ライアン・ゴズリング
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撮影は2002年後半から2003年初頭にかけてサウスカロライナ州チャールストンで行われた[60]。この映画撮影後の2005年にゴズリングとマクアダムスは恋仲となったが、セットでは互いにいがみ合うような関係で交際に発展するとは思えなかったという[61][62][12]。ゴズリングはこの時を振り返り、「互いにひどくけしかけ合うような関係だった。恋物語を撮っているのに、共演者と全く仲良くやれないなんて奇妙な経験だったよ」と述べている[注釈 2]。撮影中、マクアダムスがあまり協力的でないと感じたゴズリングは、カサヴェテス監督に「自分がカメラに写らないショットでは別人を使ってほしい」と頼み込んだ[62]。『ニューヨーク・タイムズ』紙では、主演ふたりの「無意識で敏感な」(英: spontaneous and combustible)演技を賞賛したが、「(観る人は)心ならずもこの2人が予想を覆してほしいと応援してしまう」と述べている[63]。『ワシントン・ポスト』紙のデッソン・トムソンはゴズリングの「魅力的な気取らなさ」(英: beguiling unaffectedness)を讃え、「このふたりを好きになれなかったり、ふたりの偉大な愛を妬むようなことは難しい」と述べた[64]。映画は世界中で1億1500万ドルあまりの興行収入を得て、インフレ率を考慮しても、2011年までゴズリングのキャリア史上で商業的に最も成功した作品の座を譲らなかった[65]。ゴズリングはこの映画で、ティーン・チョイス・アワード5部門とMTVムービー・アワード1部門を獲得した[66][67]。『エンターテインメント・ウィークリー』誌では作中のキスシーンを「映画史上最高のキスシーン」(英: The All-Time Best Movie Kiss)と評し[68]、『ロサンゼルス・タイムズ』紙も同シーンを「映画での最高のキス50選」(英: The 50 Classic Movie Kisses)にランクインさせた[69]。この作品は数多くの「最高のロマンティック映画」リストにランクインしている[70][71][72][73]第32回(英語版)トロント国際映画祭(2007年)にて

2005年、ゴズリングはサイコスリラー映画『ステイ』に出演し、精神障害のある若い美術学生を演じてナオミ・ワッツユアン・マクレガーと共演した。『ニューヨーク・タイムズ』のマノーラ・ダージスは、否定的な映画評の中で、ゴズリングについて「彼のファンのように、もっと厚遇されるべきだ」と述べた[74]。『バラエティ』誌のトッド・マッカーシーは「有能な」マクレガーとゴズリングは、「彼らが以前見せたものと比べ、目新しい物は何も届けなかった」と評した[75]。低評価にもゴズリングは動じず、次のようなコメントを残している。通りに10歳の男の子がいて、「『ステイ』に出てただろ?あの酷い映画は何なんだ?」って尋ねるんだ。素晴らしいことだね。こっちはただ、誰かが「やあ、あの映画に出てた君はこっちをむかつかせたぜ」って言っても、まるで向こうが自分に泣かされたと言っているように得意げでいるだけさ。[注釈 3] ? ライアン・ゴズリング[76]

ゴズリングの次の出演作は2006年の映画『ハーフネルソン』で、若い学生と絆を作る、薬物中毒の中学教師を演じた。役作りのため、ゴズリングは撮影の1ヶ月前にニューヨークへ転居した。彼はブルックリンの小さなアパートに住み、8年生(日本の中学2年生)の教師をシャドウイングする生活を行った[77]。『ロサンゼルス・タイムズ』のケネス・テュランは、「催眠術のような演技で、[中略]人物に関する深い理解のようなものを見せており、物に出来る役者はほとんどいない」と評した[78]。『サンフランシスコ・クロニクル』のルース・ステインはマーロン・ブランドとゴズリングを比較し、更に「偉大な演技に関心がある人で、彼の演技を見落とそうとする人などいない」と述べた[79]。ロジャー・イーバートは、「(ゴズリングの演技は)現代映画で働く最も素晴らしい俳優のひとりだと証明した」と評した[80]。この映画により、ゴズリングは史上7番目の若さ(当時)でアカデミー主演男優賞にノミネートされた[24][81]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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