ラ・サール学園は校歌を定めていない(制定されたことはあるが、のちに廃れた)が、ジャン=バティスト・ド・ラ・サールを讃える「ラ・サール讃歌」を校歌の代わりとしてさまざまな行事で歌うことになっている。これは、全世界のラ・サール会学校で同様である(ただし函館ラ・サールでは独自の校歌が設定されている)。 着用義務(遠足などの例外を除く)のある制服がある。夏服と冬服が用意されているものの年中を通してどちらも着用可能で、敷地内の寮から通学する生徒が多い上に鹿児島の温暖な気候も重なり、実際に真冬であっても半袖のシャツを着用して通学する生徒が見られる。かつては制帽も存在したが、現在では廃止されている。また、以前生徒会において制服廃止に向けた動きが活発化し私服登校の実験期間が設けられたことがあったが、生徒からの反発が多く白紙となった経緯がある。 中学は1学年約180名・4学級、高校で60名程度募集し1学年約220名・6学級を設ける(73期と75期5クラス)。クラスは中学・高校ともにアルファベットで表されるが、中学は小文字、高校は大文字で表して区別している。高校1年生は中学からの内部進学組4学級(A?D組)と高校編入組2学級(E・F組)に分けられ、概ね11月までに両者の進度を合わせる。高校2・3年生は内部進学組と高校編入組を混合し、理系4学級(A?D組)と文系2学級(E・F組)に分けられる。校内では便宜的に中学から内部進学した生徒を中上がり(ちゅうあがり)、高校から新たに入学した生徒を新高(しんこう)と呼ぶ。 生徒間の学力差が小さいことを活かして効率的な学習指導を行っている。授業はほとんどの課程で中学2年次までに中学課程の学習を修了し、高校1年次で高校2年の内容までを学習する。ブラザーによる授業が多くの学年で週に1時間ある。 英語圏出身のネイティブスピーカーの教員が常勤で6人おり、中学校ではコミュニケーションを重視した授業が週2時間、高校では東大をはじめとする難関大学の入試を念頭に置いた授業が週2時間ずつ行われる。外国人教員による授業は中学1年の初回から全て英語で進められ、この授業中は生徒同士であっても日本語の使用は一切禁止されている。 高2の段階から理科と地歴公民が選択制になる。理系は理科は化学が事実上必修で、物理と生物から1科目、地歴公民は日本史・世界史・地理・政経から1教科ないし1科目を選択する。文系は理科は物理基礎と生物基礎から1科目、化学基礎と地学基礎から1科目、地歴公民は日本史・世界史・地理から1教科1科目ないし2科目を選択する。 体育は中学1年から高校3年の12月末まで週3時間行われるが、高校1年では週1時間が武道が柔道と剣道の選択制で必修となっている。高校3年次では芸術の授業は行われない。 中学で「倫理」、高校で「聖書史」あるいは「人間学」の授業が週1回ずつ設けられていて、ブラザーが教壇に立つ。 国語の学習では作文や論文を書く力も重視しており、担当教員によっては中学3年で数人のグループによる小説の研究が課される。また、中学では毎年冬に弁論大会が行われ、1年生から3年生までの全員が冬休みに弁論の原稿を準備し、各クラスの予選で選抜された1名ずつ(計12名)が中学全校生徒の前で弁論を行い、国語科教員により優勝者が決定される。 また、ラ・サール学園の特徴としてはテストの多さが挙げられ、月に一度の定期考査に加えて高校1年次より開始する20分間の『朝テスト』が週3?6回、高校2年次の2学期より開始する80分間の『週テスト』が週1回行われており、特に高3での週テストは合否を分ける重要なものとなっている。こうしたテストの多さによって、ラ・サール生の殆どは塾に通わずとも高水準の学習を維持し、全国有数の進学実績を出している。受験勉強を学校内で完結し、塾を不要としているのは全国の進学校の中でも珍しく、ラ・サールの特色と言える。 桜島一周遠行をはじめとして徒歩で行われる行事が非常に多く、年に2回ある遠足も登山であることが多い。