ラーメン
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日本では明治から昭和初期までは、「南京そば」「支那そば」と一般に呼称されていた[5]。この場合の「南京」は南京町(中華街)南京豆同様に、都市としての南京市というより、「中国の」あるいは「外来の・舶来の」という意味合いである。「支那」は、当時の中国の意味である。

第二次世界大戦後の1946年(昭和21年)に、中華民国(当時の中国の国名)の名称として、支那という単語の使用自粛が外務省事務次官通達により要請されたことから、『中華そば』という名称が生まれ[51][3]、支那そばに代わって中華そばと一般的に呼称されるようになった[5]

当初は多数派だった「中華そば」に代わって、「ラーメン」という呼称が多数派となったのは、1958年 (昭和33年) に発売された初のインスタントラーメンチキンラーメン」(日清食品)が普及したためといわれている。以降はラーメンと呼称されることが一般的になったが、「中華そば」も引き続き使われている[10][5]おやつカンパニー(当時は松田産業)の「味付中華麺」など、チキンラーメン以前から即席麺は存在していた[52]

「拉麺」も京都拉麺小路や東京拉麺など、使われている。

近年ではラーメンの多様化を受けて、懐古的な意味合いから昔風のラーメンを支那そば、中華そばと呼ぶ店もある。中華そばはインスタントラーメンの名称にも使われている。
ご当地ラーメンブーム

これには、1960 - 70年代から既に高い知名度を持っていた札幌ラーメンなどが観光に大きく寄与していたことも与っている。「札幌ラーメン」を謳ったチェーン店が全国に展開し、インスタントラーメンの商品名にも使用された。これらは「ご当地ラーメン」などと称され、観光資源として雑誌媒体、テレビマスコミでのPRなどに用いられている。

その後、これら「ご当地ラーメン」の個性を楽しむ人たちが増え、現在でもマスコミの取材などをきっかけとして地域毎にラーメンブームの様相を呈することは珍しくない。現在は旅行ガイドブックジャンルを細分化したジャンルの一つとして「ラーメン本」が成立している。観光地や、東京都内など、大都市圏のラーメン店舗間の競合の激しい地域ごとに出版されている。これらの情報を頼りにラーメンを食べ歩く者もいる。

インターネットではラーメン店を評価するホームページやグルメ系ポータルサイトなどが存在する。ラーメン店に対する口コミを見ることができる。

スーパーマーケットコンビニエンスストアなどでは生ラーメンやカップラーメンが販売される。人気のご当地ラーメン風の味付けをされた製品や、有名人気ラーメン店やその店主がタイアップしたラーメンも多数販売されている。

これらの市場拡大によってラーメン専門のフードライターや評論家という、ラーメンを食べて評し、記事を書く事を職業とする人物さえ幾人も登場している[53]

このようなご当地ラーメンが時に大きな市場や経済効果を作り出してきた一方で[54]、「ご当地ラーメン」には、単にラーメン店の店舗数が人口や市街地の規模に比して多いだけで、その地域の固有といえる特段の共通の特徴がなかったり、マスコミに特集されるほどの質(味に加えて接客サービスなど)が伴わない地域も存在している。ブームに便乗しようとする者も多い。

ライターの速水健朗によれば、このご当地ラーメンブームは三浦展のいう「ファスト風土化」(主に1970年代辺りからモータリゼーションとともに日本の風景が均一化していったとする議論)と密接に結び付いていると述べている[55]
ご当地ラーメン

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出典検索?: "ラーメン" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2023年3月)
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特定の地域で食べられているそれぞれ何らかの独自性があるラーメンをご当地ラーメンという。しかし、必ずしも、周辺地域の店が同じような味とは限らない。その地域の名を冠して呼称されることが多い。 索引:北海道 l 東北関東・東京東海・北陸近畿中国・四国九州・沖縄

2023年2月7日に総務省が発表した家計調査によると、2022年の1世帯(2人以上)あたりのラーメン外食費は、山形市が1万3196円で、都道府県庁所在地・政令指定都市の中で最多だった。2020年まで8年連続首位だった。2位の新潟市は1万2573円、3位は仙台市だった[56]
北海道

北海道各地におけるラーメンについては、多種にわたるため下記の別項に掲載する。「北海道のラーメン」を参照

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東北

都道府県名称市町村画像解説
青森県
津軽ラーメン(濃厚煮干し系)弘前市ドロドロの濃厚煮干し系とさっぱりした王道系がある(県農林水産部による)。
味噌カレー牛乳ラーメン青森市味噌ラーメンにカレーパウダーと牛乳を入れた物。
八戸らーめん八戸市親鶏ガラと長ネギニンニクなどの地元食材をふんだんに使い、煮干でだしを取る。
いかすみらぁめんむつ市大畑地区
画像をアップロード大畑町漁業協同組合と製麺所、地元商工関係者等によって開発された。麺にいか墨を練り込み、スープは澄んだほたて出汁のあっさり塩味。
秋田県
十文字ラーメン横手市十文字町
(旧・十文字町煮干や鰹節などを出汁に使用した醤油ベースのあっさりとした和風スープ、かんすいを全く用いず独特の食感をもつ細い縮れ麺が特徴。
江戸系ラーメン秋田市
画像をアップロード醤油ベースのスープに節のないメンマと辛い薬味が特徴。

店名に「?江戸」という名前で秋田市内にのれん分け店が複数存在。
比内地鶏ラーメン大館市ほか全県比内地鶏(天然記念物比内鶏のF1種)ベースのラーメンで、鶏肉がトッピングされることが多い。あっさりした風味。
岩手県
大船渡さんまらーめん大船渡市大船渡で水揚げされたサンマを使用しているのが特徴で、店舗ごとにサンマをだしに使用したものや、まるごと一本乗せているものもある。
磯ラーメン三陸沿岸魚介出汁と、海藻と魚介の具が特徴。発祥は三陸だが現在北海道から宮城まで供されている。
宮城県
気仙沼らぁめん気仙沼市
画像をアップロードサンマの香油を使うラーメン(塩か醤油)、または塩味のふかひれラーメンが認定条件。
山形県
酒田ラーメン酒田市豚骨がら・煮干昆布出汁に使用し、具はチャーシューメンマネギが基本。


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