メタン
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標準生成熱 ΔfHo?74.81 kJ mol?1[1]
標準燃焼熱 ΔcHo?890.36 kJ mol?1
標準モルエントロピー So186.264 J mol?1K?1
標準定圧モル比熱, Cpo35.309 J mol?1K?1
危険性
EU分類 F+
NFPA 704410
RフレーズR12
SフレーズS(2) S9 S16 S33
引火点?188 °C
発火点537 °C
関連する物質
関連物質メタノールクロロメタン蟻酸ホルムアルデヒドシラン
出典
国際化学物質安全性カード
NIST webbook
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

メタン(: Methan[† 1]: methane[† 2])は、無色透明で無臭の気体(常温の場合)。天然ガスの主成分で、都市ガスに用いられている。メタンは最も単純な構造のアルカンで、1個の炭素原子に4個の水素原子が結合してできた炭化水素である。分子式は CH4。和名は沼気(しょうき)。CAS登録番号は [74-82-8]。カルバン (carbane) という組織名が提唱されたことがあるが、IUPAC命名法では非推奨である。
構造

メタンの分子は炭素が中心に位置する正四面体構造をしている。炭素‐水素間の全てがσ結合で結合しており、π結合が存在しないため、sp3混成軌道を取り、結合角は109゚である。
物性

メタンの常圧での融点は −183 ℃、沸点は −162 ℃であり、常温常圧では無色、無臭の気体として存在する。メタンは常圧での沸点が比較的低いうえに臨界温度も-82.4 ℃と低いため、20世紀中頃の技術ではメタンを液化したまま安定的に貯蔵・運搬することが難しかった。そのため、当時は産地から気体のままパイプラインで輸送できる場所で利用されることがせいぜいであった[2]。なお、常温常圧では空気に対するメタンの比重は0.555であり、アルカンの中で唯一、空気の平均密度よりも小さい。

メタンそのものにはヒトに対する毒性が無いものの、高純度のメタンを吸入すれば酸素欠乏症になり得るため注意が必要である[3]
製法.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

記事の体系性を保持するため、C1化学の要約をこの節に執筆・加筆してください。(使い方

メタンは天然ガスから得られるほか、一酸化炭素と水素を反応させることで工業的に大量に生産されている(「C1化学」参照)。そのため、実験室においてもガスボンベで供給されることが普通であるが、実験室的な生成法もいくつか知られている。

炭化アルミニウムに室温でを反応させて加水分解する。
Al 4 C 3 + 12 H 2 O ⟶ 3 CH 4 + 4 Al ( OH ) 3 {\displaystyle {\ce {Al4C3 + 12H2O -> 3CH4 + 4Al(OH)3}}} なお、この反応は不純物のため強烈な臭いを伴う。

酢酸塩強塩基の存在下に強熱して脱炭酸させる。

例えば酢酸ナトリウムソーダ石灰 Ca(OH)2・NaOH を混合し強く熱して脱炭酸させる。生成した二酸化炭素炭酸ナトリウムとして捕捉され、メタンがガスとして発生する。

CH 3 COONa + NaOH ⟶ CH 4 + Na 2 CO 3 {\displaystyle {\ce {CH3COONa + NaOH -> CH4 + Na2CO3}}}

メタン菌による嫌気醗酵

いわゆるバイオガスの製法。強い嫌気度を要求する。なお、自然界で発生するメタンの殆どはメタン菌により合成されている。

4 H 2 + HCO 3 − + H + ⟶ CH 4 + 3 H 2 O {\displaystyle {\ce {4H2 + HCO3^- + H^+ -> CH4 + 3H2O}}} CH 3 COO − + H 2 O ⟶ CH 4 + HCO 3 − {\displaystyle {\ce {CH3COO^- + H2O -> CH4 + HCO3^-}}}
反応

メタンは、光などの刺激によって励起されたハロゲン元素と反応し、水素原子がハロゲン原子に置換される。この反応は激しい発熱反応である。例えば塩素との混合気体を常温中で直射日光に曝すだけで発火する。

また、メタンを完全燃焼させると、1 molの二酸化炭素と2 molの水になる。 CH 4 + 2 O 2 ⟶ CO 2 + 2 H 2 O {\displaystyle {\ce {CH4 + 2O2 -> CO2 + 2H2O}}}

一方、メタンの不完全燃焼の場合、一酸化炭素が発生し、水も生成する。 2 CH 4 + 3 O 2 ⟶ 2 CO + 4 H 2 O {\displaystyle {\ce {2CH4 + 3O2 -> 2CO + 4H2O}}}


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