ラジオ・チャリティー・ミュージックソン
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熟慮と困難を重ねて初代総合司会を萩本欽一に依頼し、萩本は“芸人”として制約を受けるチャリティーの仕事に悩んだが受諾した[2]。放送日が12月24日からになったのは「一年の中で、日本人財布から一番お金を出しやすい日」だからこの日に決まったという[5]。「萩本欽一#視聴率100%男」も参照

こうして、1975年(昭和50年)12月24日に、ラジオでは初のチャリティー番組として『ラジオ・チャリティー・ミュージックソン』が始まった。「ミュージックソン」は、『ミュージック (MUSIC) 』をかけながら『マラソン (MARATHON) 』のごとく24時間放送する様子を造語[6]したもので、全国ラジオネットワーク加盟局のうち札幌テレビ放送(STVラジオ)と九州朝日放送(KBCラジオ)がこの趣旨に賛同し初回から3局による企画ネットとなった[7][8]。開始年の1975年は第二次世界大戦支那事変大東亜戦争太平洋戦争終結から30年が経過し安保闘争高度経済成長も終焉を見せ、日本が世界トップクラスの先進国へと発展していく頃と合致する。「連合国軍占領期後の日本#安定成長期とその後のバブル景気」も参照
募金活動

募金受付期間は11月1日から翌年1月31日まで。この間は、各参加局の番組内で受付方法の告知を行っている。中国放送などでは11月1日に、指定銀行をパーソナリティなどメイン出演者が挨拶回りに訪れて募金箱を渡す「開始式」が毎年行われ、ワイド番組内で中継されたり、ラテ兼営局では当日のテレビニュースでも紹介される。ニッポン放送では「開始式」に代わって、後述の「今年もよろしく!ミュージックソン」を放送することで事実上代替している。

集まった募金は「通りゃんせ基金」として、音の出る信号機の設置・声の図書(録音図書)の制作と購入・点字教室の運営・盲導犬の育成に使われる。また、視覚障害者用の交通安全教材・立体コピー機・テレビ電話が可能な携帯電話・視覚障害者(児)用の教育器材・交通安全用手旗・デジタル録音図書編集用パソコン[注 5] などが、視覚障害者の福祉施設に贈られる。

2023年以降の募金活動にあたっては、同年に日本テレビ系列で放送の『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』にて系列局における寄付金着服問題の発覚を受け、ニッポン放送や一部参加局の公式サイトでは「セキュリティ対策を取った上で厳重に管理していること」「スタッフひとりひとりがリスナーからお預かりした貴重なお金であるという認識を持ち、募金活動に取り組んでいること」など、募金の管理について明示している。
受付方法

「愛の泉」 - 聴取者が直接現金を持ち込める場所であり、放送局や局が行うミュージックソン関連イベントの会場を指して『愛の泉』(あいのいずみ)として受け付けている。

銀行振込 - 局が指定した銀行[注 6]においては専用振込用紙を利用することによって原則手数料無料で振り込むことができるが、そうでない場合もあるので事前に確認が必要。

現金書留 - ニッポン放送などで行っている

街頭募金箱 - 商店街・趣旨に賛同する企業や店舗などにおいてある募金箱に募金する。ニッポン放送の場合はフジテレビ本社ビルにも募金箱が置かれている。

キャッシュレス募金 - ニッポン放送ではJCBの協力でJCBのクレジットカード・デビットカードから募金可。また、新型コロナウイルス感染症の拡大もあり、2020年からは各放送局の最寄りの銀行が運営するキャッシュレス決済システム[注 7]を使って募金を行う局もある。「愛の泉」が有楽町マルイに設置されている年についてはEPOS PayのQRコード決済でも募金可能。

つながる募金 - ソフトバンクが行っているスマートフォン決済で同社のスマートフォンを使用していれば利用可能。ニッポン放送・ラジオ大阪・STVラジオが対応。2020年からは西日本放送・中国放送、2021年よりIBC岩手放送も対応するようになっており、この6局で分配される[9]

物販売り上げ - ニッポン放送が販売したLINEスタンプ、ラジオ大阪で販売されるカレンダーなど、一部物販の売り上げの一部をミュージックソンへ寄付する。

2020年以降の活動対応

ニッポン放送は新型コロナウイルス感染拡大に伴い、当該番組の指針について同年7月8日の社長定例記者会見にて例年と同じく番組を編成する事を発表した[10]。しかし、新型コロナウイルス感染症対応策として、同年春からニッポン放送社屋への取引先を含めた外部の来訪客の出入りを厳しく制限している事情から、同年は期間を通して社屋に「愛の泉」や募金箱を置いての募金受付を含む一般人からの対面での現金募金を行わない事を発表し[11]、現金書留[注 8]、銀行振込若しくはキャッシュレスに限定し、募金協力者へのノベルティ品の提供を実施しないことを明言している。但し、現金の募金については、前述の同社社屋募金箱へ手渡しの募金は断っているが[12]、放送日当日のスペシャルステージ(2020年度は丸ビル 1階マルキューブ)・協力商店街・ボランティアショップ・協力社・団体については例年通り募金箱を設置し、現金での募金を募る形式を採用している[13]。また、イマジンスタジオに特設された電話での受付も廃された。この動きは2021年度も引き継ぐことにしている。

ネット局では通常通りネット局の局舎、賛助企業、店舗での現金募金箱の設置を募っている。リスナーへの公開放送について、通常年はイベントスペースや商店街に設けられた「愛の泉」からの公開生放送が常であるが、このうち、中国放送では先駆けて公開生放送を行わない事を発表した。青森放送も商業施設での公開放送は行わず、青森放送本社スタジオ(一部はリモートや録音放送)のみでの放送となる。

2022年より、ニッポン放送では有楽町本社での募金受付を再開したが、平日正面玄関のみでの受付であり、夜間帯や土日祝日など、正面玄関閉鎖時に裏側の通用口での受け付けは見送るが、ミュージックソン当日の有楽町本社の「愛の泉」は24日12:00-20:00、25日8:00-12:00の時間限定で設置されたが、非公開放送は継続となった。

2023年はニッポン放送本社正面玄関「愛の泉」での募金受付を24日12:00-25日12:00までに拡大し、イマジンスタジオでの公開放送が6年ぶりに復活したが24日13時‐15時、16時-20時、25日8時‐10時の公開となる。
参加局

NRNに加盟している以下の11局が参加している。

LF ニッポン放送(幹事局、1975年度 - )

STVラジオ(1975年度 - ) - STVラジオ・チャリティー・ミュージックソン

KBC 九州朝日放送(1975年度 - ) - KBCラジオ・チャリティー・ミュージックソン

OBC ラジオ大阪(1976年度 - ) - ラジオ・チャリティー・ミュージックソン (ラジオ大阪)

rfc ラジオ福島(1977年度 - ) - ラジオ・チャリティー・ミュージックソン (ラジオ福島)


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