元来リアルロボットとスーパーロボット共に厳密な定義は存在せず、現実感を重視したのがリアルロボット、見栄えを重視したのがスーパーロボット程度の区分けだった。1990年代以降は制作側が視聴者の嗜好の変化を取り込んだこともあり、両者の境界は曖昧となっている[5]。2000年に製作された『銀装騎攻オーディアン』では前半はリアルロボット、後半はスーパーロボット的な展開を志向した作品であり、前半で主人公が操縦するリアルロボットが後半で登場するスーパーロボットに格納されそのまま操縦システムになるという設定となっている。
スーパーロボット大戦シリーズには当初からスーパーロボット作品だけでなくガンダムをはじめとしたリアルロボット作品からの出演があり、一部の作品は主人公をスーパーロボットに乗るスーパー系、リアルロボットに乗るリアル系から選択できるものの、両者の違いはスーパー系はスーパーロボットに、リアル系はリアルロボットにのみ搭乗できる程度であり、ゲームの難易度や進行には影響していない。
作品中のリアルロボット
アニメ
モビルスーツ(宇宙世紀ガンダムシリーズ/機動戦士ガンダムAGE/ガンダム Gのレコンギスタ/機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ)
リアルロボットの奔りとなった存在。同シリーズ中には可変型や四脚型、他機を凌駕する1機しか存在しない機体も登場する。
コンバットアーマー(太陽の牙ダグラム)
主人公機は量産を目指した機体でありながら圧倒的な活躍をみせるが、戦場までの運搬や整備が必要であり、敵側から整備兵を誘拐してくるエピソードが用意され、コンバットアーマーやその部品を製造したメーカーも設定されている。
ウォーカーマシン(戦闘メカ ザブングル)
元々は二足歩行型の作業機械。動力源はガソリンエンジン、ステアリングやペダルによる操縦など自動車や建設機械を連想させる設定となっている。
可変戦闘機(マクロスシリーズ)
人型、中間型、戦闘機型に変形可能であるが戦闘機形態がメインの「人型ロボットに変形できる戦闘機」。一部作品を除き主人公も量産機に搭乗するが、パーソナルカラーを施す事で演出上の差別化を図っているが性能は変わらない。
アーマードトルーパー(装甲騎兵ボトムズ)
リアルロボットのイメージを確立した作品。ロボットを徹底的に「消耗品」「兵器」として描き、修理や補給だけでなく乗り捨てるといった描写もある。主人公や敵が大量生産されていない高性能専用機に搭乗することもあったが、機体性能のみで多数の量産型を圧倒できるものではない。
ラウンドバーニアン(銀河漂流バイファム)
主人公機のバイファムは量産機を意識し、没個性的なデザインとなっている。動力は燃料電池、名称は姿勢制御装置が由来だが、敵からは『機動兵器』と呼ばれている。
ヘビーメタル(重戦機エルガイム)
人造人間を使用する制御システムに、ムーバブルフレームや全天周囲モニター・リニアシートなどの技術設定、運搬車両など周辺設定が詳細に行われている。最初の主人公機は量産のために構造が簡略化されたモデルで、後継機が登場すると部品取りにされるなどしている。
スーパー・パワード・トレーサー (SPT) /マルチ・フォーム (MF) /テラー・ストライカー (TS)(蒼き流星SPTレイズナー)
運用方法や用途の違う3カテゴリのロボット群を登場させた。
メタルアーマー(機甲戦記ドラグナー)
ガンダムシリーズのガンダムとジムに代表される“高性能な試作機”と“試作機より性能の劣る量産機”の図式を覆し、試作機の性能を上回る量産機、旧式の機体を近代改修して延命するなど現実的な描写を登場させた。
レイバー(機動警察パトレイバー)
元々は作業用に開発された乗用の産業機械。作中の法律では特殊車両に分類されるため、ナンバープレートが装着されている。また多数のメーカーから新モデルが定期的に発表されるなど、自動車のような描写が徹底されている。
タクティカルアーマー(ガサラキ)
鬼のミイラの細胞を元に製造された人工筋肉を使用するなどオカルト要素が強いが、視界の開けた平地での戦闘では戦車に劣り、市街戦で本領を発揮するなど運用面で現実的な描写が行われている。
衛人(シドニアの騎士)
宇宙空間での行動を前提としており、重力下では四足歩行形態に変形する、機体内部に漂流に備えた食料や水を搭載するなどの対策が施されている。主人公が最初に搭乗する機体は退役していた旧型を改修した機体であり、他の登場人物が搭乗する新型機に比べ操作が難しいという設定を主人公だけが乗れる理由付けとしている。新兵器の登場で戦法が一変し、定期的に新型への置き換えが行われている。
アメイン(境界戦機)
動力源は電力によるモーターやシリンダーなどである。外部は多面型カメラで録った映像をホログラムで映し出す方式で見られる。AI (i-res) が搭載されているアメインの事をメイレス (MAILES) と言う。
ゲーム
アサルト・スーツ(重装機兵ヴァルケン、重装機兵レイノス)
戦車の装甲と火力、戦闘機の機動性を併せ持ち、武装を変更できる有人ロボット兵器。軍の装備品であり、現実の戦車や戦闘機のように各国が開発している。主人公やライバルは軍人パイロットであり、命令に沿って行動するなど軍事作戦を強調したゲームシステムとなっている。
ヴァンツァー(フロントミッションシリーズ)
各部位と武装を換装可能な兵器。各パーツは量産品で、火力・装甲が戦車に劣る事により、視界の開けた平地での戦闘では戦車に劣ると設定されている。パーツを購入して組み合わせることで、各パーツに設定されたパラメータを反映したロボットの部隊を作成・指揮できる。
AWGS(ガングリフォン)
装甲歩行砲システム、Armored Walking Gun System の略。