ラッピング車両
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車体全体をラッピングした例(矢島タクシー

車体の前面以外をラッピングした例(奈良交通

メーカーから借り入れた車両に自社の塗り分けをラッピングした例(遠鉄バス

タクシー・ハイヤー

タクシーハイヤーにもラッピング車両が存在する。

日本では北海道厚岸郡浜中町の霧多布中央ハイヤーの車両のうち2台が2012年よりルパン三世のラッピングハイヤーとなっている[4]。東京都の共同無線タクシー協同組合(現・日の丸交通グループ)では、2012年のマレーシア独立55周年を記念して加盟タクシー100台にマレーシア政府観光局の観光キャンペーンのラッピング装飾を施している[5]。日の丸交通では、アディダスがスポンサーとなり2014年のFIFAワールドカップサッカー日本代表を応援する「円陣タクシー」として、ユニフォームをイメージした青のラッピング装飾が11台のトヨタ・プリウスに施された[6]。また日の丸交通ではミズノがスポンサーとなって2023年3月に開催されたワールド・ベースボール・クラシックに併せて3台のトヨタ・ジャパンタクシーに専用ラッピングおよび野球ボールを模した球形の行灯が装着された[7]コンドルタクシーグループでは、2016年11月より通訳システムを搭載することをアピールするため、同年11月12日に公開された映画『きんいろモザイク Pretty Days』と11月25日のBlu-rayボックス発売のPRを兼ねて保有車両の10台にラッピングが施された[8]伊豆箱根タクシーでは、営業エリア内の沼津市が舞台のラブライブ!サンシャイン!!の主人公ユニット「Aqours」のキャラクターをデザインしたタクシーを9台運行している[9]。「痛タク」も参照

タクシーのラッピング化についてコンドルタクシーの岩田将克は、事故時の自社タクシーおよびクライアントのイメージダウンと広告の競合先の人に乗ってもらえなくなることを懸念してタクシー車両のラッピング化には消極的だったが、車両が目立つことで乗務員の意識向上に寄与していると述べている[10]

車体下部を掲出スペースとするパートラッピングも普及拡大が進んでおり、特にタクシー配車アプリ向けの展開が目立つ。

車体全体をラッピングした例(日の丸交通「アディダス円陣タクシー」)

車体下部に広告を掲出した例(チェッカーキャブ無線

鉄道

路面電車ではない鉄道車両でも、都道府県や政令指定都市の屋外広告物条例の規制を受ける形であるもの、同様な手法で広告媒体として鉄道事業者が用いる場合がある。このような事例として古くは江ノ島電鉄近畿日本鉄道のアートトレイン(アートライナー)等がある。

鉄道車両の車体外部を使った広告の場合、バスや路面電車のような車体のほぼ全体を覆ったものは少なく、多くはドア周辺や窓の下などに帯状やスポット的に広告フィルム(ポスター)を張る手法である。また、1編成が同じ広告主(スポンサー)で統一されるものがほとんどであるが、女性専用車を実施している路線では編成中の該当車輌に対し女性向けの商品(化粧品等)のラッピングをするという事例もある(Osaka Metroなど)。車両内部の場合はドアや床などに施されている[11]

2002年東京都屋外広告条例が緩和され、鉄道車両へのラッピング広告が可能になって以来、ADトレインなどが日本の至る地域で見掛けられるようになった。

古くは1987年JR東日本コカ・コーラ社と契約し、全面広告の115系一編成を信越本線で運用していた例(通称「コカ・コーラ電車」)もある。この全面広告編成では車内に自動販売機も設置されていた。

路面電車においては基本的にバス同様、車体のほぼ全体に広告を印刷したフィルムを張る手法である。バス同様に公営・私営とも経営が苦しいところが多いため、運賃収入以外の収益源を確保する目的で、ほとんどの路線で全面広告車両が運行されている。鉄道雑誌などではラッピング車両なる呼称が定着する以前から、「広告電車」という呼称が広く使われていた。

また近年ではドラえもんアンパンマンハローキティなど、アニメとのコラボをしたラッピング電車(特に中小私鉄や地方ローカル線に多く見られる)も多数運行されている。

アートライナー(近畿日本鉄道

車内にラッピングを施した例(西武鉄道

JR東日本が運行していた通称「コカ・コーラ電車」(しなの鉄道リメイク車)


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