極: 黒鉛[7]
使用温度範囲(放電時)?20 °C ? 60 °C[8]
使用温度範囲(充電時)0 °C ? 45 °C[8]
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東芝Dynabookのリチウムイオンポリマー二次電池パック

リチウムイオン二次電池(リチウムイオンにじでんち、: lithium-ion battery)は、正極負極の間をリチウムイオンが移動することで充電放電を行う二次電池充電可能な電池)である。正極、負極、電解質それぞれの材料は用途やメーカーによって様々であるが、代表的な構成は、正極にリチウム遷移金属複合酸化物、負極に炭素材料、電解質に有機溶媒などの非水電解質を用いる。単にリチウムイオン電池、リチウムイオンバッテリー、Li-ion電池、LIB、LiBとも言う。リチウムイオン二次電池という命名はソニー・エナジー・テックの戸澤奎三郎による[9][10]

なお、似た名前の電池には以下のようなものがある。

リチウム電池は、負極に金属リチウムを使う一次電池。リチウムイオンが電気伝導を担う点はリチウムイオン電池と同じだが、リチウム金属そのものの溶解・析出反応であり、黒鉛を使う場合のように黒鉛の層状構造の間にリチウムイオンが出入りするインターカレーションによるリチウムイオン電池とは異なる。金属リチウムの二次電池への応用は全固体電池における研究が進んでいる。

リチウムポリマー電池(LiPo電池)は、リチウムイオン電池の一種で、電解質にゲル状のポリマー高分子)を使う二次電池。

リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFe電池)は、リチウムイオン電池の一種で、正極材料にリン酸鉄リチウム(英語版)を使う二次電池。

識別色は■青(シアン)。
歴史
背景NASAの大型リチウムイオンポリマー二次電池ファルタマイクロバッテリー社製リチウムイオンバッテリー。
アルトルスハイム()オートビジョン自動車博物館

1980年代、携帯電話ノートパソコンなどの携帯機器の開発により、高容量で小型軽量な二次電池(充電可能な電池)のニーズが高まった。従来のニッケル水素電池などには容量重量比に限界があり、新型二次電池が切望されていた[要出典]。

1976年、エクソンスタンリー・ウィッティンガムは、正極に二硫化チタン(英語版)、負極に金属リチウムを使う二次電池を開発・提案した[11]。この電池は、特に負極側で安全性に問題(充電時のデンドライト問題、金属リチウムの反応性の問題)があり実用化はされなかったが、二硫化チタンは層状の化合物で、リチウムイオンを分子レベルで収納できるスペースを持ち、リチウムイオンが繰り返し出入りしても形が壊れにくい特徴を持つ物質だった。この"層状化合物にイオンが出入りする"という現象は「インターカレーション」と呼ばれており、その優れた特性から、その後にインターカレーション型の電極が盛んに研究されるようになった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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