ムーンライト_(映画)
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子どものシャロンとケヴィンは、マイアミで広く募集された後、アレックス・ヒバートとジェイデン・パイナーが選ばれた[17][18]トレヴァンテ・ローズオーディションでケヴィン役に決定していたが、結局大人のシャロンを演じることになった[19]

アンドレ・ホランドはマクレイニーの戯曲を演じた経験があり、映画製作の10年前に、既に原作戯曲を読んだ経験があった[20]。ホランドは映画の脚本を読んだ後大人のケヴィン役に惚れ込み、「[脚本は]今まで読んだ中で最も素晴らしい」(英: "[The script] was the best thing I've ever read.")と述べている[21]

ナオミ・ハリスは、当初ポーラ役を演じることに気乗りしておらず、ステレオタイプな黒人女性の描写を演じたくはなかったと述べている[22]。ハリスがこの悩みを打ち明けたところ、ジェンキンスは自身・マクレイニー双方の母親を象徴的に描いたものとして、キャラクターが必要だと力説した[20]。ハリスは後に、薬物依存者役は受けないと決めていたが、映画の脚本と監督の寛容さが彼女に訴えかけたと語っている[10]。役準備のため、ハリスはクラック・コカイン中毒者のインタビューを試聴し、実際に薬物依存の女性とも面会した。また、自分がいじめにあった経験を、トラウマから抜け出そうとする中毒者と結びつけたという[22][23]

アデル・ロマンスキーはフアン役に、以前プロデュースした映画 "Kick" (en) に出演していたマハーシャラ・アリを推薦した。ジェンキンスは『ハウス・オブ・カード 野望の階段』でアリが演じていたレミー・デントン役のイメージから起用に躊躇していたが、アリの演技の幅やキャラクター理解の様子を見て起用に納得した[24]。アリはこの役をアフリカ系アメリカ人男性の助言者を演じる重要な機会と考えており[25]、自身の経験を「フアンと共に成長した」(英: “[growing] up with a Juan”)と語っている[24]ジャネール・モネイは脚本を送られてすぐに自分の役がテレサだと直感したといい、彼女にもドラッグや性的アイデンティティに苦しむ家族がいたことを明かしている[11]
撮影とポスト・プロダクション作品の一部はマイアミ・リバティ・スクエアで撮影された

撮影は2015年10月14日に、フロリダ州マイアミで開始された[17][26]。ロマンスキーと共にマイアミでロケ地を探した後[13]、ジェンキンスは以前住んでいた場所で撮影を行うことに決めた。主撮影地には、ジェンキンスやマクレイニーが育った住宅地であるリバティ・スクエア(英語版)が選ばれた[27][28]。撮影中キャスト・クルーには警察による警備が付けられたが[23]、ジェンキンスの親戚が地区に住んでいたため、撮影が邪魔されることはなかった[13]。ナオミ・ハリスは後にこう振り返っている。「誰かが彼らのコミュニティにやってきて、それをスクリーン用に撮影しようなんてことは初めてだったけれど、バリー・ジェンキンスがあの地域で育っていたので、誇りのような感覚と彼を支援したいという願望があった。世界中の他のロケ地では感じられなかったような愛をこのコミュニティから感じたし、みんなが正反対の場所だと考えているところでこんなことが起きるのは奇妙なことだった」[注釈 5] ? ナオミ・ハリス、[23]

撮影中俳優たちが互いの真似を行わないように、ジェンキンスはシャロン役の3人を撮影終了まで会わせないようにしていた[29]。このため、ローズ・サンダース・ヒバートの3人は、2週間ごと分けられた別々のスケジュールで撮影に臨んだ[28]。マハーシャラ・アリは、別作品の撮影と掛け持ちだったため、週末毎にマイアミにやってきて撮影を行った[30][31][32]。ナオミ・ハリスは全シーンをリハーサル無しに3日間で撮影し[22][23][32]、アンドレ・ホランドも5日間で全シーンを撮了した[32]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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