モーメント・マグニチュード
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マグニチュードが4より小さくMwを計算するためのM0を測定できない場合は、ローカル・マグニチュードの計測結果(ML)をマグニチュードの値として採用・報告することが多い。

一般的な報道機関はマグニチュード4より大きな地震を報道しており、そのような地震ではマグニチュードの値はローカル・マグニチュードの計測結果(ML)ではなくモーメント・マグニチュードの計測結果(Mw)である。

モーメント・マグニチュードはローカル・マグニチュードと互換性を持ちながらローカル・マグニチュードの欠点を補うために開発されており、モーメント・マグニチュード(Mw)とローカル・マグニチュード(ML)は中規模の地震ではほぼ同等の値を計測する。つまり、マグニチュード5.0の地震は両方の計測法で約5.0になる。 他の計測法とは異なり、モーメント・マグニチュードはマグニチュードの飽和が起きることはなく、測定可能な大きさには上限がない。しかし、モーメント・マグニチュードは弱い地震は地震モーメントの計測の困難さから正しくマグニチュードを計測できない欠点がある[1]
関連する計測法

モーメント・マグニチュード(Mw)を決定する様々な測定法が開発されており、測定法の種類は記号の基底標記に付与することで示される[3]

Mwb ? 長周期(10秒から100秒)の実体波のモーメント・テンソルインバージョンによって求める。

Mwr ? 震源に比較的近い地点(1,000マイル以内)における波形のモーメント・テンソルインバージョンによって求める。

Mwc ? 中?長周期の実体波・表面波のセントロイド・モーメント・テンソルインバージョンによって求める。

Mww ? W-phaseのセントロイド・モーメント・テンソルインバージョンにより求める。

Mwp、Mi ? 坪井誠司がP波測定から大規模沿岸地震の津波ポテンシャルを素早く推定するために開発した[15][16]。後に一般的な地震に適用させた。

Mwpd ? 断層破壊の継続時間を考慮してP波の振幅・継続時間から迅速に推定できる。[17][18]

脚注[脚注の使い方]
注釈^ 略称標記のwはwork(仕事)の頭文字を意味する。

出典^ a b c Hanks & Kanamori 1979.
^ a b c d Hanks & Kanamori (1979)
^ a b c “Technical Terms used on Event Pages”. USGS. 2018年6月7日閲覧。
^ “Glossary of Terms on Earthquake Maps”. USGS. 2009年2月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年3月21日閲覧。
^ Kanamori 1978.
^ Aki 1966b.
^ Thatcher & Hanks (1973)
^ Kanamori 1977.
^ Dziewonski & Gilbert 1976.
^ “ ⇒Global Centroid Moment Tensor Catalog”. Globalcmt.org. 2011年11月30日閲覧。
^ “Glossary of Terms on Earthquake Maps”. USGS. 2009年2月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年3月21日閲覧。
^ 勝間田明男 (2004年). “気象庁変位マグニチュードの改定” (pdf). 2018年6月7日閲覧。


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