モビルスーツ
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その一方、撃墜された時に核爆発を起こし周囲を巻き込むリスクがあり[注 10]、このリスクを回避するには撃墜される前に手動でNジャマーキャンセラーをオフにする必要がある。

第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦終結後、ユニウス条約により核エンジンの軍事目的における使用が禁止されたため、コズミック・イラ73年(『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』)において、難民という形で流出したオーブの技術により各勢力のバッテリー性能が大幅に向上した他、ザフトは母艦からモビルスーツに無線で電力を供給できるデュートリオンビーム送電システムを開発、インパルスを始めとする「セカンドステージモビルスーツ」に採用される。ただし、この頃オーブにおいて核エンジンを動力とするフリーダムがそのままの状態で復元され、実戦でも使用されているが、作中でこの件が問題にされたことはなかった[注 11]。小説版においては、戦後の混乱の最中、フリーダムの資料は破棄されたものとして扱われている[注 12][93]。『SEED』の劇中でもフリーダム、ジャスティスが核エンジンを搭載していることはザフト内でも秘匿されていたような描写が見られる[注 13]

この頃地球連合軍が強奪したガイア等のモビルスーツにもデュートリオンビーム受信システムが搭載はされていたが、地球連合軍にデュートリオンビーム送電システムのノウハウや設備が無かったため、バッテリーのみでの駆動で運用されていた模様である。その後、地球連合軍の核攻撃などでユニウス条約が事実上形骸化したため、核エンジンとデュートリオンシステムという2つのジェレネーターのハイブリッド化によって出力増加と半無限の持続時間の確保が図られ、デスティニーをはじめとするザフトの新型モビルスーツに搭載された。クライン派のストライクフリーダムやインフィニットジャスティスも、このハイブリッド機構により従来の数倍の出力を得ることに成功している[注 14]

現実世界の原子力発電臨界により連続発生する核分裂反応の熱で水を煮沸させタービンを回転させるタイプが主流であるが、コズミック・イラ世界の原子炉ではMHD発電を採用し、炉からの熱エネルギーを電力に直接変換している[94]。艦船の動力源は開戦以前は原子力を採用していたものの、Nジャマーによってそれらが無効化されたため、旧式のガスタービン[95]や太陽光発電を用いたものが散見され、推進器にはレーザー核融合パルス推進を用いているとされる[注 15]
推進方式(ガンダムSEED)

地上において超電導電磁推進により吸入した空気を噴射することで行われるとされ、水を注排出することで水中でも利用できる[96]推進器を導入している。反面、大気圏外の推進方式には不明瞭な点があり、ガス噴射を用いるコスモグラスパーレーザー核融合パルス推進を搭載する「アークエンジェル」を除けば言及はなされていない。設定担当の森田繁は、「何を噴射して推進剤にしているかは決めていないんです」と答えている一方で、大気圏内ならば暖めた空気を噴出しているのではないかとの見解を示している[97]

CE73年になると、光圧を推力に変換するヴォワチュール・リュミエールも登場した。
操作(ガンダムSEED)

コズミック・イラのモビルスーツに関しては、作中においてレバーやペダルを用いた描写が確認できる。一方で、『ガンダムSEED』第28話劇中シーン(リマスター版26話)や小説版における該当の場面で、キラ・ヤマトが語るところによれば、シナプス融合による神経接続を行っていると説明されており、新しい量子サブルーチンを構築したことやイオンポンプの分子構造を書き換えたことでナチュラルでは戦闘が行えなかったM1アストレイが運用可能となっている[98]。また、コズミック・イラのモビルスーツにおいては生体組織を模したバイオ系コンピュータが使用されているとした説明もみられる[99][注 16]

アニメ『ガンダムSEED』第2話ではOSが未完成であったストライクガンダムに対し、CPGの再設定ができなかったため疑似皮質のイオンポンプを制御モジュールに直結することによって戦闘可能なレベルまで調整したが、そのデータを見たムウからは「あんなもんが俺に……てか、普通の人間に扱えるかよ!」と評されている。

第27話においては同じインターフェイスであれば、その操縦能力はコーディネイターがナチュラルを圧倒する事をエリカ・シモンズが「明々白々なことである」と語っている。しかし、ナチュラルのクローンであるクルーゼがエースパイロットと呼ばれるほどの腕前を持っていたり、映像作品ではない「公式外伝」であるASTRAYシリーズでは、作業目的ならばナチュラルにでも問題なく操作が出来、また訓練よってコーディネイターと遜色ない戦闘を行う事が出来る事が描写されている。ほか、人工知能によるアシスト[100]や予め動作パターンを入力し、システム側がパイロットに対応する[101]等幾つかの補助手段を講じる必要性がある。そのため地球連合軍ストライクの実戦データをもとにナチュラルでも操作できるモビルスーツのOS(オペレーティングシステム)を開発するまで、モビルスーツ普及に支障をきたすこととなる。他の世界観のモビルスーツも人工知能などによる操作補助がなされているとされるが、コズミック・イラ作品群では特にOSなどを重要な要素として描いている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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