モリのアサガオ
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被害者やその遺族のためにも死刑は必要であると思っているが、同時に自分の罪を心から反省している加害者を死刑に処するのが本当に正しいかどうかは答えが出せないでいる。最終話で定年退職。
上層部
拘置所所長
福田健吾が迫と面会したいと言う事を及川と申し出て、看守長の若林が責任を持つという事で承諾した。深堀の処刑の際も、「及川を立ち会わせろ」という深堀の要求を呑み的確な対処をしたうえで立ち会わせた。
及川正道
直樹の養父。元なにわ拘置所所長。長年子宝に恵まれなかったため、藤間貴子から直樹を引き取り、養子縁組を結んだ。直樹の大学の卒業式に佐和子が付いて行ったことを「過保護だ」と批判した。
確定囚

ここでは、「囚人の名前 番号」の順で示す。


渡瀬満 290号
本作のもう1人の主人公。1981年
8月15日生まれ。及川とは5日違いの生まれの同年代である。少年時代に及川同様野球をしており、彼にとって憧れの人だった[4]将来有望株として名が他校にも売れており、少年期の及川もいつか彼と同じマウンドに立つことを夢みていた。将来プロ野球選手になることが確実視されていたが、中学3年の時に強盗に入った田尻勝男に両親を殺され、自身も右肩を刺されて野球の出来ない身体となった。その後は9歳年下の妹・小春と共に施設に預けられた。田尻の死刑を待ち望んでいたが、村雨が心神喪失を訴えて有期刑となってしまう。その後は田尻に復讐を果たすため、工場で働きながら左腕を鍛える日々を送り、10年後に田尻が元妻の実家にやってくるを知り、待ち伏せして彼を日本刀で斬殺した(現場では、原作では雪が降っていたが、ドラマでは雨に差し替えられている)が、この際に有歌も巻き添えにしてしまった。1年逃亡の末に出頭し、裁判では当初、田尻が娘を抱えていたことを認識していなかった(過失致死)と供述、世論の同情もあり情状酌量が認められる寸前まで裁判を進めるも、「田尻から妹を守るため、娘が一緒にいることを分かっていて殺害した」と証言を翻したため、死刑判決が下る(2人の殺人罪銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)違反と場合によっては偽証罪)。その後、村雨に説得されるも本人の希望で控訴をしなかったため、一審で死刑が確定。[5][6]妹を守るために死刑になったものの、死の恐怖に怯え(後述のように田尻が亡くなった際には、再審請求をしようとした)、また、有歌を巻き添えにしたことは後悔する一方で、田尻を殺害したことについては「やってよかった」と考えていたが、及川と接するうちに罪を反省し死刑を受け入れ、刑務官のことを「先生」と呼ぶようになった(心を開いた後は及川のことを「直樹」と呼ぶようになった)。「もし生まれ変わったら、また直樹と野球がしたい」と言い残す。処刑直前に「言い残したいことは?」と聞かれた際は「何もありません」と答え、及川も携わって死刑執行ボタンが押され、死刑執行。遺骨は小春の元へ送られた。

山本憲人及川の実父。鶯谷事件の当事者だが、主犯ではない。小学生時代より優等生であり、川で溺れかけていたところを深堀に助けられ、以後、恩返しに深堀の喧嘩を止めたり、深堀と一緒に教師に謝ったり、勤務先の上司に深堀の採用を頼み込んだりしていた。社長に虐げられていた妻の貴子を助けるために会社に上がり込んだ際、一緒に来ていた深堀が社員3人を殺害し、これに激昂した社長が深堀を灰皿で撲殺しようとしたため、深堀を守るために咄嗟に落ちていた包丁で社長を殺す。山本は、自身、妻、息子の命を救ってくれた深堀に感謝し、身代わりに死刑になることを決意。自身は貴子が社長に虐げられていることに腹を立て、社長と止めに入った社員2人の合計3人を殺害し、深堀は解雇されたことを恨んで社員1人を殺害したと口裏を合わせ、死刑判決を受けた(本来であれば、犠牲者が1人である上、過剰防衛または正当防衛が成立する状況であるため死刑になることはまずないうえ、検察は正当防衛の可能性を捨て切れない以上、有罪率を維持するために不起訴とする可能性が高い)。及川は、船木から写真を渡され「何があっても人を傷付けない山本君が主犯だと聞いた時はびっくりした」と聞き、更に世古から深堀が6人も殺害したことを自慢していたことを聞いたため、山本が主犯であることに疑問を感じ、深堀に真実を聞き出した。山本が収監されていた当時のなにわ拘置所長であった正道は、「立派な男だった」と述べた。処刑の際は「直樹のことを頼みます」と及川の養父でもある正道に頼み、死刑が執行された。
深堀圭造 380号
鶯谷事件の主犯。拘置所の中では世古に次ぐ古株。小学生時代、川で溺れかけていた山本を助けたことをきっかけに、性格が正反対(ガキ大将の深堀と優等生の山本)であった彼と親友になった。その後は少年院への出入りを繰り返し、どこに勤めても長続きしなかったが、恩義を感じていた山本が上司に頼み込み、彼と同じ鶯谷運送の社員になった。しかし、勤め先の社長が山本の恋人であった貴子を自分のものにするため、合理化を口実に山本と深堀を解雇にした。その直後、解雇に腹を立てて山本の家でやけ酒していたところ、社長に虐げられて助けを求める貴子の電話があり、激昂して社長を殺害することを決意する。その際、山本の家から包丁を持ち出し、彼と共に会社へ向かった。会社到着後、当初は社長を殴るに留まっていたが、止めに入った社員に投げ飛ばされ、激昂して社員3人を刺殺した。その後、社長に灰皿で撲殺されそうになったところを山本が止め、社長を殺害。山本は深堀のおかげで自身、妻、子供(及川)の命が救われたことに感激し、身代わりに死刑になると決意した。その後は口裏を合わせ、山本が社員2人と社長を殺害して自身は1社員人を殺害したことにし、自身は懲役12年に留まり、山本は死刑となった。仮出所後、娘(市川百合)に面会を拒否され、立腹していたところ通行人と肩がぶつかり、激昂して3人を次々に殺害。被害者が多いこと、再犯であることもあり死刑判決が下った。及川に対し、山本のことを「あんなお人好しは見たことが無い。世界一の大馬鹿野郎だ」と冒涜するかの如く嘲笑った。処刑前日、娘と面会し、涙を流した。その際、処刑されることを悟り、自分が殺した人間の名前を繰り返しつぶやいた。処刑の朝も、「やっぱりお迎えがきたか」と素直に処刑場へ向かうが、途中で及川がいないと分かると豹変、「及川に会わせろ」と暴れだす。しかし、及川に会った際は暴れるのをやめ、彼に「長生きしろよ」と言い残す。処刑時には本来、目隠しをして行うが、本人の希望で目隠しせず、及川に「よく見とけ!あばよ!」と言い放った。なお、深堀の大好物である「プチプチプッチン」は、番外編でカールチーズ味との記載がある(包装はオリジナルと思われる)。
世古利一 490号
一家4人を殺害した強盗殺人犯。拘置所の中では最古参。「俺、まだ死ななくていいんだよな?」が口癖。及川が着任した際はぎこちない靴音=いつもと靴音が違うことから処刑されると思い込み、「殺さないでくれ」と絶叫した。


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