なお、宇宙世紀ののちの時代であるリギルド・センチュリーを舞台とする『ガンダム Gのレコンギスタ』に登場する巡洋艦メガファウナは、輝くフィンを展開してミノフスキー・フライトによる飛行をおこなう。また、主役MSであるG-セルフにもミノフスキー・フライトが備わっていることが、劇場版『Gのレコンギスタ I 行け!コア・ファイター』劇中の台詞で言及されている。 『機動戦士Vガンダム』の後半主役機であるV2ガンダムに搭載されている、ミノフスキー物理学系推進機[91]。「ミノフスキー・ドライブ」という単語自体の初出は、小説『ガイア・ギア』に登場するモビルスーツの後継的人型機動兵器マン・マシーンの機体設定である[注 29]。カトキハジメによれば、V2ガンダムはこの力強い語感を好んでオマージュとしてデザインしたとのこと[94]。 それまでのミノフスキー・クラフトやミノフスキー・フライトなどと異なり、ユニットの内部に「ミノフスキー・フォース・フィールド」と呼ばれる力場を発生し、そこに生成される反発力を利用する[95]。左右2基のユニットから発生するフィールドが、その中間で強力な推進力を発生させる[96]。原理的には、稼働に支障がなければ亜光速までの加速が可能とされ、スペック上では最大20Gでの機動が可能といわれる[95]。大気圏内外でのメイン・スラスターのほか[97]、姿勢制御用の[98]アポジモーターや慣性緩和装置の役割も果たす[97]。 ヴィクトリータイプの強化装備の開発途上で、ヴェスバーの可変速粒子の調整技術と、ミノフスキー・フライトのフィールド形成技術が融合して基本原理が完成する[95]。しかし、ヴィクトリータイプのキャパシティをはるかに上回るものであるため、ミノフスキー・ドライブ・ユニットの搭載を前提としたV2ガンダムが開発される[95]。同ユニットを搭載したV2ガンダムは、当時において史上最速のMSとされる[99]。 副次的な作用として、「光の翼」と呼ばれる[100]翼状のビームが放出される[95]。これは、急激な移動や機動をともなう際に封じ込めきれずに放出される高エネルギー状のミノフスキー粒子であり、意図的に出現させることは難しいとされるが[88]、ビーム・サーベルとほぼ同様の能力をもち[95]、意図的に形成させた場合の[100]最大稼働時は1キロメートルにおよぶビーム刃を形成する[95]。ミノフスキー・ドライブそのものはビーム・サーベルやビーム・シールドと根本的に異なるものではあるが[100]、エネルギー・ゲインが桁違いに大きいこと以外の[96]特性は物理的にも同等である[100]。
ミノフスキー・ドライブ