ラーメンズ
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コンビとしての活動が定まるまでは頻繁にコンビ名を変えていて、一番最初に付けたコンビ名は大学の同級生であるニイルセンに便乗した「ニイルセンズ」というものであった[28]
活動初期

活動初期は片桐がボケで小林がツッコミを担当する漫才スタイルで、差別ネタや下ネタも扱っていた[19][27]。売れない時期はライブでもウケず、コンビ仲が悪い期間もあった[27]。1997年末のバナナマンとの出会いを通して、裏をかくような笑い場所や演技の巧みさに刺激を受けて、ラーメンズをもう少し頑張ってみようという気持ちになった[27]

オークラによると、漫才もやっていたスタイルが確立される前のラーメンズは印象が薄かったが、1998年3月のライブでスタイルを見つけたラーメンズの変貌ぶりにオークラは驚いており、「できるかな」のパロディコントについてバナナマンを初めて見た時の衝撃と同等に語っている[29][30][31]。スタイルがコントになると「日本語学校」のネタなどでオーディションにも受かるようになっていき、ライブシーンでシュールなお笑いが流行すると赤坂お笑いD・O・J・Oで頭角を現し、毎月の事務所ライブでも目当ての観客で満員になっていった[27][32][33]

1998年6月末に第1回の単独公演「箱式」が行われた[34]シアターDの支配人であった矢野Jr.より片桐へ単独公演の打診があり、小林も前向きな姿勢を見せていたため開催はすぐに決まった[34]。小林は既に出来上がった10本のネタでライブに臨もうとしていたが、「単独公演用の新ネタを作るべき」という設楽統のアドバイスから全て新ネタで構成された[35]。1998年11月末に行われた第2回公演の「箱式第二集」では、第1回公演でウケが悪かったブラックな笑いの方向性を変え、客演の参加やSEを用いたコントもあった[34]

第3回公演の「箱よさらば」の頃には衣装替えなし、セットなしのスタイルの礎が固まっていき、他の芸人には見られないラーメンズ独特の世界観が確立されていった[34][36]。公演タイトルの箱はシアターDのことであり、当初から3回で終わりにする予定だったので「さらば」と冠して行われた[34]。しかし、公演を終えると物足りない感情があり、第4回公演でモヤモヤを解消するため「完全立方体」という公演名が付けられた[34]。第4回公演は2時間で計12本のコントを演じるオムニバスのような展開で、シアターDでの公演に満足した小林は翌日から新しいネタの執筆に取り掛かっている[34]

ラーメンズにとって1999年の爆笑オンエアバトルへの参加が転機となった[27]。ポイント上位の5組が放送されるオンエアバトルにおいて、7週の内6週で勝ち抜き毎月のようにテレビで露出すると、他事務所ライブや学園祭に呼ばれるようになり公演のチケットが売れるようになった[37][27]。第1回公演、第2回公演は知り合いへの手売りをしていなかったため、収容人数が100人のシアターDで3回公演合わせて200人程の動員だった[38]。オンエアバトル出演後の第3回公演は、チケットを求める客が行列になり立ち見客がでるほどになっていた[38]
2000年

2000年には舞台にこだわり3ヶ月に1回というハイペースで単独公演を敢行している[8][34]。第5回公演の「home」では300人規模の会場が埋まるか心配もあったが、 初めてチケットが即完売する売れ行きで全体で1500人の動員となった[34]。また、劇場が大きくなったことで、小さい表情の演技の修正や声の出し方の工夫がとられた[34]

2000年5月の第6回公演「FLAT」でもチケットはプレミアで即日完売し、追加公演も行われた[17][37]。小林が「重くて硬いものだった」と表現する「home」とは違い、肩の力を抜いてテーマを設定せず、パントマイムを多用するなど手数の多さを披露している[39][34]。また、ラーメンズにとって初めてビデオ化された公演となった[34]

2000年8月に行われた初の全国ツアー公演である第7回公演「news」では、札幌、福岡、埼玉、大阪、東京の5都市を訪れた[8][40]。地方で初めて観劇する人向けに、序盤に知名度のある「読書対決」のネタを採用している[40]。公演名は全国ツアーで東西南北を回ることから、それぞれの英単語の頭文字を取ったものである[34]。また、ポスターデザインの公演名に鳥が止まっていること、イメージカラーが青ということから、青い鳥になって幸せを各地に運ぼうという裏テーマがあった[34]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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