メイン州の当初の州都は人口最大の都市であるポートランド市にあったが、1832年に州の中央に近い都市としてオーガスタ市に移された。
南北戦争のゲティスバーグの戦いでは、ジョシュア・ローレンス・チェンバレン大佐の指揮するメイン第20連隊がリトルラウンドトップを死守した。北軍が南軍から側面を攻撃される可能性を防いだ。
アメリカ海軍では、メイン州に因んで4代の艦船が「メイン」と名付けられてきた。
政治と法律関連項目:メイン州知事の一覧、List of United States Senators from Maine、List of Maine State Senators、及び As Maine goes, so goes the nation
メイン州憲法により、行政府、立法府、司法府が分立した州政府の構造を決めている。憲法に定める州の役職は州務長官、州財務官、州検事総長である。法定の役職として州監査官がある。
立法府はメイン州議会であり定員151人の下院と、同35人の上院の両院制である。議会は法を提案し、承認する。
行政府は議会で成立した法を執行する責任があり、メイン州知事が首長である。州知事は4年間任期で選ばれ、連続2期を超えては就任できない。知事には法に対する拒否権があるが、両院の3分の2以上の賛成があれば、覆すことができる。副知事を持たない7州の1つである。
司法府は州法を解釈する責任がある。裁判所の最上位にあるのがメイン州最高裁判所である。下級裁判所には地方裁判所、上級裁判所、検認裁判所がある。検認裁判所を除いて全ての判事は専任であり、州知事が指名し、議会が確認する。任期は7年間である。検認裁判所判事は非常勤であり、各郡の選挙民が4年間任期で選出している。 州の一般選挙では、他の州よりも無所属や第3政党系の候補を受け入れることが多い。1975年から1979年のジェイムズ・B・ロングリーと1995年から2003年のアンガス・キングは無所属の州知事だった。共和党と民主党の二大政党の場合も、他州より中道的な政治家が多い。 現在、メイン州においては、死刑制度は廃止されている。またアルコール飲料の統制州である。 2009年5月6日、同性結婚を合法化した15番目の州になった。しかし、この法は2009年11月3日の住民投票で否決された。2012年11月6日、メイン州は、メリーランド州、ワシントン州と共に住民投票で同性結婚を合法化した最初の州になった[19]。 大統領選挙の結果[20]年民主党共和党 1930年代、メイン州は共和党支持を維持した数少ない州の1つだった。1936年アメリカ合衆国大統領選挙では、フランクリン・ルーズベルトを支持しなかったのはバーモント州とメイン州だけだった。ルーズベルトが出馬したどの大統領選挙でも、支持しなかったのはこの2州だけだった。ただし1940年と1944年の場合はかなりの接戦だった。1960年代から、特に大統領選挙では民主党に傾斜するようになった。1968年には民主党候補のヒューバート・ハンフリーが、メイン州選出上院議員のエドマンド・マスキーを副大統領候補に選んだので、半世紀ぶりに民主党がメイン州を制した。ただし、1970年代と1980年代も共和党候補を選び続けた。 1969年からメイン州の大統領選挙人4人のうち2人は、州全体の選挙結果で勝者に投票することになっている。他の2人は州内に2つあるアメリカ合衆国下院議員の選挙区で最大得票者に投票することとしている。ネブラスカ州を除く他州は全て勝者総取り方式である。 1992年と1996年には、ロス・ペローがメイン州で大きな成果を挙げた。1992年の無所属候補だったペローは、ビル・クリントンに次いで第2位になった。州内ケネブンクポートに昔からブッシュ家の夏の家があった事実を押してのことだった。1996年は改革党の候補となり、他州よりも高い支持率を得た。 1992年の大統領選挙からは連続して7回、民主党候補を選んでいる。すなわちビル・クリントンを2回、2000年のアル・ゴア、2004年のジョン・ケリー、2008年と2012年のバラク・オバマ、2016年のヒラリー・クリントンである。大統領選挙では民主党が強いが、アメリカ合衆国上院議員では共和党が強く、過去50年間で上院議員になった民主党員はエドマンド・マスキー、ジョージ・J・ミッチェルなど3人のみである。 2010年の中間選挙では共和党が大きく躍進した。州知事を確保した他、両院の過半数を獲得したのは1970年代以来のことになった。しかし、2012年の選挙では、民主党が州議会の両院を取り戻した。 組織化された地方自治体は選挙で選ばれる地方政府の形態を採り、地方サービスを管理して実行し、記録を保管し、免許料を集め、条例を成立させることができる。町とプランテーションの政府形態はタウンミーティング方式であり、市の政府形態は郡政委員会・マネジャー方式である。2013年時点で23の市と431の町がある。またプランテーションは34ある。総計488の地方自治体が州領域の半分足らずをカバーしている。他に3つのインディアン居留地もある[21]。 未編入領域には地方政府が無い。管理、サービス、免許交付、条例は州政府が取り扱う。未編入領域として400以上のタウンシップがあり、その他にどこの自治体にも属さない海岸部の島がある。その総面積は州面積の半分を少し超えている。年間を通じた住人の数は約9,000人であり、州人口の1.3%である。季節住人の数はさらに多い。州内16郡のうち4郡のみがその全域に法人化された町がある。未編入領域の大半は人口の少ないグレートノースウッズの中にある[24]。 メイン州の南と東は大西洋、北東はカナダのニューブランズウィック州である。
州と地方の政治
国政
2016年47.85% 352,48545.15% 332,591
2012年56.27% 401,30640.98% 292,276
2008年57.71% 421,92340.38% 295,283
2004年53.57% 396,84244.58% 330,201
2000年49.09% 319,95143.97% 286,616
1996年51.62% 312,78830.76% 186,378
1992年38.77% 263,42030.39% 206,504
1988年43.88% 243,56955.34% 307,131
1984年38.78% 214,51560.83% 336,500
1980年42.25% 220,97445.61% 238,522
1976年48.07% 232,27948.91% 236,320
1972年38.48% 160,58461.46% 256,458
1968年55.30% 217,31243.07% 169,254
1964年68.84% 262,26431.16% 118,701
1960年42.95% 181,15957.05% 240,608
地方自治体
人口最大の市: ポートランド市、68,408人[22]
人口最少の市: イーストポート、1,640人
人口最大の町: ブランズウィック、21,756人[23]
人口最少の町はフライアイランドであり、リゾート地なので、年間を通じた住人はゼロである。
面積最大の自治体: アラガッシュ町、332km2
面積最少の自治体: モンヒーガンアイランド、2.2km2
未編入領域
地理関連項目:メイン州の郡一覧及び List of Maine rivers
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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