ヨグ=ソトース
[Wikipedia|▼Menu]
旧きものどもの筆頭はヴェールをかぶったウムル・アト=タウィルであり、彼はヨグ=ソトースの化身であるとも代理者であるともいわれている[要出典]。リン・カーターによると、ウムル・アト=タウィルはかつて他の魔道士と同様にヨグ=ソトースの崇拝者として窮極の門を訪れ、ヨグ=ソトースに仕えるために自己を抛って旧きものどもの統領にまで上り詰めたのだという。[32]

現在よく知られている「虹色の球体」という姿は、ダーレスの『暗黒の儀式』およびレイニー/カーターの辞典で広まったものである。考えたのはラヴクラフトであるが、ちらりと言及した程度でありヨグ=ソトース自体を登場させてはいない。ラヴクラフトは『ダニッチの怪』では、ウェイトリー家のおぞましい双子を指すことで父神の実態をほのめかしている[要出典]。また友人宛の手紙では「思い通りの姿をとれる」「気体にも液体にも固体にもなれる」「触腕ある姿を好む」などと述べている[33]
性格

ラヴクラフトはその作品中でヨグ=ソトースの性格を具体的に語ってはいないが、ウィリス・コノヴァーに宛てた1937年1月10日付の書簡に「執念深い傾向で有名」と記述している。[34]また、当時ラヴクラフトらと仲が悪かったフォレスト・J・アッカーマンにヨグ=ソトースをけしかけることをコノヴァーが提案したときは「蠅を潰すような仕事を外宇宙の不滅なる魔神にやらせるとは失礼千万だと断られてしまいました」と返信した。[35]
代表的な登場作品
チャールズ・ウォードの奇怪な事件[要ページ番号][36]:ハワード・フィリップス・ラヴクラフト
1927年執筆・初言及された作品。作中時1928年。死者を蘇生させる呪文と、崩壊させて元の塩に戻す呪文に、ヨグ=ソトースの名前が含まれる。ヨグ=ソトースそのものは登場しない[要出典]。
ダニッチの怪][要ページ番号][37]:ハワード・フィリップス・ラヴクラフト
1929年執筆・作中時1928年。ダニッチのウェイトリー家の双子は、ヨグ=ソトースと人間の混血児。息子ウィルバーは、父神を召喚しようとするが、所持する『ネクロノミコン』は不完全版なので呪文が載っておらず、ミスカトニック大学付属図書館が所蔵する本を盗み出そうとする[要出典]。
銀の鍵の門を越えて[要ページ番号][27]:ハワード・フィリップス・ラヴクラフト
1932年執筆・作中時1928-1932年。窮極の門の先にいるのがヨグ=ソトースであり、ウムル・アト=タウィルを門番としている。ウムル・アト=タウィルには化身説もある。鍵であり門であり守護者であるという、超越神にして人格神[要出典]。
暗黒の儀式[要ページ番号][29] :ラヴクラフト&ダーレス
1945年執筆・作中時1924年。黒魔術師リチャード・ビリントンはヨグ=ソトースや旧支配者を地上に呼び戻そうとする。ヨグ=ソトースの外見についての言及あり。原題『The Lurker at the Thereshold』は、ヨグ=ソトースの異名を指す[要出典]。
丘の夜鷹[要ページ番号][38] :オーガスト・ダーレス
1948年執筆・作中時1928年。『ダニッチの怪』と関連が深い。ウェイトリー家の親戚が登場し、また夜鷹の象徴に着眼する[注 4][要出典]。ダニッチと並行した侵略プランBとして、ある人物を夢テレパシーで操り、外世界から召喚させようとする。その人物はヨグ=ソトース(達)の都市とみられる光景を夢に見る。[要出典]
ネクロノミコン断章[要ページ番号][39]
ネクロノミコンの16世紀ジョン・ディー文書を解読したものという体裁をとり、その性質上『ダニッチの怪』の設定を大量に補うものとなっている[要出典]。環状列石の並べ方、バルザイの偃月刀の製作法、召喚法などの説明がある。また13の球体をヨグ=ソトースの使い魔とし、名前と個性がつけられている[要出典]。
アリシア・Y後藤寿庵
主人公のアリシア・Y・アーミティッジは「ヘンリー・アーミテイジの子孫の女性に産ませたヨグ=ソトースの娘」と作中で説明されている。
その他
WT作家として、CAスミスが『アゼダラクの聖性』で、REハワードが『アッシュールバニパルの焔』で、ヘンリー・カットナーが『クラーリッツの秘密』で、名前だけ登場させており、異なる作家の世界観同士をゆるやかに繋げていた。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:73 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef