ライアン・ゴズリング
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一方のゴズリングは、撮影について「今まで作った映画の中で最高の体験だった」と語っている[注釈 6]。『ニューヨーク・タイムズ』のA・O・スコットは演技を絶賛し、「ゴズリング氏の非常にクールな落ち着いた側面?『ドライヴ』ではこの側面だけを見せていたのだが?は、子どものような純真さと脆さを仄めかすことにより興味深く複雑なものになった」と述べた[132]。『ヴィレッジ・ボイス』のスコット・ファンダスは感銘を受けず、「ゴズリングの人物造型はほとんどパロディだ」「ゴズリングは穏やかで傷付いた半かすれ声を使い、これは全て一種のパロディなのだと教えてくれる」「ゴズリングの役はニコラス・ウィンディング・レフンの確かなハリウッド・スリラー『ドライヴ』の影響を強く受けている近縁種で、キャラクターが[『ドライヴ』からの]窃取であることは明白だ」と酷評した[133]。『ザ・ニューヨーカー』のデイヴィッド・デンビーは、「ゴズリングは、『ドライヴ』以来の情けの無い一匹狼という自分のルーティンを繰り返している」と指摘した[134]

同じ年の後半、ゴズリングはレフンの暴力的復讐劇『オンリー・ゴッド』に出演した[135]。ゴズリングは役作りのためムエタイのトレーニングを受け[136]、脚本については「今まで読んだ中で1番奇妙なものだ」と述べた[136]。『ニューヨーク』のデイヴィッド・エデルスタインは、「ゴズリングは『ザ・ビリーヴァー』のスキンヘッドや『ハーフネルソン』のスターのように大役者に見える。彼の『オンリー・ゴッド』での演技は(神はこの映画を許し給うか?)[注釈 7]は、ひとつの長く湿っぽい凝視である」と述べた[137]。『バラエティ』のピーター・デブルージュは、「壁紙の方がライアン・ゴズリングより感情を大きく表現している」と述べた[138]。『ニューヨーク・タイムズ』のスティーヴン・ホールデンは、「自動機械に精神生活を提案してやることもできず、『オンリー・ゴッド』のゴズリング氏はスローモーションの呆然状態であるかのように演技している」と批判した[139]。『ローリング・ストーン』のピーター・トラヴァースは、ゴズリングについて「何かを書き付けられる白紙だと意図されており、しばしばただの虚ろな存在になる」と述べた[140]。『ロサンゼルス・タイムズ』のベッツィ・シャーキーはゴズリングの演技に失望し、「ほぼ無口なスタント・ドライバーとしては印象的で人の心を打つのに、(中略)ジュリアンに全く間に合っていない」「『オンリー・ゴッド』でゴズリングは、命を吹き込まれるのを待つマネキンのようにしか動いていない」と酷評した[141]。『ニューヨーク・ポスト』のサラ・スチュアートも、「『きみに読む物語』の嫌なやつという汚名から逃げたがっているのは分かるが、もう十分だ」「ゴズリングは言葉少ない男性という人格を繰り返している」と述べた[142]

2013年初頭、ゴズリングは「自分が何をしているのか全く分からなくなっている。一旦休んで、なぜ、どのように[俳優業に取り組んでいる]のか再評価するのは自分にとって良いことだと思う。それに多分、それが[演技]について学ぶ良い方法だと思う」[注釈 8]と述べて、俳優業を一時休止すると発表した。第67回カンヌ国際映画祭(2014年)にて

ゴズリングの監督デビュー作『ロスト・リバー』は、2014年の第67回カンヌ国際映画祭ある視点部門に出品された[144][145]。ゴズリングの執筆した「ファンタジーノワール」(英: "fantasy noir")には、クリスティーナ・ヘンドリックスシアーシャ・ローナンベン・メンデルソーンマット・スミスなどが出演した[145][146][147]。映画には主に酷評がついて回った[148][149][150]。『ガーディアン』のピーター・ブラッドショウは、映画は「我慢できないほど思い上がって」(英: insufferably conceited)おり、ゴズリングは「調和や謙遜という感覚を全て」失っていると書いた[151]。『バラエティ』のジャスティン・チャンは、「病気持ちの魅惑状態」として退けた[152]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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