メキシコ
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日本からの輸出額は138億9700万米ドル、メキシコからの輸出額は36億52万米ドルであり、メキシコからアジア地域の貿易相手国としては中国、韓国に次ぐ規模となっている[17]。日本からの主要な輸出品として輸送機械(鉄道以外)や電気・電子機器などが挙げられる。要因としてメキシコの地理的要因(例として米国・メキシコ・カナダ協定が挙げられる)、人件費の安さ、メキシコ国内におけるサプライヤーの不足がある[18]。メキシコ国外から輸入した部品をメキシコの現地工場で製品を組み立て、国内及び北米向けに販売を行うことで、低コストで生産できる利点から進出する日系企業が多い。
日産自動車の関係

特に、日本企業(現在はフランスルノー傘下)としては最初期の1966年7月に現地工場での自動車生産を開始した日産自動車は、同国日系自動車生産工場としても初ということもあり、関わりも深く、サッカー中継番組でもスポンサーになるほどの深さでもある。日産AD(現地名ツバメ)を生産していた時代は、日本への輸出(いわば逆輸入)も行っていた。ルノー傘下に入ったあとの2009年時点で、販売台数ベースで同国市場最大手である[19]。同社は現在、アメリカとの国境地帯とメキシコシティとの中間点に位置するアグアスカリエンテスや、メキシコシティ郊外のクエルナバカに工場を構えているが、NAFTA発効後は当国のみならずアメリカおよびカナダ向け車種の主要な生産拠点となっており、近隣のチリアルゼンチン、さらにヨーロッパなどにも輸出が行われている。おもな生産車種は「ティーダ(北米ではヴァーサ)」「ツル」「セントラ」「NP300フロンティア」で、日産自動車メキシコシティ事業所(日産メキシカーナS.A de C.V.)が取り扱う車種でもこのほかに「マキシマ」「アルティマ」「370Z(フェアレディZ)」「エクストレイル」「パスファインダー」「アーバン(キャラバン)」「キャブスター(アトラス)」と新たに「リーフ」も販売を開始した。また、ニューヨークのイエローキャブ向け仕様NV200もこの国で生産されている。以前は「サクラ(シルビア)」「サムライ(バイオレット)」「280C(後のセドリック)」も販売していた。さらには、メキシコ連邦警察専用向けとしてY30セドリックセダン(グレード的にはブロアム)をベースとしたセドリックパトロールも納めたほどである。
フィエスタ・メヒカナ
独立記念日の前日の9月15日に、大阪市のメキシコ総領事館の主催で、フィエスタ・メヒカナという祭を領事館の入居している梅田スカイビルのワンダースクエアで開催する。メキシコ政府が国外で行う文化交流としての祭事としての規模は最大のものである。
MIKTA

MIKTA(ミクタ)は、メキシコ(Mexico)、インドネシア(Indonesia)、大韓民国(Korea, Republic of)、トルコ(Turkey)、オーストラリア(Australia)の5か国によるパートナーシップである。
国家安全保障メキシコ軍の装甲兵員輸送車VCR-TT)詳細は「メキシコ軍」を参照

成人男子には1年間の選抜徴兵制が採用されている。現在、大きな対外脅威はなく、おもな敵は国内の麻薬カルテル(メキシコ麻薬戦争)、次いでサパティスタ民族解放軍である。
地理メキシコの地形図詳細は「メキシコの地理(英語版)」を参照オリサバ山ウスマシンタ川

北米大陸の南部に位置し、約197万平方キロの面積(日本の約5倍)を持つ。海岸線の総延長距離は1万3,868キロに達する。海外領土は持たないが、領土に含まれる島の面積は5,073平方キロに及ぶ。

