香港では、フィリピンやインドネシアなど東南アジアからの女性をメイドとして雇うことが一般化しており、家事全般から子供の学校への送迎などに携わっている。
普段は住み込みで働いているが、日曜日など、家族が部屋に居る日には、朝から家を出てビクトリアパークなどの公園に集まり、気の合う仲間と一緒になって夜遅くまで賑やかに楽しむ光景を見る事が出来る。 2000年代に入り、中国大陸でも都市部を中心に東南アジアから来たメイドが雇われる様になった。地方からの出稼ぎ農民や、大学生がバイトとして行うこともある。 上海では、フィリピン人のメイドを雇うことが禁止されているが、フィリピン人のメイドは学歴が高く英語が流暢なことから子供の教育に役立つほか、方言の激しい中国人のメイドよりも意思の疎通がしやすいことから、非合法でフィリピン人のメイドを雇うケースが後を絶たず、問題化している[2]。 大衆文化としてのメイドも定着しつつある。同人イベントではコスプレの人気の題材の一つであり、2007年11月11日の上海のイベントでは、付帯イベントとしてメイド喫茶(女僕珈琲)が出現した。 台湾においても、フィリピンやインドネシアなど東南アジアからの女性をメイドとして雇うことが可能であり、家事全般から家庭での年寄りの介護などに携わっている。サブカルチャーとしてのメイドは日本から流入しつつあり、台北などでメイド喫茶が出現している。 2021年時点で、シンガポール国内にはメイドなどの家庭内労働者が約25万人存在し、世界でも有数のメイド雇用国と言われている。メイドのほとんどが東南アジアなどの外国人[3]であり、メイドの為に特別に就労ビザが発行されている。シンガポールにはメイド税や外国人メイド税控除などの様々な制度があり、メイドに対して半年に一度の検査の義務なども存在する。 中東でも有数の裕福な国であり、多くの裕福層が周辺国、フィリピンなどからメイドを雇っており、2010年代の初頭には50万人弱のメイドが存在すると推定されている[4]。しかし、雇用環境は決して良いとは言えず、雇用主による外国人就労者に対するパスポートの取り上げが横行しており、国際労働機関から再三に渡り改善勧告を受けているがまったく改善の兆しは見えない。 2007年にはスリランカから出稼ぎに来ていた19歳のメイド、リザナ・ナシカが生後4ヶ月の赤ん坊にミルクを与えた際に気管に詰まり、メイドが救命措置を取ったが死亡してしまい、その罪により斬首刑が宣告された。 2010年にもインドネシア人家政婦死刑執行問題が起きている。 サウジアラビアに限らず、アラブ諸国ではフィリピン人のメイドが多いため、辞書に「フィリピン人 意味 メイド」と書いた辞書が登場した。フィリピン政府は大使を帰国させるなどして抗議活動を行ったためすぐに回収された。 ヒューマン・ライツ・ウォッチの調査によれば[5]クウェートのメイドの扱いは中東でも特に劣悪であり、メイドは労働者として法律の保護すら受けられない。メイドが逃げた場合には逃亡罪として刑事罰の対象となり、実質的に奴隷と同じ扱いをされている。 人口比では世界最多で300万人弱の総人口に対して66万人のメイドがいる。主にスリランカ、インドネシア、フィリピン、エチオピアから出稼ぎに来ている。 300万人のうちクウェート人が約130万人であるからクウェート人二人に対して一人のメイドがいる計算になる。 雇用主による暴行虐待は日常茶飯事であり、イラクによるクウェート侵攻ではメイドによる主人に対する強盗殺人が多発、メイドと雇用主との関係は極めて悪い。 2018年2月、フィリピン人のメイドが勤務先の冷凍庫から遺体で発見される事件があり、クウェートとフィリピンとの間で外交上の問題にまで発展した[6]。 日本では昔から庶民層の娘が富裕層や武家階級に雇われる、いわゆる奉公の習慣があった。近代に入っても、農村出身の少女を商家や都市部の富裕な家が住み込みで雇うことが、高度成長期までは見られた。1953年(昭和28年)1月16日金曜日から、朝日新聞に、6人家族の家庭に働く17歳の女中が主人公である『トンちゃん』(矢崎武子 第二次世界大戦後、高度成長期以前では義務教育を終了すると女中奉公に出されることは珍いことではなく、女性の就職先としてありふれた存在であった。女工などの工場労働に比べ、身元のしっかりした家庭に奉公に上がることは女性の両親としても安心出来る就職先であった。また単に賃労働としての性格と同時に、地方の良家の子女が、行儀見習い、花嫁修業 昭和25年ごろまでは日本にも使用人税があり家事使用人の雇用者には税金を支払う義務があった。狭義の「メイド」の消滅に伴い、「メイド」という言葉は、実際の職業に対する呼称としてはあまり使われなくなった。 フルタイムではない、家政婦やハウスキーパー等の雇用に際しては、派遣業者と契約を結ぶ例が一般的である。 およそ1990年代後半以降、メイドは「メイド萌え」の対象として語られるようにもなった。この場合、メイドとして通常想定されるのは、妙齢の女性または少女であり、その服装は多くの場合典型的なエプロンドレス、いわゆるメイド服である。メイド[8]やメイド服[9]は萌え要素(萌え属性)のひとつとなっている。 漫画やアニメ、ゲームソフト(とりわけアダルトゲーム(エロゲー))、コスプレの題材として取り上げられることも多い。
中国
台湾
シンガポール
サウジアラビア
クウェート
日本
日本の文化におけるメイドメイド登場アダルトゲームの発売点数の推移
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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