ヤプール人
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合成前提ではあるが、スーツでも不思議な感じやもやもや感を出したいという気持ちがあったため、ただのタイツではなく、色味が見る角度によって変わるベロアの生地を使っている[10]

異次元超人 巨大ヤプール

地球に送り込んだ超獣がAとTACにすべて倒されたため、自らの手でAを倒すべく全ヤプール人が合体・巨大化した姿。全身が赤く上半身には棘(とげ)が生え、右手先端は小型の鎌状となっている。

ヤプール人の意識集合体・戦闘形態ともいうべき存在であり、『A』以後の映像作品に登場するヤプールは(怨念体であっても)この姿で登場することが多い。

デザインは鈴木儀雄が担当した[20][21]。モチーフはカニ閻魔大王[22][23]。複雑な面構成の頭部、二又に分かれた目尻に放射状のラインが眼球に走る目の意匠、上半身のトゲ、四肢の粒状のディテール、腹部の体毛など、鈴木が多用するディテールが特に多く取り入れられており、ライターの鴬谷五郎は「鈴木デザインの象徴」と評しているほか、鈴木自身も気に入った1体に挙げている[20][24]

『ウルトラマンA』に登場する巨大ヤプール

諸元巨大ヤプール
GIANT YAPOOL
[1][25]
別名異次元超人
身長50 m[出典 1]
体重8万2千 t[出典 1]
出身地異次元[出典 2]

ウルトラマンA』第23話「逆転! ゾフィ只今参上」に登場。

ヤプール老人によって多くの子供たちを異次元に連れ去り、最終的に人類を絶滅へ追いやろうと画策。Aが異次元空間にいる自身の元へ現れると、ヤプール人の姿から巨大ヤプールへと変わり、最後の対決に挑む。鎌状の右手から発射する多彩な破壊光線[29]に加え、火炎を発生させる、体の周囲に強力なバリヤーを張り巡らせる[29]などのさまざまな能力でAと激戦を繰り広げるが最後はメタリウム光線を受けて敗北し、「地球の奴らめ、覚えていろ…ヤプール死すとも超獣死なず。怨念となって必ずや復讐せん!」と断末魔の叫びを上げて爆散する。

その言葉通り、爆散し地球へ降り注いだ巨大ヤプールの破片は後々も現れる超獣の元になり[注釈 2]、マザロン人や女ヤプールなどの残党も登場し、復讐を成し遂げようと執念深くAを苦しめていくこととなる。

第52話でもこの姿の思念体で現れ、超獣たちを合体させてジャンボキングを生み出した[注釈 3]

声:高田裕史

ヤプール人の存在はZAT以降の防衛チームにも認識されているが、巨大ヤプールは人類に目撃されないまま異次元で倒されるため、『ウルトラマンメビウス』のGUYSの保管するアーカイブドキュメントには記録されていない[31]

ウルトラマンタロウ』第40話では、回想シーンの35大怪獣・宇宙人の1体として登場。異名は「元凶異次元人」になっている。

映画『ウルトラマン物語』では、ウルトラの父がタロウに異次元での戦い方を教える時、Aと巨大ヤプールの戦いの映像を見せている。



『ウルトラマンタロウ』に登場する巨大ヤプール

諸元改造巨大ヤプール
RE-GIANT YAPOOL
[32][33]
別名異次元超人
身長50 m[出典 3]
体重8万2千 t[出典 3]
出身地異次元[出典 4]

ウルトラマンタロウ』第29話「ベムスター復活! タロウ絶体絶命!」、第30話「逆襲! 怪獣軍団」に登場。

Aに倒された巨大ヤプールの細胞が人間に対する怨念の力から再結集し、復活した姿。ベムスター(改造)サボテンダー(改造)ベロクロン二世(改造)を従え、「ヤプール宇宙船」とも呼ばれる赤い宇宙船に乗って現われた。全人類を不幸にすることのみに執着する粘着質な性質[38]。左手には杖を持っており、これによって赤・青・黄の球に乗せて部下の怪獣や超獣を送り込む。まず3匹中、最強であるベムスター(改造)を尖兵として地球に送り込み、ベムスター(改造)がZATとウルトラマンタロウに勝利したことに満足すると、ベムスター(改造)を撤収する。その後、再びベムスター(改造)を召喚するが、タロウに依存する子供たちの心を正そうとする青年の海野八郎やZATの活躍で危機に追い込まれ、海野を殺害するべくサボテンダー(改造)を召喚する。だが、再登場したタロウの活躍に遭ってベロクロン二世(改造)を投入するものの、ZATの攻撃で分断されて援護にはならず、最終的に怪獣軍団は全滅する。最後は、宇宙船で逃亡を図ったところをタロウにストリウム光線で爆砕される。

以上のように全編を通じて宇宙船からの指示・命令に徹しており、自ら戦う場面はない。

声:高田裕史[40]

頭部の角の形状や着ぐるみの色が異なるが、原典との明確な差別化を図るため、武器である杖が追加され、図面も起こされた[41]

着ぐるみは『A』に使用されたものと同一だが、その後もアトラクションに使用されていたため、材質が劣化して形状が著しく崩れている[42][43]。頭部は新規に造形された[43]

オープニングテロップでは「異次元人 ヤプール」と表記。関連書籍では、名称を改造巨大ヤプール[出典 5]や巨大ヤプール(改造)[出典 6]と記載している。『ウルトラマン白書』では、名称を改造ヤプールとも記載している[48]

当時の児童誌[要文献特定詳細情報]の裏設定では、ヤプールは「怪獣軍団」の幹部の1人であり、同時期に登場した他の復活怪獣(メフィラス星人〈二代目〉やエレキング)とともにタロウの抹殺に出撃したことが語られている。また、顔が以前より崩れていることについては、Aとの戦いでやられた顔を整形手術で直そうとしたが、失敗して醜い顔になったという理由がつけられている。以前と色や形状が違う頭頂部については、「金属を埋め込んだが、Aとの戦いで悪くなった頭は直らなかった」と説明されている(同じく記事中には、改造前を指して「前は頭もよくはたらいていた」との一文がある)。これらの設定は『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』No.78でも解説されている[要ページ番号]。雑誌の記事では自信満々で出撃するヤプールの様子が描かれていたが、のちに敗北を見た怪獣軍団は「超獣などという古くさい物を使うのが間違っていた」と反省していた。

同じく裏設定や書籍[要文献特定詳細情報]では、ヤプールを改造してベムスター(改造)を与えたのはエンペラ星人ともされている[46]。のちの『ウルトラマンメビウス』でも、エンペラ星人がヤプールの復活に関与しているような描写が見られ、ヤプールもエンペラ星人の配下となっているほか、『ウルトラマン列伝』第21話でウルトラマンゼロが解説する、エンペラ星人が光の国を襲撃したウルトラ大戦争時に引き連れていた怪獣軍団の中には、新たに巨大ヤプールの姿が追加されている。

『ウルトラマンメビウス』に登場する巨大ヤプール

諸元巨大ヤプール
別名異次元超人
身長50 m
[49][50][注釈 4]
体重8万2,000 t[49][50][注釈 4]


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