2019年11月12日、ポール・トーマス・アンダーソン監督が新作映画を製作に着手しているとの報道があった[6]。2020年8月、ブラッドリー・クーパー、ベニー・サフディ、アラナ・ハイムらの出演が決まった[7][8]。9月2日、クーパー・ホフマンの起用が発表された[9]。
なお、レオナルド・ディカプリオにも本作への出演オファーが出ていたが、最終的に断られてしまったのだという[10]。
劇中でジョン・ピーターズが「ピーナッツバターのサンドイッチは好きかい」と女の子に尋ねるシーンがあるが、これはピーターズ本人の希望によるものである。監督から「貴方を新作に登場させるつもりだ」と事前に告げられた際、ピーターズはこのシーンを入れることを条件に快諾した[5]。 本作の主要撮影は『Soggy Bottom』という仮題の下、2020年8月にロサンゼルスで始まり、同年11月に終了した[11][12]。2021年9月6日、ジョニー・グリーンウッドが本作で使用される楽曲を手掛けるとの報道があった[13]。 2019年12月18日、フォーカス・フィーチャーズが本作の全米配給権を獲得したと報じられた[14]。2020年7月17日、メトロ・ゴールドウィン・メイヤーがフォーカス・フィーチャーズから本作の全米配給権を買い取ろうとしているとの報道があった[15]。 2021年9月10日、本作の予告編が2か所の映画館で公開された。その際、本作のタイトルが『Licorice Pizza』であることが判明した[16]。28日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[17]。 Rotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「『リコリス・ピザ』ではポール・トーマス・アンダーソン監督が驚くほど快適なギアにシフトし、そのフレッシュな顔ぶれの主演俳優たちからスターとなる可能性のある演技を引き出している。」であり、71件の評論のうち高評価は92%にあたる65件で、平均点は10点満点中8.6点となっている[18]。Metacriticによれば、35件の評論のうち高評価は33件、賛否混在は2件、低評価はなく、平均点は100点満点中90点となっており、「MUST-SEE(必見)」の評価を得ている[19]。 作中で登場する日本人女性のキャラクターに対して、誇張した日本人アクセントの英語で笑いをとるシーンがあり、これがアジア系差別的な描写であるとして一部のメディアから問題視された[20]。 賞発表日カテゴリ対象結果Ref.
撮影・音楽
公開・マーケティング
作品の評価
受賞・ノミネート一覧
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞2021年12月2日作品賞受賞[21]
監督賞ポール・トーマス・アンダーソン受賞
ブレイクスルー演技賞アラナ・ハイム、クーパー・ホフマン受賞
ニューヨーク映画批評家協会賞2021年12月3日脚本賞ポール・トーマス・アンダーソン受賞[22]
ボストン・オンライン映画批評家協会賞
アンサンブル演技賞受賞
ボストン映画批評家協会賞2021年12月12日主演女優賞アラナ・ハイム受賞[24]
アンサンブル演技賞受賞
ロサンゼルス映画批評家協会賞2021年12月18日脚本賞ポール・トーマス・アンダーソン次点[25]
編集賞
全米映画批評家協会賞2022年1月8日主演女優賞アラナ・ハイム3位[26]
脚本賞ポール・トーマス・アンダーソン3位
ゴールデングローブ賞2022年1月9日作品賞 (ミュージカル・コメディ部門)ノミネート[27][28]
主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門)クーパー・ホフマンノミネート
主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門)アラナ・ハイムノミネート
脚本賞ポール・トーマス・アンダーソンノミネート
全米映画俳優組合賞2022年2月27日
脚注
注釈^ ゲイリー・ゴーツマンをモデルにしたキャラクター[5]。
^ ウィリアム・ホールデンをモデルにしたキャラクター[5]。
^ ルシル・ボールをモデルにしたキャラクター[5]。
出典^ Lang, Brent; Donnelly, Matt (2020年10月30日). “Breaking Down MGM’s Costly ‘No Time to Die’ Dilemma”