メッテ・フレデリクセン
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野党からの追及を受けたモーエンス・イェンセン(英語版)農業大臣が11月18日に引責辞任したが問題はこれで終わらず[15]、フレデリクセンは11月26日に謝罪に追い込まれた[16]

ヨーロッパ最大の毛皮産業に壊滅的な打撃を与えることとなったこの決定はその後も尾を引き、議会に設置された調査委員会は2022年7月5日にフレデリクセンに象徴的な懲戒処分を決定。これ以上の法的措置は行わないことも決定した[17]もののフレデリクセンの支持率は急降下し、野党はフレデリクセンが解散総選挙を行わない場合は議会にて信任を問う投票を実施すると表明。フレデリクセンは10月6日に解散総選挙(英語版)を行うと表明[18]。11月1日の投開票の結果、社会民主党は第1党を維持し、中道右派で第2党のヴェンスタなどと連立政権を結成することで合意。約43年ぶりの左右両派による大連立政権の首班として、フレデリクセンは首相を続投することとなった[19]
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在デンマーク米国大使のカーラ・サンズと(2019年8月8日)

左からグリーンランドのムテ・エゲーデ首相、フレデリクセン、フィンランドのサンナ・マリン首相、一人おいてアイスランドのカトリーン・ヤコブスドッティル首相(2021年11月3日)

左からスペインのペドロ・サンチェス首相、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領、フレデリクセン(2022年4月21日、キエフ)[20]

フィンランドのサンナ・マリン首相と(2022年5月4日)

主張・政治姿勢

売春に厳しい姿勢を取ることで知られる。アイスランドノルウェースウェーデンにおけるのと同様に、デンマークにおいても売春を禁止するよう長年にわたり強く主張してきた[21]。2002年には売春禁止に関する公開討論会を開催し、「性的サービスの禁止に努める」とした2009年の社会民主党大会決議にもかかわった[22]。また、アメリカ同時多発テロ事件2015年欧州難民危機以降、切実な問題となっている移民・難民の大規模な入国については、国民の大多数に悪影響を及ぼすとして、次第に否定的な立場を取るようになっている。21世紀初頭に社会民主党が総選挙で低迷したのは、第三の道を志向し、中道主義ないし新自由主義的な経済政策を採用し、無制限のグローバル化を支持した結果だとしている。「際限のないグローバル化や移民の大量流入、自由な労働力移動のつけは下層階級が払うことになると、強く確信するようになっています」と述べている[8][9]

フレデリクセンが代表を務める社会民主党は、デンマークに入国した難民から、当局が金品を没収できるようにする法案に賛成票を投じたことがある[23]。同法案は国際連合人権理事会で厳しく批判されたほか[24]第二次世界大戦中のナチス・ドイツ占領地域におけるユダヤ人の扱いに通じるとして広く懸念された[25]。社会民主党はまた、ブルカやニカブの着用禁止を盛り込んだ法案にも賛成している。このように融和から抑圧へ難民政策の方針をシフトさせる過程で、フレデリクセンは右派のデンマーク国民党を支援するようになった。西欧諸国以外からの移民には帽子の着用を求めているほか、難民申請者の北アフリカの難民受け入れセンターへの強制送還や、福祉の見返りに移民を強制的に労働させることも主張している。他の社会民主主義政党については、労働者の権利をないがしろにしてグローバル化を推し進めた上、格差を拡大させ、さらには際限のない移民の流入を認めたことで有権者の信頼を失ったと批判している[8]

「デンマークの司法制度を尊重しない」ムスリムや、宗教上の理由で就業を拒む女性、ムスリムの女子が「社会にがんじがらめに」されやすいことなどを引き合いにだして、イスラームが移民受け入れの障害になっているとたびたび述べている[26]。Kristeligt Dagblad 紙のインタビューでは「すべての移民受け入れセンターの閉鎖」や「北アフリカへの移民の送還」を主張した。こうした発言は、モルテン・エステアゴー(ラディケーリ書記長)やクリスティーナ・ナルボナ(スペイン社会労働党総裁)からゼノフォビアとして強く非難された。

2019年8月、ドナルド・トランプ大統領がデンマーク訪問直前、グリーンランドの購入の意思を示した際には否定的な見解を示した。結果的にトランプ大統領のデンマーク訪問、フレデリクセンとの会談は取りやめとなっている[27]
脚注^ a b “Denmark's youngest prime minister to lead new government”. Deutsche Welle (2019年6月25日). 2019年6月27日閲覧。
^ a b c d e f g h “Folketing biography” (Danish). Folketing. 2019年6月29日閲覧。
^ a b “ ⇒Portrat: Mette Frederiksen skal finde sin egen vej” [Portrait: Mette Frederiksen has to find her own way] (Danish). Politiken (2015年6月20日). 2015年6月22日閲覧。
^ "Nina Bang-prisen til Mette" (in Danish). LO. 12 September 2002.
^ "Mette Frederiksen slog Mogens Lykketoft" (in Danish). DR. 14 November 2007. Retrieved 15 June 2019.


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