ムカデ綱
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形態イシムカデ類の背面(A)、前方腹面(B)、前方側面(C)、触角(ant)、大顎(1)、第1小顎(2)、第2小顎(3)と顎肢(4)

ムカデの体は縦長くて大部分が柔らかく[9]、数多くの体節は大まかに頭部部という2つの合体節に分れている[10]。胴部は順に1対の毒牙状の顎肢と、奇数対に数多くのが並んでいる[9][7]。体長は微小な4mmから大型な30cm[11]まで知られるが、多くの種類は1-10cmに収まる[4]。体色は多くが黄・赤・茶色であるが、より派手な色や模様をもつものもあり、オオムカデ類で特に多く見られる[9][12](p43)。
頭部

ゲジ類の頭部

イシムカデ類の頭部

ナガズイシムカデ類の頭部

オオムカデ類の頭部

ジムカデ類の頭部

頭板、頭楯上唇頭楯、上唇、触角大顎
第1小顎と第2小顎第2小顎(ゲジ類)

頭部(head)は他の多足類と同様、上唇が由来する先節と、4対の付属肢関節肢である触角、後述)が由来する第1-5体節の融合でできた合体節である[13][10]。第2体節は他の多足類や昆虫などの六脚類と同じく、間挿体節(intercalary segment)で付属肢をもたない[13]。背面は1枚の頭板(cephalic plate, head capsule)に覆われ[14]ゲジ類ではドーム状に盛り上がるが、他の群では上下に平たい[15][9][12](p44)[16]

多足類の頭部左右で一般に見られる小孔状の側頭器官(Tomosvary organ)はゲジ類とイシムカデ類のみ発達で、ナガズイシムカデ類では痕跡的、オオムカデ類とジムカデ類では見当たらない[15][9][12](p44)[16]

左右にもつは他の多足類と同様に側眼(lateral eye)のみ由来で、その構造は分類群により異なる。ゲジ類の眼は1対の真の複眼(compound eye)である[注釈 2][17][18][14]が、他の群は単眼(ocellus, 側単眼 lateral ocellus)で、イシムカデ類に最多49対、オオムカデに最多4対、ナガズイシムカデ類に1対もつ[12](p45)。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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