メジャーリーグベースボール
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

ただし、ポストシーズンには26人ロースターの選手のみ出場可能であり、また8月31日時点で当該チームの40人ロースターに登録されていなかった選手は原則、ポストシーズンのロースターには登録できない[注 6][77]

MLBでは新古典派球場ブームにより、天候に左右されないドーム球場は減る傾向にあるため、雨による中止が多く見られる。ただ、レギュラーシーズンの試合日程が過密であり、20から30連戦という日程が少なくないため[注 7]、数時間にも及ぶ試合中断を挟んだ上でも試合を成立させることは珍しくない。これに加え、国内でも時差が3時間あり[注 8]、気候にも大きな差がある広大なアメリカ本土・カナダを縦横に移動するために各球団が飛行機をチャーターするため[78][79]、深夜早朝を問わず航空会社のダイヤに左右されず最も都合の良い時間に移動することが可能[注 9]ではあるものの、肉体的な負担はとても大きい。1シーズンの総移動距離は約73,000キロにも達し、これは地球1.8周分に相当する[80]。たとえ主軸のレギュラー野手であっても疲労回復のため定期的に先発から外すことが多く、162試合全てに出場する選手は毎年リーグに数えるほどしかいない。

前記のような延長時間無制限や過密日程、投手枠の制限もあるため、大差がつき敗戦が決定的となった試合や、延長戦途中で投手を使い果たした場合などに、日本プロ野球ではまず見られない「野手がリリーフ投手として登板」という場面が発生することがあり、例えば2015年にはイチローを含め、延べ27人の野手がリリーフ登板している[81]

各チームが基本的に162試合全てを消化するルールだが、162試合すべてが必ず行われるとは限らない。ポストシーズン進出可否が完全に決定し、且つ地区順位も確定しているチーム同士による(雨天中止などによって順延されたゲームの)再試合は、仮に選手やチームの何らかのタイトル・記録にかかわる場合であっても基本的に行わないこととなっている[82]
オールスターゲーム詳細は「MLBオールスターゲーム」を参照

7月にはオールスターゲームが行われる。当初はオールスター選手の祭典的な位置づけであったが、2003年から2016年までは勝ったリーグにワールドシリーズでの本拠地開催優先権であるホームアドバンテージが与えられることとなったため、引き分け試合がなくなり以前より本気の試合展開になった。ジョージ・W・ブッシュ大統領によるワールドシリーズの始球式2001年
ポストシーズン詳細は「メジャーリーグベースボールのポストシーズン」を参照

ワールドシリーズ優勝回数と出場回数位優勝チーム優勝出場
1ニューヨーク・ヤンキース2740
2セントルイス・カージナルス1119
3オークランド・アスレチックス914
3ボストン・レッドソックス914
5サンフランシスコ・ジャイアンツ820
6ロサンゼルス・ドジャース721
7シンシナティ・レッズ59
8ピッツバーグ・パイレーツ57
9デトロイト・タイガース411
10シカゴ・カブス311
11アトランタ・ブレーブス39
12ボルチモア・オリオールズ37
13ミネソタ・ツインズ36
14シカゴ・ホワイトソックス35
15フィラデルフィア・フィリーズ27
16クリーブランド・ガーディアンズ26
17ニューヨーク・メッツ25
18カンザスシティ・ロイヤルズ24
19ヒューストン・アストロズ23
20トロント・ブルージェイズ22
20マイアミ・マーリンズ22
22テキサス・レンジャーズ13
23アリゾナ・ダイヤモンドバックス12
23ロサンゼルス・エンゼルス11
23ワシントン・ナショナルズ11
26サンディエゴ・パドレス02
27ミルウォーキー・ブルワーズ01
27コロラド・ロッキーズ01
29タンパベイ・レイズ02
30シアトル・マリナーズ00

10月に入るとポストシーズンゲームが行われる。

2022年からは、各リーグとも162試合の成績を元に各地区の勝率1位の3チームとワイルドカード3チームを加えた6チームずつによるトーナメント戦を行う。

2021年までは、ワイルドカードは2チームのみであり、両者の1試合の「ワイルドカードゲーム」の勝者がディビジョンシリーズに進んでいた。

2011年までは、ワイルドカードは1チームのみであった。
ワイルドカードシリーズ

2022年より導入された「ワイルドカードシリーズ」は、ディビジョンシリーズへの出場権をかけて4チームにより行われる。地区優勝チームは成績順にシード1,2,3となる。そのうちシード3のみがワイルドカードシリーズに参加し、シード1,2は免除される。ワイルドカードとなった3チームは成績順にシード4,5,6と呼ばれる。シード3と6が、シード4と5がそれぞれシード上位の本拠地で最大3試合を行い、先に2勝したチームがディビジョンシリーズに進出する。

2012年から2021年までは、ワイルドカードは2チームのみであり、成績上位のチームの本拠地で行われる1試合のワイルドカードゲームのみの勝者がディビジョンシリーズに進んでいた。
ディビジョンシリーズ

ディビジョンシリーズ(地区シリーズ)は、前述の「ワイルドカードシリーズ」を勝ち抜いたチームのうちシード4あるいは5にあたるチームとリーグ勝率1位のチーム、そしてシード3あるいは6にあたるチームとリーグ勝率2位のチームの組み合わせで試合を行う。最大5試合が行われ、一方が3勝すればシリーズは終了し、そのチームがリーグチャンピオンシップシリーズに進出する。

2021年までは、ワイルドカードチームと勝率1位のチーム、そして勝率2位と3位のチームの組み合わせであった。さらに2011年までは、最高勝率チームとワイルドカードのチームが同地区の場合、ワイルドカードとリーグ勝率2位のチーム、勝率1位チームと勝率3位チームの組み合わせで行っていた(ワイルドカードから見れば、対戦相手は必ず別の地区の地区勝率1位の2チームのうち勝率の高いほうとなる)[注 10]

1981年はストライキにより前後期制をとり、前期優勝チームと後期優勝チームによる地区優勝決定シリーズが行われた。
リーグチャンピオンシップシリーズ

リーグチャンピオンシップシリーズ(リーグ優勝決定シリーズ)は、ディビジョンシリーズを勝ち上がった(1969年 - 1993年は東西それぞれの地区優勝を果たした)各リーグの2チームの対戦となる。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:310 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef