ムスリムの居住者や旅行者が増えると、イスラム圏以外でもモスクが新設される。日本では1935年開設の神戸ムスリムモスク(兵庫県神戸市)が最古である[4]。早稲田大学教授の店田廣文によると、1980年代末に3カ所だった日本国内のモスクは、2018年末時点で36都道府県105カ所へと増えている。1980年代のバブル景気時にイスラム圏のイランやパキスタン、バングラデシュから労働者が、1990年代以降は留学生や研修生、技能実習生としてインドネシアなどから来日するムスリムの増加を背景に、三大都市圏から各地の県庁所在地などへ広がった[5]。日本国内のモスクは礼拝のほか、在日ムスリムの結婚式に使われることもある[6]。
2019年時点で日本国内には約20万人のムスリムが暮らすと推定されており、うち約4万3000人は改宗・入信した日本人である。日本全体では少数であるため、近隣でのモスク設立に不安・反発を表明する日本人も多い。このため町内会に加盟するなど地域活動に参加したり、街並みに調和した外観にしたりするといった配慮をするモスクもある[5]。
ギャラリー
伝統様式のヌルオスマニエ・モスク
世界最古のウマイヤド・モスク
現代建築のファイサル・モスク
スルタンアフメト・モスク(イスタンブール)
セリミエ・モスク(エディルネ)
プトラ・モスク(マレーシア)
マスジッド・ネガラ(マレーシア)
マザーリシャリーフ(アフガニスタン)
ジャミ・ウル・アルファー・モスク(スリランカ)
リードモスク(アルバニア)
泥のモスク(マリ共和国)
ナスィーロル・モルク・モスク(イラン)
サンクトペテルブルクモスク(ロシア)
サンシャインモスク(オーストラリア)
西安大清真寺(中国)
牛街清真寺(中国・北京市)
神戸モスク(兵庫県神戸市中央区)
東京ジャーミイ(東京都渋谷区)
名古屋モスク(愛知県名古屋市中村区)
脚注[脚注の使い方]
注釈^ マウソレウムとしての機能を持つものが現在2ヶ所存在している。サウジアラビアの預言者のモスクはムハンマドの霊廟として存在、トルクメニスタンのテュルクメンバシュ・ルーフ・モスク(英語版)は初代大統領であるニヤゾフの家族を葬っており、そのモスクの隣にはニヤゾフの霊廟が設けられている。
^ ムスリムは金曜日にモスクに集まって皆で一緒に礼拝するため、金曜日はアラビア語で「集まる」を意味する動詞 ?????? jama`a に由来する ??????? jum`aと呼ばれる。