また、クラスマッチは生徒会が主体となって年2?3回行われる。各年度3回目のクラスマッチ開催の有無については生徒会の判断に委ねられるが、生徒会長選挙の公約においてその実施を掲げる生徒会長候補が多く、実際にはほぼ毎年実施されている。 遠足などは現地集合・現地解散となることがある。 毎年6月の第1日曜日に高校2年生中心の文化祭実行委員会による運営で1日間実施される。午前中は中学はヨセフホールにてクラスごとの合唱や学年劇、希望した生徒による楽器演奏などが行われ、高校は体育館で行われる講演会に出席する。午後は中高各教室でクラスごとに準備されたものが行われ、校外からも多くの人が来校し大変な賑わいを見せる。高3文系クラスでは毎年2クラス合同で模擬出店が行われ、焼きそばやかき氷などを販売する。このほか、各部活動による出店やオーディションを通過したグループによるバンド演奏などが行われる。 例年9月20日前後の日曜日に高校2年生中心の体育祭実行委員会による運営で実施される。校外からの来客者も多くマスコミにも度々取り上げられるなど、大変な盛り上がりを見せる。 当日は鹿児島県出身者中心の紅軍と福岡県や本州出身者中心の白軍に分かれて熱戦を繰り広げる。各軍には高校3年生主体の応援団があり、体育祭当日の昼食後に行われる応援合戦のために夏休み明けから体育祭までの1ヶ月弱にわたって合計100時間ほどの練習を行う。なお、応援団は体育祭終了後に丸刈りにすることを条件に当日のみ頭髪の染色や加工が許される。高3生にとっては体育祭が最後の大きな学校行事となる。 例年11月末の日曜日に高校2年生中心のクリスマスバスケットバザー実行委員会による運営と生徒ボランティア、母の会の協力によって実施される。生徒に参加の義務はないが、来場者数や予算規模などあらゆる面で大規模で、毎年200人を優に超える生徒が実行委員会に参加し、生徒の有志実行委員参加者数は文化祭よりも多い。当日は校外からも非常に多くの人々が訪れて盛り上がる。ただし、大学受験を間近に控えた高校3年生の参加は認められていない。例年300?500万円程度の利益が出るが、全て国内外の児童施設や慈善団体などに寄付されている。 毎年12月に高2以下全員参加で行われるイベント。生徒は市内にある火山島である桜島の外周約35kmを一周する。ペースは個人に任せられ、陸上部員を中心に速いペースで走る者もいるが、全コースにわたって歩く生徒もいる。火山島ということもあり海岸沿いながらアップダウンの多いルートであるが、毎年ほぼ全員が8時間以内に完走する。完走した生徒には母の会の協力でおにぎりとうどんがふるまわれる。なお、市街地から桜島へはフェリーで移動する。 部・同好会活動への参加が奨励されており、中学で9割以上、高校で7割以上の参加率となっている。部活動はテスト期間を除いて週6回程度行われる場合が多く、練習時間は限られているものの運動部・文化部ともに市大会や県大会で優秀な成績を収めているものがある。
制服
教育
編成
教育課程
中学1年次より毎週土曜日にも4時間の授業が行われる。また、中学3年からは8月末に1週間程度の午前授業が行われる(必修)。
学校行事
年間行事
4月 入学式、宿泊研修(中1)遠足(中2、中3、高1、高2)
5月 聖ラ・サールの日
6月 文化祭
7月 中2・高1(外部入学者)野外活動
9月 体育祭
10月 中3修学旅行
11月 クリスマスバケットバザー、物故者追悼式
12月 桜島一周遠行(高3以外)
1月 入学試験(中学・高校)
2月 高校卒業予餞式、弁論大会
3月 中学卒業式・中学高校終業式
文化祭
体育祭
クリスマスバスケットバザー
桜島一周遠行
部活動
全国高等学校クイズ選手権
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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