『PART I』は公称約2万6千本のセールスというヒットを記録し、東京・歌舞伎町の名画座ミラノ等で単館の劇場公開もなされた[注 2]。また、オリコンの調査によると本作のセルビデオの初週売上はアニメで過去最高となる7,590本で、第1位を獲得。累計でも26,518本になり、OVAでも過去最高の売上になる(いずれも当時)[3][信頼性要検証]。本作や『幻夢戦記レダ』の商業的成功により、メカと美少女という一大潮流が当時のOVA業界内外を賑わすことになった[4](当時の販売形態やOVAを取り巻く状況などの情報については、#トピックスを参照)。
この人気を受け、翌年の1986年にはAICが制作に加わった続編『PART II』がリリース。1989年には『PART I』『PART II』の数百年後を舞台にした『PART III』が制作された(『PART III』ではアートランドは制作に関与していない)。『PART III』は、『PART I』や『PART II』と時代設定や登場人物が異なるため、タイトル表記が異なる。同様の理由から『PART III』ではなく『III』と表記されている。
本作では各作品ごとにキャラクターデザインが替わっており、その都度全体の画風が大きく異なるのも特徴的である。なお、本作のシンボルとなるキャラクター・時祭イヴは一貫して美樹本晴彦が担当している(ただし、美樹本が作画に関わっているのは『PART I』のみ。『PART II』では門上洋子がイヴ作画監督を担当。『PART III』の設定画は北爪宏幸によってクリンナップされている)。
『PART I』を担当した平野俊弘は、当時のアニメで主流だった少しデフォルメされたタッチで各キャラクターをデザイン。
『PART II』は梅津泰臣が担当し、独特の劇画タッチでデザインされたキャラクターは『PART I』から大きくイメージを変え、賛否分かれる反応を得たが[要出典]、結果的に梅津の知名度は一気に上がった。
『PART III』ではさらに北爪宏幸へ変更。シャープな画風は『PART II』のイメージを継承している。
なお、『PART III』後編にメカニック作画監督として参加した大張正己が2020年に自身のTwitterにて明かしたところによれば、OVA『DETONATORオーガン』の発表後に大張を監督として『PART III』の続編企画が動いていたが、同時期制作の監督映画『餓狼伝説 -THE MOTION PICTURE-』との掛け持ちはするべきではないとのポリシーから、実現しなかったという[5]。また、TROYCA取締役のあおきえいは、AIC所属当時に『PART I』のリメイク企画が何度も出ては消えていったことや、「あのラストシーンを再現したい」との思いから監督として手を挙げたこともあったとの旨を、2022年に一迅社のウェブメディア「Febri」にて明かしている[6]。 遥かな未来、地球環境は大規模な戦争により破壊された。当時の地球連邦(国際連合から改称)は、地球保護法をベースにA.D.A.M.管理を設定し、地球管理システムを稼動させた。人類は新たな居住地を求めて複数の巨大都市宇宙船を建造し、その中で暮らすようになった。人類の活性化を図るために生き残った、これらの巨大都市宇宙船は500年の間、地球を離れることとなった。 このうちの一つであるメガゾーン23、通称・MZ23(エムゼットツースリー)は、巨大コンピュータ・バハムートによって制御され、内部には過去で一番平和な時代だった1980年代の東京が再現されていた。そこで暮らす人々はバハムートに情報操作され、20世紀の幻影の中で生活していた。 そして地球帰還を目前に控えた時代。MZ23と同様の目的で建造された巨大都市宇宙船・デザルグがMZ23に対し攻撃を仕掛け始めた。MZ23の自治軍はバハムートの監視の目が届かない地下に前線基地を建設し、住民には知られないように戦闘を続けていた。そんな中、MZ23の若き軍人・B.D.(ビー・ディー)は、軍関連企業から盗み出された、人型機動兵器(マニューバスレイブ)に変形可能な軍用バイク・ガーランドの行方を追い、7Gのオペレーターとなる矢作省吾と邂逅する。 このバハムートの端末であるガーランドには、B.D.すら知らない秘密が隠されていた。
シリーズ作品
メガゾーン23(1985年)
メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い(1986年)
MEGAZONE23 III イヴの目覚め(前編)/ 解放の日(後編)(1989年)
世界観