メキシコ
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したがって、たとえ貧困層出身者であっても努力してこれらの難関大学に進学できた場合にはさまざまな機会に恵まれ、社会階層を上昇移動することは可能である[34]
治安

メキシコの治安は非常に危険な状況に陥っている。特にアメリカとの北部国境地帯の治安悪化はマフィアなどの抗争も相まって顕著だが、首都として人の集まるメキシコシティや、それ以外の地域においても失業者の増加と社会的・経済的不安定要因が治安情勢の一層の悪化を招いており、強盗窃盗誘拐レイプ、薬物などの犯罪は昼夜を問わず発生している。

カルテルの麻薬絡みの殺人、暴力事件が後を絶たない。麻薬組織の抗争などにより毎月約1,000人が死亡しており、2007年から2013年10月現在までに約8万人が命を落としているという。また警官や軍人、官僚、政治家がこれらの麻薬がらみの犯罪の当事者、肩代わり、後見人となっているケースが多く、大統領さえ例外ではない。「メキシコ麻薬戦争」も参照

また、拳銃の携帯は国防省の許可が必要だが、実際は許可を得ずに拳銃を所持している国民が多く、同国の犯罪のほとんどには拳銃が使用されている[35]。「メキシコにおける犯罪(英語版)」も参照

治安・市民保護省などの統計に基づく国立統計地理情報院の2023年5月24日付発表によれば、ロペス・オブラドール大統領政権下(2018年12月?2023年5月24日)の累計故意殺人件数は、過去最高値を記録したペニャ・ニエト政権の殺人件数を上回り、156,136件に上った[36]
治安維持詳細は「メキシコの法執行機関(英語版)」を参照

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警察詳細は「連邦警察 (メキシコ)」を参照「メキシコにおける警察の汚職(英語版)」も参照

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人権詳細は「メキシコにおける人権(英語版)」を参照

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「メキシコにおける人身売買(英語版)」および「メキシコにおける国際的な子供の誘拐(英語版)」も参照
マスコミ詳細は「メキシコのメディア(英語版)」を参照

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文化詳細は「メキシコの文化」を参照

先スペイン期のアステカ族やマヤ族の文化に根を持ち、16世紀のスペイン人による征服後はスペイン文化と融合して築き上げられている。独立後しばらくはヨーロッパの文化の模倣に終始したが、革命後の1920年代から1930年代にかけてインディヘナに国民文化の根源を求めて先住民文化の再評価が始まり、インディヘニスモという一大文化運動を確立した。古くから音楽絵画彫刻建築など芸術面で世界的に有名な人物を輩出している。
食文化タコス詳細は「メキシコ料理」および「メキシコのビール(英語版)」を参照

一般的に辛いことで知られているメキシコ料理は世界的に人気があり、特に隣国のアメリカではアメリカ風に独自にアレンジされたタコスブリートファストフードとして広く普及しているが、それらはテックス・メックス(Tex-Mex)と呼ばれ、国内ではそれほど普及していない。主食はマサと呼ばれる粉を練ってのばして焼いた薄いパンのようなもので、トルティーヤと呼ばれる。北部では小麦粉、中部・南部ではトウモロコシの粉を使ったものが主流である。基本的には豆やトウモロコシ、鳥肉を原材料に使ったメニューが主体になっており、ほかにもや魚類、牛肉なども使われることが多く、一見単純に見えて繊細な味がその人気の理由とされている。

伝統料理は、修道女たちが収穫される農作物で王宮料理を作る目的で研究されたもので、プエブラという古都が有名である。代表的なものに、モーレがある。

海に囲まれているため魚介類も豊富で、魚やエビなどを使った料理も多い。特に日本にとってはエビの大きな供給元として知られている。

近年はカップラーメンが広く普及しており、中でも東洋水産の「マルちゃん」ブランドが市場シェアの約85パーセントを占めるまでに成長している。

蒸留酒であるテキーラの一大産地として有名であるが、それはハリスコ州グアダラハラ市近郊のテキーラという地域に1700年代から作られている地酒であり、国民にもっとも愛される酒となっており、近年は海外にも愛好家を増やしている。また、ビールの特産地としても知られており、コロナビールやXX(ドス・エキス)などの著名なブランドが世界中に輸出されている。
文学詳細は「メキシコ文学」および「ラテンアメリカ文学」を参照

作家としては、フアン・ルルフォ、アマード・ネルボ、カルロス・フエンテスホセ・エミリオ・パチェコオクタビオ・パスアルフォンソ・レイエスなどが挙げられる。オクタビオ・パスは1990年にノーベル文学賞を受賞した。アルフォンソ・レイエスはアルゼンチンのホルヘ・ルイス・ボルヘスに大きな影響を与えた作家としても知られる。革命以降のインディヘニスモ小説としては、ロサリオ・カスティリャーノスの『バルン・カナン』などが挙げられる。
音楽マリアッチ詳細は「メキシコの音楽(英語版)」および「ラテン音楽」を参照

当国で生まれた伝統的な音楽様式としては、マリアッチやランチェーロ、ノリード、ノルテーニョ、バンダなどが挙げられ、メキシコのフォルクローレではパラグアイベネズエラのようにアルパが多用される。南部のグアテマラ国境付近では、マヤ系住人によってアフリカ伝来のマリンバが用いられる音楽が盛んである。

また、1960年代以降はアメリカ合衆国に渡ったメキシコ人移民(チカーノ)によってアメリカ合衆国のポピュラー音楽が行われ、ロックラテン・ロックになり、ヒップ・ホップチカーノ・ラップとなって在米メキシコ人市場で消費されたものが当国にも逆流入している。メキシコ・ロック(ロック・メヒカーノ)はラテンアメリカ市場でも成功しており、特に有名な音楽家としてはカフェ・タクーバなどが挙げられる。

クラシック音楽の分野ではカルロス・チャベスの名が特筆され、メキシコ国立交響楽団はチャベスによって設立された。「チネロ(英語版)」および「チャロの衣装(英語版)」も参照
美術フリーダ・カーロディエゴ・リベラ(1932年)詳細は「メキシコの美術(英語版)」および「メキシコの仮面民族美術(英語版)」を参照

絵画に特化している面を持つ。メキシコ革命以前では、19世紀後期から20世紀初頭にて活躍した、政治漫画家のホセ・グアダルーペ・ポサダの版画が有名である。

革命後、インディヘニスモ運動の文脈の中で1930年代から始まったディエゴ・リベラダビッド・アルファロ・シケイロスホセ・クレメンテ・オロスコなどの壁画家たちによるメキシコ壁画運動(メキシコ・ルネサンス)は世界の美術史の中でも特出している。ディエゴ・リベラの妻のフリーダ・カーロも女流画家として世界中で紹介されている。
映画詳細は「メキシコの映画」を参照

ブラジルアルゼンチンとともにラテンアメリカの3大映画制作国であり、多くの映画が製作されている。
被服・ファッションオアハカ州の伝統的なテワナのドレス
ベルベットに刺繍が施されている点が特徴的となっている詳細は「メキシコ人の服装(スペイン語版)」を参照

現在、一般的に認知されている古代メキシコ人の服装や衣服は、メキシコの先住民族であるナワ族の服飾の一例である。メキシコにおける女性の伝統的な服装にはラ・チャイナ(英語版)と呼ばれるものが挙げられることがあるが、実際にはメキシコ中南部地域の一部の都市圏にのみ存在しており、19世紀後半には消滅したものと見られている。


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