ムラピ山
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11月4日深夜 - 11月5日、爆発が起こり、火砕流が13km以上下り、噴火音は20km先まで聞こえた。18km離れた村などで子供を中心に64人が死亡、今回の一連の爆発の死者は合計122人、避難者は約15万人となった。ジョグジャカルタ国際空港は5日午前閉鎖された[3][4]。約25km西にある世界遺産ボロブドゥール遺跡にも降灰があった。これまでの総噴出量は5,000万立方mに及んだ。

11月6日ジャカルタ郊外にも降灰が及んだ。シンガポール航空マレーシア航空[注釈 2][5]など16社はジャカルタへの定期便48便を休止した。日本航空725便(B777-300、乗員乗客86人、1日1便)は正午頃成田空港を出たが、22時に引き返した[6]。日本航空によれば上空16kmまで噴煙があるという[7][注釈 3]雨期に入り大雨が降りラハールが発生している。

11月7日、爆発は続き、死者は156人、避難者は20万人になった。シンガポール航空など数社は午後便から運航再開。日本航空は230人搭乗予定の便を欠航[8]

11月8日、日本航空などは運航再開、避難者は29万人に[9]

11月9日、オーストラリア気象庁は二酸化硫黄(亜硫酸ガス)が上空12,000 - 15,000mにまで達したと発表した。

11月10日、再噴火した。噴煙の高さは1,500mだが、全方面に灰をまき散らし、場所によっては山頂から50kmまで届いた。死亡者累計191人、重症598人になった。避難者総数は中部ジャワ州23万人、ジョクジャカルタ市11万人の合計約35万人だが、避難勧告地域が半径20kmまで拡大されたため、避難対象人口110万人の3分の1にとどまっている[10]キャセイ航空カンタス航空の一部のジャカルタ便が休止し、休止はバリ島デンパサール空港に及んだ(全面休止は、現在の所ジョクジャカルタ空港のみである)。アメリカのバラク・オバマ大統領のインドネシア訪問日程が短縮された。

11月11日

災害対策庁(National Disaster Management Agency(BNPB))はラハール対策として、川の両岸から最低500m離れるように呼びかけた[11]ジェットスター航空バリ便が再開した[注釈 4]

古代遺跡保護局はボロブドール遺跡に害がある火山灰が3cm降ったため、重要部分をビニールシートで覆うことにした。


11月12日、死者累計206人。避難者総数38万人、噴出物総量1.4億立方m(1872年は1億)[12]

11月14日

死者累計242人以上[注釈 5]。日本は国際緊急援助隊専門家チーム(野上健治東工大火山流体研究センター教授他)が現地入り。小規模ながら噴火と火砕流は続き、20kmの避難圏は続いている。

NASAオゾン観測装置による二酸化硫黄亜硫酸ガス)分布地図が発表された。メラピから西にインド洋上3000kmに達し、気流に乗りオーストラリアのポートヘッドランド付近まで回流している[13]


11月15日、死者は259人以上。ボランティアが1人死亡。噴火が落ち着いたため、帰宅を始める人も出てきている。火山灰により腐食のおそれがあるため、ボロブドール遺跡を掃除。

11月19日、危険な南側の避難地域を15kmに縮小。警戒警報は続行。

11月20日、死者292人、避難者27万人。ジョクジャカルタ空港再開。

11月21日、死者304人、避難者20万人。

11月23日、死者322人、避難者13万人。


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