ラーメンズ
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2000年5月の第6回公演「FLAT」でもチケットはプレミアで即日完売し、追加公演も行われた[17][37]。小林が「重くて硬いものだった」と表現する「home」とは違い、肩の力を抜いてテーマを設定せず、パントマイムを多用するなど手数の多さを披露している[39][34]。また、ラーメンズにとって初めてビデオ化された公演となった[34]

2000年8月に行われた初の全国ツアー公演である第7回公演「news」では、札幌、福岡、埼玉、大阪、東京の5都市を訪れた[8][40]。地方で初めて観劇する人向けに、序盤に知名度のある「読書対決」のネタを採用している[40]。公演名は全国ツアーで東西南北を回ることから、それぞれの英単語の頭文字を取ったものである[34]。また、ポスターデザインの公演名に鳥が止まっていること、イメージカラーが青ということから、青い鳥になって幸せを各地に運ぼうという裏テーマがあった[34]。売れる前のラーメンズは三軒茶屋のシアタートラムでいつかやろうと意気込んでいたが、「news」の頃には立ち見不可のため入れない客もいるほどの人気になっていた[38]
2001年

前年の三作がアルファベット4文字だったので、2001年の三部作の公演タイトルは初期の「箱式」のような日本語に戻してみようと思い、インパクトのある漢字一文字で統一され、2音目に濁音が入ることが共通している[41][42]。また、椿、鯨、雀の共通点として日本的ということもあり、幕間の音楽に和風の音源を使用した[43]

第8回公演「椿」のテーマは潔さで、椿の花が落ちる儚さから感じるエロスも表現しようとしており、第9回公演「鯨」では一見強そうに見えるがどこか守りたくなる鯨の二面性を裏テーマにした[41][42]。ライターの石田伸也は「鯨」について評価が分かれる公演になったのは、会場が500人規模になり観客に伝わりづらくなったからではないかと理由を指摘している[34]。いつものラーメンズとは違ったとアンケートに書いた観客もいたが、森山裕之は公演時点で最高傑作だと表した[4]

「鯨」では観客動員が7500人にまで増加し、公演はビデオ化するのが当たり前になり販売チャートでも上位にランクインしていた[44][34]。2001年の7月には5年半続けていたバイトも退職し、ラーメンズの仕事だけで生活できるようになっている[9]。一方この頃のラーメンズは連載の仕事が増え始め、単独公演や特別公演の合間にユニットコントに参加する多忙ぶりで、「椿」のチラシの挨拶では「心身共に疲れた状態でネタを書き始めた」と小林自ら明かしており、オークラにも顔色が悪かったと心配されていた[34][10][45][46][47]

2001年8月から9月にかけて行われた「零の箱式?ヨリヌキ初期作品集?」では、第1回から4回までのコント集の中から厳選した作品が演じられた[48]。開催にあたって初期の作品を映像化したいポニーキャニオンからの依頼があり、著作権的に問題がある作品を除いて「現代片桐概論」、「たかしと父さん」、出世作である「日本語学校」などが選出された[34][48]
2002年 - 2004年

プロデュース公演などラーメンズとは別の活動を経て7ヶ月ぶりとなった第12回公演の「ATOM」は、改めてラーメンズと向き合ったものとなった[49]。初めて300人規模で公演を行ったシアターサンモールを劇場に選び、その時の公演がhomeとアルファベット4文字だったこと、初心に戻るのだからAから始まる単語を探し公演名はATOMに決まった[49]。単語には「これ以上分割できない最小単位」という意味があり、小林の目指す無駄が削ぎ落とされた二人の会話劇に一致するところもあった[49]

第12回公演からわずか2ヶ月の間隔で行われた第13回公演「CLASSIC」は、観劇したライターがお祭り騒ぎのようなライブと評するものであった[50]。小林が元々語感が好みだったCLASSICという単語を辞書で引くと、典型や定番といった意味があることを発見し、「脱典型を目指すラーメンズの典型を出す」という公演テーマが決定した[50]。前公演の「ATOM」がメッセージ性が強かったため、中身が何も無いような作品作りを目指した[50]。マジックとガンダムのオタクのコントはそれぞれの趣味が反映されており、ガンダム用語については片桐自身が用意した知識が用いられている[50]

「過去、最バカ」という製作メモがあった「CLASSIC」を経て、第14回公演「STUDY」では小林本人も不親切な作品だと認めるATOMのような思考するコントに再び挑戦している[50][51]。ラーメンズの認知度が無かった頃は3部作でテーマを合わせていたが、この頃になると一つ一つの公演を特別なものにしようとして統一感が無くなっている[52]
2005年 - 2007年

1年ぶりの本公演で結成10年目の全国ツアーとなった第15回公演「ALICE」は、11都市63ステージのチケットが即完売した[53][54]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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