2015年の金融映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』で、ゴズリングはボンドトレーダーを演じ、作品は翌年の第88回アカデミー賞でアカデミー作品賞にノミネートされた。『アトランティック』のデイヴィッド・シムズは、ゴズリングは「人に取り入るように面白く、どういうわけかずっとこちらを引きつけ反感を誘う。数年間二流の芸術映画という落とし穴でさまよった後、再び自由になった彼を観るのは素晴らしいことだ」と述べた[154]。『ローリング・ストーン』のピーター・トラヴァースは、「低俗な物言いの名手であるゴズリングは、カメラに向かって真っ直ぐ話しかけ、火山のように凄まじく面白い」と述べた[155]。『エンターテインメント・ウィークリー』のクリス・ナシャワティは、ゴズリングがうぬぼれ屋の魅力を滲み出させていると述べた[156]。一方で『ボストン・グローブ』のピーター・キーオウは、ゴズリングの演技はブラッドリー・クーパーのまがい物に過ぎないと述べた[157]。
2016年 - 現在:話題作への相次ぐ出演第41回トロント国際映画祭(2016年)に登場したゴズリング
2016年には、ラッセル・クロウと共演して探偵を演じたコメディ映画『ナイスガイズ!』[158]、『ムーンライト』と共にこの年の賞レースを席巻した(英語版)映画『ラ・ラ・ランド』の2本に出演した。前者は映画批評サイトRotten Tomatoesで90%以上の評価を得た[159]。『アトランティック』では、「本当の新発見だが、ゴズリングは切れ者の話しぶりと身体を張ったばかなコメディとを交互に見せる」と評された[160]。『ニューヨーク・タイムズ』のA・O・スコットは、「ゴズリング氏の物憂げで鼻声かつ半分酔っ払った話し方は、彼が好むような生真面目な作品よりも、この作品のようにナンセンスな映画の方に合っている」と述べた[161]。
『ラ・ラ・ランド』の相手役は3度目の共演となるエマ・ストーンで[162][163][164]、ストーンの出演決定を聞いて役に飛びついたとの話もある[165][166]。作品を手掛けたデイミアン・チャゼル監督は、ミュージカル映画の撮影には困難も多かったが「(ゴズリングとストーンは)セットの中でも外でも有機化学的反応を起こしていた」と語ったほか[167]、ゴズリングの過去作品を引きつつ「この映画をやるのに必要な要素を全部持っていた」ともしている[168][169]。