ラッピング車両
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タクシーのラッピング化についてコンドルタクシーの岩田将克は、事故時の自社タクシーおよびクライアントのイメージダウンと広告の競合先の人に乗ってもらえなくなることを懸念してタクシー車両のラッピング化には消極的だったが、車両が目立つことで乗務員の意識向上に寄与していると述べている[10]

車体下部を掲出スペースとするパートラッピングも普及拡大が進んでおり、特にタクシー配車アプリ向けの展開が目立つ。

車体全体をラッピングした例(日の丸交通「アディダス円陣タクシー」)

車体下部に広告を掲出した例(チェッカーキャブ無線

鉄道

路面電車ではない鉄道車両でも、都道府県や政令指定都市の屋外広告物条例の規制を受ける形であるもの、同様な手法で広告媒体として鉄道事業者が用いる場合がある。このような事例として古くは江ノ島電鉄近畿日本鉄道のアートトレイン(アートライナー)等がある。

鉄道車両の車体外部を使った広告の場合、バスや路面電車のような車体のほぼ全体を覆ったものは少なく、多くはドア周辺や窓の下などに帯状やスポット的に広告フィルム(ポスター)を張る手法である。また、1編成が同じ広告主(スポンサー)で統一されるものがほとんどであるが、女性専用車を実施している路線では編成中の該当車輌に対し女性向けの商品(化粧品等)のラッピングをするという事例もある(Osaka Metroなど)。車両内部の場合はドアや床などに施されている[11]

2002年東京都屋外広告条例が緩和され、鉄道車両へのラッピング広告が可能になって以来、ADトレインなどが日本の至る地域で見掛けられるようになった。

古くは1987年JR東日本コカ・コーラ社と契約し、全面広告の115系一編成を信越本線で運用していた例(通称「コカ・コーラ電車」)もある。この全面広告編成では車内に自動販売機も設置されていた。

路面電車においては基本的にバス同様、車体のほぼ全体に広告を印刷したフィルムを張る手法である。バス同様に公営・私営とも経営が苦しいところが多いため、運賃収入以外の収益源を確保する目的で、ほとんどの路線で全面広告車両が運行されている。鉄道雑誌などではラッピング車両なる呼称が定着する以前から、「広告電車」という呼称が広く使われていた。

また近年ではドラえもんアンパンマンハローキティなど、アニメとのコラボをしたラッピング電車(特に中小私鉄や地方ローカル線に多く見られる)も多数運行されている。

アートライナー(近畿日本鉄道

車内にラッピングを施した例(西武鉄道

JR東日本が運行していた通称「コカ・コーラ電車」(しなの鉄道リメイク車)

車体全体をラッピングした路面電車の事例(万葉線

航空機エアアジアの広告塗装機

列車やバスと同様に、航空機にも機体をラッピングする広告が施されることがあり、『アドカラー』と呼ばれる。特に運賃以外での収益拡大が求められる格安航空会社などでこの傾向が顕著である。

日本でもスカイマークエアラインズ(現:スカイマーク)など新規参入会社で、初期の頃に機体全体を使った広告機[12][13][14] が存在したが、2015年時点で機体全体を使用した広告塗装機は日本には存在していない。

機体広告は、機体が大きいだけに塗装費用が膨大になり広告料が高くなるわりには、飛行中は広告を見てもらえない、あるいは見えても小さすぎる、また空港に駐機中も空港に来る人の中で一部の人にしか見てもらえないなど、宣伝効果が小さいため広告主が少ない現状にある。

純粋な広告とは言いにくいが、航空会社と外部企業などとの提携によるイベント的な塗装(オリンピックFIFAワールドカップなど国際的なスポーツイベントに関連するもの、ポケットモンスターディズニーなどのキャラクターをあしらったものが多い)がされることがある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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