モロッコ
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フェズ - 2021年の時点での人口は、96.5万人である[24]。かつてはモロッコの首都であった。迷宮のような市街地が有名。

タンジール - 2021年の時点での人口は、68.8万人である[24]。ジブラルタル海峡に面しており、スペインと近い。加工貿易のための特区が設けられている。

ラバト - モロッコの首都である。2021年時点の人口は、166万人である[24]。ブー・レグレ川(英語版)の河口は、ここに有る。

テトゥワン - 2021年の時点での人口は、32.6万人である[24]。地中海に面する。

アガディール - 2021年の時点での人口は、69.8万人である[24]。大西洋に面し、漁業も行われる。

クーリブガ(英語版) - 2021年の時点での人口は、16.8万人である[24]。リン鉱石の採掘で知られ、港町のカサブランカとは鉄道で結ばれている。

ウジタ - 2021年の時点での人口は、40.5万人である[24]。アルジェリアとの国境付近の町で、アルジェリアの首都のアルジェ方面への鉄道も通る。鉛や亜鉛の主要な鉱山も存在する。

地理モロッコの衛星画像。アトラス山脈北部のリーフ地方南部のサハラ沙漠の砂丘。詳細は「モロッコの地理(英語版)」を参照

モロッコの国土は、アフリカ大陸の北西端に位置する。海岸のうち約3/4は北大西洋に面し、残りは地中海に沿っている。東西1300 km、南北1000 kmに伸びる国土の形状は、約45度傾いた歪んだ長方形に見える。モロッコの南西に分布するカナリア諸島はスペイン領であり、本土以外に国土を持たない。国土の北部、地中海沿岸のセウタメリリャは、スペイン本国の飛地である。南西側で陸続きの西サハラを実効支配しているものの、国際社会で占領行為の正当性が広く認められているわけではない。なお、西サハラはかつてスペインの植民地(スペイン領サハラ)だった。

モロッコには大きな山脈が4つある。リーフ地方(エル・リーフ)の山脈は他の3つの山脈とは独立し、地中海沿いのセウタやメリリャを北に眺め下ろしている。最高地点は約2400 mである。南方の3つの山脈はアトラス山脈に属する。アトラス山脈自体はチュニジア北部からアルジェリア北部を通過し、ほぼモロッコの南西端まで2000 km以上にわたって延びる。アトラス山脈は複数の山脈が平行に走る褶曲山脈である。モロッコ国内では北から順に、中アトラス山脈(モワヤンアトラス山脈)、大アトラス山脈(オートアトラス山脈)、前アトラス山脈(アンティアトラス山脈)と呼ばれる。アンティアトラス山脈の南斜面が終わる付近に国境がある。アトラス山脈の平均標高は3000 mを超え、国土のほぼ中央にそびえる標高4165 mのツブカル山(トゥブカル山)が国内最高地点であり、北アフリカの最高峰でもある。カサブランカなどのモロッコの主要都市は大西洋岸の海岸線、もしくはリーフ山地の西、中アトラス山脈の北斜面から海岸線に向かって広がるモロッコ大平原地帯に点在する。

ジブラルタル海峡を挟んでスペインと向き合う[注釈 2]。スペイン=モロッコ間は、ユーラシアプレートアフリカプレートの境界に当たる。アフリカプレートが年間0.6 cmの速度で北進したため、アトラス山脈が生成したと考えられている。アトラス山脈の南には山脈の全長にわたって巨大な断層が続く。このため地球上では比較的、地震の発生が多い地域である。記録的な大地震は隣国アルジェリアに多いものの、リスボン大地震と同時期の1755年11月19日に発生した地震や1757年4月15日の地震では、いずれも死者が3000人に達した。1960年2月29日の地震は被害が大きく、死者は1万5000人だった。

主要河川は、地中海に流れ込むムルーヤ川(英語版)、大西洋に流れ込むスース川(アラビア語版、英語版)、テンシフィット川(アラビア語版)など10本程度ある。ジス川(アラビア語版、英語版)とレリス川は、サハラ沙漠に向かって流れ降る。ドラア川もサハラ砂漠に向かって流れるが、この川は雨量が非常に多い場合にはサハラを横断して大西洋に注ぐ場合がある。エジプトスーダンを縦断するナイル川を除くと、モロッコは北アフリカでは最も水系が発達している。さらに、山脈による充分な高低差も存在する。これらの理由で、降水量が比較的少ないのにも拘らず、総発電量の約6パーセントを水力発電でまかなってきた。
気候

年間を通じて、大西洋上に海洋性熱帯気団が居座っており、常に北東の向きの風が卓越している[注釈 3]。2023年の時点で、既にモロッコの総発電量の約7%[25]( アフリカ第二位の割合[26])が風力発電で占められていた理由の1つが、ここにある。

モロッコ沿岸を北から南の方向へと、寒流のカナリア海流が流れる。さらに、モロッコの内陸部に連なるアトラス山脈が、海からの湿気を遮るために、山脈を境界として気候が変わる。

ケッペンの気候区分によると、アトラス山脈より北は地中海性気候 (Cs) に一部ステップ気候 (Bs)が混じる。基本的に夏に乾燥する気候である。アトラス山脈やリフ山脈の標高の高い場所では、冬季に積雪が見られる。アトラス山脈の南斜面はそのままサハラ沙漠につながっており、北部がギール砂漠、南部がドラー砂漠と細分される。気候区分は、砂漠気候 (BW)である。

モロッコ最大の都市であるカサブランカの気候は、1月の気温が12.4 ℃、7月が22.3 ℃で、年間降水量は379.7 mmである。冬季の降水量は100 (mm/月)に達するのに対し、夏季には1 mmを下回る。首都ラバトの気候もカサブランカとほぼ同じである。
植生「モロッコの植物相(英語版)」を参照

大西洋沿岸、地中海岸と内陸部のオアシスを除き、植生はほとんど見られない。


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