ラプソディ・イン・ブルー
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1924年2台ピアノ稿

オリジナル・ジャズ・バンド稿の初演の成功の後、ガーシュウィン自身が2台のピアノのために完成させた稿。なお、ガーシュウィンはピアノロールを用いてソロパートとオーケストラパートを2重記録(1台のピアノを連弾)したものを遺している。
1925年シンフォニック・ジャズ・バンド稿

木管楽器フルートオーボエクラリネット2、ファゴット、アルトサクソフォーン2、テナーサクソフォーン(第一と第三にアルトが指定されている)

金管楽器ホルン2、トランペット2、トロンボーン

弦楽器弦五部バンジョー

その他:ピアノ(独奏とは別)、独奏ピアノ、ティンパニ小太鼓

この編成はギロー=ビュッセルの楽器編成応用概論にある程度述べられている[5]。ピアノが2台必要であるため、演奏の機会が少ない[注釈 1]
1926年オーケストラ稿

この曲の成功を受けて、グローフェがオーケストラ用に再編曲した稿。オーケストラ内ピアノが削除された。

木管楽器:
フルート2、オーボエ2、クラリネット2、バスクラリネット1、ファゴット2、サクソフォーン3(アルト2、テナー1)

金管楽器:ホルン3、トランペット3、トロンボーン3、チューバ1

打楽器・その他:ティンパニ、ベル、銅鑼スネアドラムシンバルトライアングル、独奏ピアノ

弦楽器:第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラチェロコントラバス、バンジョー、ギター

1927年ピアノ・ソロ稿

1924年の2台ピアノ版に続き、ガーシュウィン自身が完成させた稿。

1937年7月にガーシュウィンは死去しているため、この稿が作曲者の関与した最後のものである。
1938年オーケストラ稿

グローフェの再々編曲。ピアノ・ソロ部分までもオーケストレーションし、ピアノがなくても演奏可能としたところに特徴がある。

なお、グローフェは同様にピアノなしで演奏可能にした吹奏楽のための編曲も残している(1937年)。
1942年オーケストラ稿

1926年のグローフェ稿を基本としつつ、フランク・キャンベル=ワトソン(ガーシュウィン作品の出版社の編集者)が改訂した稿。現在、オーケストラでの演奏にあたってはこの稿が使用されることが多い。

木管楽器:フルート2、オーボエ2、クラリネット2、バスクラリネット1、ファゴット2、サクソフォーン3(アルト2、テナー1)

金管楽器:ホルン3、トランペット3、トロンボーン3、チューバ1

打楽器・その他:ティンパニ、ベル、銅鑼、小太鼓、シンバル、トライアングル、独奏ピアノ

弦楽器:第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、バンジョー

カヴァー

デオダート(1973)
[6]

マイケル・ティルソン・トーマス&コロンビア・ジャズ・バンド(1976)

使用例・世界・日本

映画『アメリカ交響楽
』(原題:Rhapsody in Blue) - 1945年のアメリカ映画。ジョージ・ガーシュインの伝記映画

映画『ファンタジア2000』の1曲に使用。

映画『マンハッタン』冒頭。

映画『グレムリン2 新・種・誕・生』 - グレムリンたちにクランプセンターを占拠され、館内の広間でグレムリンがパーティを行うシーンにて一部使用。

映画『華麗なるギャツビー』のワンシーン。

NHK-FM『夜のプレイリスト』テーマ曲

フィギュアスケート選手、イリヤ・クーリックが1998年長野オリンピックでフリープログラムに使用。金メダルを獲得。

フィギュアスケート選手、エヴァン・ライサチェクが2008-2009シーズンのフリープログラムに使用。

NHKスペシャル映像の世紀』第3集「それはマンハッタンから始まった」。ガーシュウィンの映像とともに自らの演奏を一部収録。

映画『やじきた道中 てれすこ』の挿入曲。三味線和太鼓で演奏した。

杉ちゃん&鉄平の『電クラ2』における曲のひとつ「ラプソディ・イン・ブルートレイン」に使用。

のだめカンタービレ』アニメ版及びテレビドラマ版にて、主人公の野田恵がマングースの着ぐるみを着て演奏。前奏部分にはピアニカが使用された。

東急ジルベスターコンサート 第4回(1998年 - 1999年、ピアノ:前田憲男)および第14回(2008年 - 2009年、ピアノ:小曽根真)のカウントダウン曲。


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