ヨーロッパ
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他に、「広い・幅広い」を意味するギリシア語の ε?ρ??[注釈 2][33]に「眼」を意味する ?ψ[注釈 3]、「顔」を意味する ?π[注釈 4]、「相貌」を意味する ?πτ[注釈 5]が付加され[34]、合わせた Eur?p? は「広く熟視する」や「幅広い方角」という意味を持つという。初期インドヨーロッパ語族の信仰では、broad(広い)とは地球そのものを指す形容詞句であった[35]

他の説ではセム語派の言語に源流を求め、アッカド語の erebu[注釈 6] (「太陽が沈むところ」) が元だとも言い[36]フェニキア語の ereb[注釈 7] (「夕方、西」) [17]アラビア語の Maghreb[注釈 8]マグリブ)やヘブライ語の ma'ariv[注釈 9]同根語だと言う。ただし、マーチン・リッチフィールド・ウエスト(英語版)は、Europaとセム語の単語との間には、音韻論的に合致する部分がほとんど無いと主張した[37]
各言語での語形

ヨーロッパの大半の言語で、発音こそ違えど綴りは Europa であるが、英語フランス語では末尾音が脱落し、Europe となる。英語での発音は「?j??r?p」「?j?r?p」で、オクスフォード英語辞典オンラインが示す「Europe」の発音記号は、イギリス英語では「?j??r?p」「?j??r?p」、アメリカ英語では「?j?r?p」「?jur?p」である。

日本語の「ヨーロッパ」は、何らかの外国語の発音を直接に音写したものではない。この語は、戦国時代末?江戸時代初期にポルトガル語の Europa(エウロパ)から借用され、「えうろつは」と表記され、「エウロッパ」と発音された。促音の挿入は、原音を反映したものではなく、当時の日本語では促音・撥音の後にのみ p 音が現れたためである(capa → かっぱ もその例)。その後、「エウ」が拗長音化規則により「ヨー」に遷移し、「ヨーロッパ」となった。

漢語では「欧羅巴(歐羅巴)」と音写されたため、中国語では漢字で「歐洲」と表される。日本語においても「欧州連合」のような漢字表記もあるが、カタカナ「ヨーロッパ」の方が一般的である。ちなみに、「欧(歐)」という漢字は、本来「体を曲げてかがむ」という意味であり、「吐く・もどす」「殴る」「うたう」の意味にも用いられたが、現在ではこれらの用例はほとんどなく、当て字としての「ヨーロッパ」の意味で用いられている。
他の語

多くの主要言語では Europa から派生した単語が、大陸(もしくは半島)を指して使われる。しかしトルコ語では、ペルシャ語を語源とする Frangistan (フランク人の土地)という単語が、正式名称の Avrupa や Evropa よりも多用される[38]
領域詳細は「ヨーロッパの地域」を参照

ヨーロッパとは歴史や伝統、文化に共通する地域を類型化してできた地域名であり、地学上はユーラシア大陸西端の半島にすぎない。そのため、領域は観念的なものである。
国際連合による分類国際連合によるヨーロッパの分類.mw-parser-output .legend{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid-column}.mw-parser-output .legend-color{display:inline-block;min-width:1.5em;height:1.5em;margin:1px 0;text-align:center;border:1px solid black;background-color:transparent;color:black}.mw-parser-output .legend-text{}  北ヨーロッパ  西ヨーロッパ  東ヨーロッパ

  ロシア連邦北アジア
  南ヨーロッパ  西アジアの国が持つ南ヨーロッパ部の領土(トルコ)

  上記の国家のアジア部分
  西アジアの国が持つ東ヨーロッパ部の領土(ジョージア及びアゼルバイジャン)

  上記の国家のアジア部分
  中央アジアの国が持つ東ヨーロッパ部の領土(カザフスタン)

  上記の国家のアジア部分

ワールド・ファクトブックによる分類ワールド・ファクトブックによるヨーロッパの分類  北ヨーロッパ  西ヨーロッパ  中央ヨーロッパ  東ヨーロッパ  西南ヨーロッパ  南ヨーロッパ  東南ヨーロッパ  南西アジア  北アジア  中央アジア  中東
冷戦時代の分類冷戦時代のヨーロッパの分類  西側世界  東側世界  非同盟(ユーゴスラビア社会主義連邦共和国)  中立国(※灰色に赤の斜線は、東側諸国であったが後にソ連と対立し孤立政策を採っていたアルバニア)

ヨーロッパの衛星写真

現在ヨーロッパ各国の地図

国旗地図

歴史詳細は「ヨーロッパ史」を参照
地質史

ヨーロッパ大陸の起源は、22億5000万年前のバルト盾状地(英語版)(フェノスカンディア)とサルマティア・クラトン(英語版)形成まで遡ることができる。その後、ヴォルガ-ウラリア盾状地も形成され、この3つが合わさり東ヨーロッパ・クラトンバルティカ大陸)へ発達した。これはさらに集積し、超大陸であるコロンビア大陸の一部となった。約11億年前には、バルティカとローレンシア大陸の一部であったアークティカ大陸(英語版)が合わさりロディニア大陸となった。約5億5000万年前には孤立しふたたびバルティカ大陸となったが、約4億4000万年頃にまたローレンシア大陸と衝突してユーラメリカ大陸が形成、後にゴンドワナ大陸と合わさりパンゲア大陸へと成長した。1億9000万年前、大西洋へと成長する分断が始まり、パンゲア大陸はゴンドワナ大陸ローラシア大陸に別れ始め、じきにローラシア大陸もローレンシア(北アメリカ)とユーラシアに分裂した。ただしこの2大陸は長い間グリーンランドで繋がっており、動物の行き来があった。これも5000万年前頃から海面の起伏や低下活動を通じて現在に通じるヨーロッパの姿が形成され、アジアなどと接続した。現在のヨーロッパの形は500万年前頃の第三紀遅くに形成された[39]
先史時代詳細は「先史ヨーロッパ」を参照マルタ島ジュガンティーヤビンチャの女性像(英語版)。セルビア新石器時代の土偶イギリスのストーンヘンジネブラ・ディスク


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