メジャーリーグベースボール
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各チームに定められた「地理的なライバル」(natural rival)[注 5]と4試合

それ以外の14球団とは各3試合

これにより、1シーズンに全チームと少なくとも3試合は対戦することとなる。

1960年までの試合数は、リーグ各チーム総当たり(22回戦×7チーム)の154試合であった。アメリカンリーグは1961年から、ナショナルリーグは翌1962年から現在の162試合(18回戦×9チーム)になり、1969年に始まった2地区制時代は12球団時は同地区5チーム×18試合=90試合、他地区6チーム×12試合=72試合の計162試合であったが、アメリカンリーグは1977年から、ナショナルリーグも1993年には14球団に増えたことから、同地区6チーム×13試合=78試合、他地区7チーム×12試合=84試合の合計162試合になった。その後、1994年に3地区制となった上、地区によって所属チーム数が違っていたためばらつきがあるが、同地区と60試合程度、同リーグの他2地区と各45試合程度、その他インターリーグが数試合の合計162試合になった。両リーグ15チームずつとなった2013年以降は同地区4チーム×19試合=76試合、他地区10チーム×6または7試合=66試合、インターリーグ20試合の合計162試合である[76]。2022年までのフォーマットでは、同地区4チームと計76試合(各19試合)、同リーグの他2地区10チームと計66試合(6チームと各7試合、4チームと各6試合)、インターリーグ20試合の対戦となっていた。インターリーグの内訳は「地理的なライバル」と4試合、ある地区1チームと4試合、その地区の残り4チームと3試合となる。ただし、同地区対決となる場合は1チームと6試合、2チームと4試合、2チームと3試合となり、この場合「地理的なライバル」は考慮されていなかった。

2012年以前のインターリーグは、例年5月中旬から6月中旬の間に数試合行い、その後一旦同リーグ内のカードに戻った後、6月上旬から7月中旬の間で再び数試合行うという日程となっており、合計18試合程度行われていた。

自チームの本拠地球場と相手チームの本拠地球場でほぼ均等に試合が組まれるが、インターリーグの対戦によっては、どちらか一方の本拠地球場で全3試合を開催するケースが多い。ただし、各チーム1シーズンのホームゲームとアウェイゲームの数が均等になるように、開催球場のバランス調整が行われている。

両リーグとも予告先発制度を採用している。先発投手は試合ごとではなく対戦カードごとにまとめて予告される。なお、全試合指名打者制(DH)が採用される(ナショナルリーグでは2021年以前は2020年を除き採用されていなかった)。試合は引き分けなしの時間無制限で行う。降雨などで「タイゲーム」となった場合はサスペンデッドが宣告され、この場合は次の日以降に中断した時点から再開し決着が付くまで試合が行われる。その場合の試合は、移動日や1日にその日予定されていた試合と順延になった試合の2試合行うダブルヘッダーなどで消化される。大乱闘などで試合続行不可能になったり、そもそも相手チームが到着せず、試合ができない場合などは、フォーフィッテッドゲーム(forfeited game、没収試合)となることがある。ただし2020年以降は特別ルールとして延長10回から走者を二塁に置いた状況で攻撃を開始するタイブレーク制を採用する。

怪我や疾病のために試合出場が困難と診断された選手は負傷者リスト(IL)に登録されてアクティブ・ロースターから外れ、所定日数が経過するまでは復帰できない。他にも、忌引育休などの目的でロースターを一時離脱できる制度がある。その間は傘下マイナーリーグなどから代替選手を補充することができる。詳細は「故障者リスト」および「ロースター (MLB)」を参照

レギュラーシーズン中、40人ロースター内の選手のトレードは7月31日まで可能となっている。そのため、特にトレード期限日直前には主力選手が絡む駆け込みトレードが多く成立する。詳細は「トレード#メジャーリーグ」を参照

9月1日になると、アクティブ・ロースター(ベンチ入りし、試合出場も可能な人数)の枠が26人から28人へ拡大される。なお2019年までは最大40人に拡大されていた(通称「セプテンバー・コールアップ」。コールアップ (call up) は「(チームに)選抜される」の意)。このルールにより、9月以降は傘下マイナーチームに待機していた選手が複数名MLBのベンチに加わることとなり、幅広い選手起用が可能になる。この時期にメジャーデビューを果たす若手選手も多く見られる。ただし、ポストシーズンには26人ロースターの選手のみ出場可能であり、また8月31日時点で当該チームの40人ロースターに登録されていなかった選手は原則、ポストシーズンのロースターには登録できない[注 6][77]

MLBでは新古典派球場ブームにより、天候に左右されないドーム球場は減る傾向にあるため、雨による中止が多く見られる。ただ、レギュラーシーズンの試合日程が過密であり、20から30連戦という日程が少なくないため[注 7]、数時間にも及ぶ試合中断を挟んだ上でも試合を成立させることは珍しくない。これに加え、国内でも時差が3時間あり[注 8]、気候にも大きな差がある広大なアメリカ本土・カナダを縦横に移動するために各球団が飛行機をチャーターするため[78][79]、深夜早朝を問わず航空会社のダイヤに左右されず最も都合の良い時間に移動することが可能[注 9]ではあるものの、肉体的な負担はとても大きい。1シーズンの総移動距離は約73,000キロにも達し、これは地球1.8周分に相当する[80]。たとえ主軸のレギュラー野手であっても疲労回復のため定期的に先発から外すことが多く、162試合全てに出場する選手は毎年リーグに数えるほどしかいない。

前記のような延長時間無制限や過密日程、投手枠の制限もあるため、大差がつき敗戦が決定的となった試合や、延長戦途中で投手を使い果たした場合などに、日本プロ野球ではまず見られない「野手がリリーフ投手として登板」という場面が発生することがあり、例えば2015年にはイチローを含め、延べ27人の野手がリリーフ登板している[81]

各チームが基本的に162試合全てを消化するルールだが、162試合すべてが必ず行われるとは限らない。ポストシーズン進出可否が完全に決定し、且つ地区順位も確定しているチーム同士による(雨天中止などによって順延されたゲームの)再試合は、仮に選手やチームの何らかのタイトル・記録にかかわる場合であっても基本的に行わないこととなっている[82]


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