地質構造は、北に接するアメリカ合衆国とは異なり、クラトンが存在しない。アラスカから太平洋岸に沿って伸びるコルディレラ造山帯とアメリカ合衆国東岸に沿う古いアパラチア山脈に続くワシタ造山帯(メキシコ湾岸)が国内でひとつにまとまる。地向斜による膨大な堆積物がプレート運動により褶曲山脈を形成しているほか、第三紀以降の新しい火山が連なる。このため、高原の国であり、北部は平均1,000メートル前後、中央部では2,000メートル前後である。標高5,000メートルを超える火山も珍しくなく、国内最高峰のピコ・デ・オリサバ山(シトラルテペトル山)の5,689メートル(もしくは5,610メートル)をはじめ、ポポカテペトル山(5,465メートル、もしくは5,452メートル)、イスタシュワトル山(5,230メートル)などが連なる。もっとも頻繁に噴火を起こすのはコリマ山(4,100メートル)である。

最長の河川はアメリカ合衆国との国境を流れるリオ・ブラボ・デル・ノルテ川(リオ・グランデ川)であり、3,057キロのうち2,100キロが両国の国境を流れる。最大の湖はチャパラ湖(1,680平方キロ)である。「メキシコの河川の一覧」も参照
気候詳細は「メキシコの気候(英語版)」を参照

カリフォルニア半島の大部分とメキシコ高原中央は、ケッペンの気候区分でいうBWであり、回帰線より北のほとんどの地域はステップ気候BSに分類される。いずれも乾燥気候である。北部の高原地帯には大きなサボテンリュウゼツランなどしか生育しない広大な不毛の土地が広がっている。リュウゼツランの一種であるマゲイはテキーラの原料であり、輸出産品のひとつである。中西部に広がっているリュウゼツラン生産地帯は、世界遺産に登録された「テキーラ地帯」となっている[20]。北回帰線よりも南では、海岸線に沿って熱帯気候に分類されるサバナ気候(Aw)が伸びる。ユカタン半島南部にのみ、弱い乾期の存在する熱帯雨林気候(Am)が見られる。熱帯雨林気候(Af)はテワンテペク地峡北部にのみ存在する。メキシコ湾岸沿いの一部の地域には温帯気候である温暖湿潤気候(Cfa)が、山岳部は温帯気候である温帯夏雨気候(Cw)と高山気候(H)が卓越する。首都メキシコシティの平均気温は、13.7℃(1月)、16.5℃(7月)。年平均降水量は1,266ミリである。メキシコシティの標高は2,268メートルであり、典型的な高山気候である。亜寒帯気候にも似ている。

平均的には非常に温暖な気候で、沿岸部には世界的に有名なビーチリゾートがたくさんある。東部・カリブ海沿岸ではカンクンなど、西部・太平洋沿岸ではプエルト・バヤルタアカプルコなど、太平洋に面する細長いバハカリフォルニア半島にあるロス・カボスラパスなどがこれに該当し、世界中から観光客を引きつけるとともに、貴重な外貨の収入源となって多くの雇用をもたらしている。
地下資源

地下資源に恵まれた世界でも有数の国である。まず、銀の埋蔵量については現在でも世界第2位であり、16 - 19世紀初期までの銀の埋蔵量は世界の生産量の半分を占めた。ほかには銅の埋蔵量世界第3位、鉛と亜鉛は第6位、モリブデンは第8位、金が第11位であり、世界有数の生産量を誇っている。さらに鉄鉱石、石炭のほか、マンガン、ストロンチウム[注釈 2][21]などの希少金属も産出する。そして、地下資源のなかでも石油が国内経済を支えている[21]。ただし、2017年の原油生産量は222万バレルで2004年の最大383万バレルから漸減している。
地方行政区分詳細は「メキシコの行政区画」を参照

第一級行政区画は32のに分かれる。首都メキシコシティの全域は、どの州にも属さない連邦区(Distrito Federal)とされていたが、2016年に憲法が改正されて32番目の州になった。

各州には、知事(メキシコシティは政府長官)と一院制の議会があり、それぞれ住民の直接選挙によって選出される。


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