モノカルチャー
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一方で、モノカルチャー経済と呼ばれる国家においては、そもそも輸出用作物の経済に占める割合が少なく、大半は自給用作物の生産であって、ただ経済が弱体で他に輸出品目が無く、輸出作物が1品目に片寄っているために、見かけ上モノカルチャー化しているように見えるだけの場合もあるとの指摘がなされている[2]

この他、1944年メキシコで実施された緑の革命もモノカルチャーである。大量の作物を生産する事が出来るので、食糧増産ができると見込まれたのであった。ここで栽培されたのは、トウモロコシなどの穀物である。しかし、短期的には収量の増加が達成できても、持続可能な農法ではなかった。
メリット

複数の作物を栽培・収穫・出荷する事に比べて、単一の農作物を栽培・収穫・出荷する事は、技術的にも単一で済む。栽培に必要な物資も一括購入できる。さらに、規格化して大規模化も行いやすい。

モノカルチャーの商品の取引価格が高値であれば、効率良く収益を上げられる。

企業が安値で規格の揃った作物を安定して得るための仕組みとして利用できる。どこも同じ作物を出荷するために付加価値が付きにくく、安く買い叩ける。

デメリット

モノカルチャーの商品を買い付ける側のメリットが多い反面、栽培する者が充分な収入を得られず
貧富の差が顕著に現れるなど、多くの問題が露呈している。

効率よく利益を得られる事から、従来の品種の消滅に拍車がかかり、生物多様性が失われる。

生産体制の均一化が起こり、生産国の伝統文化が失われてしまう危険性が高い。

大規模な田畑を生み出すための森林伐採による保水力低下や、焼畑農業に伴う土壌流出、焼畑農業のサイクル短縮に伴う地力の低下、また連作によっても地力が疲弊し、さらに風食沙漠化なども引き起こしている。

不適切に大規模な灌漑が行われた場合、河川の断流や、耕作地の土壌における塩類集積などを引き起こしている。

天災や病害虫異常発生などによって、全滅してしまった場合のリスクが高い。単一種の栽培であるため、常にこのリスクがつきまとう。参考までに、19世紀半ばにはアイルランドで食糧として頼っていたジャガイモに病気が蔓延し、収量が激減したことによって多数の餓死者を出して人口流出の要因ともなった、いわゆるジャガイモ飢饉が発生した。天明の大飢饉に代表される、日本の東北地方での稲作冷害飢饉もその一例である。

国際市場での価格変動に国民経済が左右される。たとえばある作物の価格が下落すると、その作物に依存した国の経済や国民の収入は打撃を受ける。

脚注^ 人口爆発、過放牧や気候変動による沙漠化、不適切な灌漑に伴う土壌への塩類集積など、他にも飢餓の発生原因は存在する。ただし、例えばアフリカで古くは行われていた、旱魃に備えるために、通常食にしていた食物以外に、同じ畑で乾燥に強い作物も栽培していたといった農法が、植民地化によるプランテーションによって破壊されたといった側面もある。
^ 「図説アフリカ経済」(平野克己著、日本評論社、2002年)p32-33

関連項目

バナナ共和国

フルヘンシオ・バティスタ

タンガニーカ落花生計画

資源の呪い

ロシアオーストラリアニュージーランド - 資源産業に依存した先進国といわれる。

サウジアラビアの経済ベネズエラ#経済










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