ミリオンダラー・ベイビー
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第77回アカデミー賞では7部門にノミネートされ、作品賞監督賞主演女優賞(スワンク)、助演男優賞(フリーマン)の4部門を受賞した。
ストーリー

アメリカ中西部でトレーラーハウスに住むほど貧しい上に家族が崩壊状態にあり、死んだ父親以外から優しい扱いを受けてこなかったマーガレット(マギー)・フィッツジェラルドは、プロボクサーとして成功して自分の価値を証明しようと、ロサンゼルスにあるフランキー・ダンのうらぶれたボクシング・ジムの戸を叩いた。

フランキーはかつて止血係(カットマン)として活躍した後、トレーナーとなってジムを経営し、多くの優秀なボクサーを育ててきた。しかし、彼らの身の安全を深慮するあまりに慎重な試合しか組まない上に不器用で説明が不足していたことからビッグチャンスを欲するボクサーたちに逃げられ続け、その不器用さは家族にも波及し、実の娘ケイティとは音信不通になっている。

マギーがジムに入門したのは、フランキーが最近まで手塩にかけて育ててきたビッグ・ウィリーに逃げられたばかりの時だった。最初フランキーはマギーのトレーナーになることを拒んだものの、フランキーの旧友でジムの雑用係、元ボクサーのエディ・『スクラップ・アイアン』・デュプリスが彼女の素質を見抜いて同情したこともあり、次第にフランキーは毎日ジムに通い続けるマギーをコーチングしはじめる。そして練習を通じ、やがて2人の間に実の親子より強い絆が芽生えて行く。

マギーはフランキーの指導の下、試合で勝ち続けて評判になりはじめる。あまりの強さから階級を上げる事になったものの、そのウェルター級で遂にイギリス・チャンピオンとのタイトルマッチにまでたどり着く。この試合でアイルランドカトリック教徒のフランキーは、背中にゲール語で「モ・クシュラ」と書かれた緑色のガウンをマギーに贈るが、マギーがその言葉の意味を尋ねても、フランキーはただ言葉を濁すだけだった。

タイトルマッチの後も勝ち続けてモ・クシュラがマギーの代名詞ともなり出した頃、フランキーは反則を使う危険な相手として避けてきたWBA女子ウェルター級チャンピオン、『青い熊』ビリーとの試合を受けることを決める。この100万ドルものビッグ・マッチはマギーが優位に試合を運んだが、ラウンド終了後にビリーが放った反則パンチからコーナーにあった椅子に首を打ちつけ骨折し、全身不随となる。

フランキーはやり場のない怒りと自己嫌悪に苛まれ続け、完治の見込みがないマギーは家族に見放された事から人生に絶望し始める。やがてマギーはフランキーに安楽死の幇助を懇願するが断られ自分で舌を噛み切り自殺を図ろうとする。フランキーは苦しみ続ける実娘のようなマギーへの同情と、宗教的なタブーとのはざまで苦悩したものの、最後はガウンに綴られた「モ・クシュラ」に込めた気持ちを伝えると、人工呼吸器を止めマギーにアドレナリンを過剰投与し、姿を消した。
キャスト

フランキー・ダン:
クリント・イーストウッド - 老トレーナーでジムの経営者。「止血の名人」ともいわれるカットマン(傷の手当てを請け負う専門職)でもある。

マギー・フィッツジェラルド: ヒラリー・スワンク - 女性ボクサー

エディ・デュプリス(“スクラップ・アイアン”): モーガン・フリーマン - ダンのジムの管理人。ダンの親友でもある。

デンジャー・バーチ: ジェイ・バルチェル - ダンのジムに所属するボクサー

ビッグ・ウィリー: マイク・コルター - ダンのジムに所属するボクサー

青い熊ビリー: ルシア・ライカ - チャンピオンの女性ボクサー

ホーヴァク: ブリアン・F・オバーン(英語版) - 神父

シャウレル・ベリー: アンソニー・マッキー - ダンのジムに所属するボクサー

アーリーン・フィッツジェラルド: マーゴ・マーティンデイル - マギーの母

マーデル・フィッツジェラルド: リキ・リンドホーム - マギーの妹

オマー: マイケル・ペーニャ - シャウレルの親友のボクサー

ビリーのマネージャー: ベニート・マルティネス

ミッキー・マック: ブルース・マックヴィッティ

日本語吹替

役名俳優日本語吹替
ソフト版
テレビ東京
フランキー・ダンクリント・イーストウッド樋浦勉瑳川哲朗
マギー・フィッツジェラルドヒラリー・スワンク本田貴子朴?美
エディ・“スクラップ・アイアン”・デュプリスモーガン・フリーマン坂口芳貞
デンジャージェイ・バルチェル真殿光昭大須賀純


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