2000年代に入ってからは、新企画雑誌のテストケースとして出されるものや、月刊誌・週刊誌の雑誌コードを取るまでの暫定として出るものも多い。 ムックの特徴は大判でビジュアルを重視したことにある。 全国出版協会出版科学研究所の『出版指標年報 1985年版』では、1980年代前半までのムックの特徴として、以下の3つの点を挙げている。 川井良介は『出版の検証 敗戦から現在まで 1945-1995』で、1990年代後半の時点でムックの特徴を6つ挙げている。 返品期限については、雑誌だけでなく、書籍にも返品期限がある。しかし、岩波書店などを例外として、2006年現在は、ほとんどがフリー入帖
特徴
雑誌は基本的に出版社は在庫も持たないが、ムックは長期的に販売を意図して書籍のように注文に応じて販売がなされる。
雑誌は返品期限があるため、書店に置かれる期間が限られるが、ムックには返品期限がない。
内容は「増刊や別冊となる雑誌本誌と同じ内容のもの」「同じワンテーマに絞ったもの」「書籍と変わらないもの」の3種類に大別される。
雑誌コードを使うことで雑誌の流通を使える。
書籍よりも部数を多く出すことで価格も安価である。
原則として広告が入れられない書籍に対し、広告収入も見込める。
外注の編集プロダクションによる制作費のコストダウンが可能。
販売日や刊行数、価格が雑誌よりも自由に設定できる。
返品期限を設けず長期に販売できる。
雑誌コードが付かないムックがあるのは、雑誌コードの新規追加が止まっているという事情による。そのような出版社は、同じタイトルの書籍を毎月出す形で事実上の雑誌としている。そういった書籍には、書籍でも雑誌同様の広告(読者プレゼントの懸賞など)が入っていることもある。
脚注[脚注の使い方]^ “ムックの起源とその現状”. 公益社団法人 全国出版協会・出版科学研究所 (2006年10月25日). 2018年8月25日閲覧。
^ BCN This Week 1993年9月27日 vol.518「 ⇒<アングル'93>出版業界で展開されるフロッピー付録騒動」 BCN
BCN This Week 1993年10月4日 vol.519「 ⇒<アングル'93>出版業界で展開されるフロッピーの付録問題(下)」 BCN
^ 『Oh!FM TOWNS』1994年5・6月合併号、81頁。
^ 『MSX・FAN 1994年4・5月情報号』 徳間書店
参考文献
日本出版学会編『出版の検証 敗戦から現在まで 1945-1995』 1996年、文化通信社
出版ニュース社編『出版データブック 1945-1996』 1997年、出版ニュース社
関連項目
ペーパーバック
おまけ#付録