メガラヤン
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^ 基底年代の数値では、この表と本文中の記述では、異なる出典によるため違う場合もある。
^ 基底年代の更新履歴
^ 百万年前
^ 「始生代」の新名称、日本地質学会が2018年7月に改訂

メガラヤン期[1][2][3](メガラヤンき、Meghalayan Age)は、第四紀完新世を三区分したうちの後期完新世(こうきかんしんせい、Late Holocene)にあたる最後の期(英語版)であり[3]、言い換えると地質年代最後の時代区分である。年代層序における第四系完新統で最も上部にある階(英語版)、メガラヤン階(メガラヤンかい、Meghalayan Stage)および上部完新統(じょうぶかんしんとう、Upper Holocene)に対応する[3]。絶対年代では4250年前から西暦2000年(地質時代の基点)を指す[4]

「メガラヤン」はインドのメガラヤ州に由来し、かつては「メーガーラヤン」[2]や「メガーラヤン」[3]とも表記されていた。
定義

国際標準模式層断面及び地点 (GSSP) はインド北東部メガラヤ州チェラプンジにある洞窟 Mawmluh Cave(洞口座標 .mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯25度15分44秒 東経91度42分54秒 / 北緯25.26222度 東経91.71500度 / 25.26222; 91.71500)で、KM-A と名付けられた二次生成物石筍)の7.45 mmの深さがその下底(下限)に定義された[5][4][6]。その模式標本はスミソニアン博物館に展示されている[3][5]。Mawmluh Cave はインドで最も総延長が長く高低差が大きい洞窟の一つで、その環境は時代変化の化学的な証拠を保存するのに適している[7]。4.2 kイベント(英語版)と呼ばれる地質年代におけるイベントは低緯度地域でよく記録が保存されているため、この場所は良く適している[5][6]

二次生成物 KM-A の記録はδ18Oの変動がモンスーンの強さの指標となることに基づいている[6]。この二次生成物 KM-A の安定同位体の分析(U-Th年代測定)から、4303年前(BP)から3888年前までの415年間に渡って、同位体の値が2段階に分けて増加していることがわかり、この中間点である4200年前(紀元前2250年、人類紀元7750年)がメガラヤン階の下底と定義された[5]。δ18Oの値から、約12000年前から6000年前までモンスーンが低頻度に強まっていたが、4071年前から3888年前までの183年間モンスーンは弱まったことがわかる[5]。δ18Oの値が1.5上昇すると、モンスーンの降水量が20-30%減少する[5]。U-Th年代測定において、メガラヤン階の下底が位置する4200年前に近い3654年前と4112年前の間には、二次生成物 KM-A は直線的に成長を続けており、4200年前に気候変動があったことを支持する[5]。これはインド亜大陸から東南アジアにかけてモンスーンが弱まり、降水量が急激に減少したという気候変動を反映し、これが4.2 kイベントの始まりを示している[5]

メガラヤンは2018年7月、グリーンランディアンノースグリッピアンとともに、国際層序委員会で批准された[4]。また、国際補助標準層序はカナダローガン山氷床コアである[8]
環境

4.2 kイベントは北米ヨーロッパ西アジアから中国にかけて、そしてアフリカ、南アメリカのアンデスパタゴニア南極北太平洋中央部の記録からも裏付けられている[5]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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