チャーリーたちは強盗計画の夜に乗り出すが、スティーヴの隣人がパーティーをしているのを発見し、計画を中止する。ステラはスティーヴとの食事中に、うっかり父親の口癖を使ってしまい、自分の正体を明かしてしまう。彼女を守るためにやってきたチャーリーたちを、スティーヴは「まだ自分が優位に立っている」となじるが、密かに金塊をロサンゼルス国際空港から装甲車で運び、自家用機でメキシコシティに運ぶ計画を立てていた。スティーヴの電話を盗聴したナップスターはこのことを聞きつけ、チャーリーたちは空港に向かう途中で金塊を盗むため、市内の交通管制システムをハッキングして装甲車を強引に予定地点まで運び、そこで強盗を実行するという新しい計画を立てる。
輸送当日、スティーヴの屋敷から装甲車が3台出てくるが、ナップスターはどれが金塊を積んでいるかを見抜き、それに合わせて交通操作をする。スティーヴがヘリコプターで輸送を監視していることを知っている彼らは、車を目標地点まで運び、爆薬を爆発させて車がある部分を下の地下鉄のトンネルに落とすという陽動作戦を展開する。トラックを開けると、以前金塊が入っていた金庫とは別の金庫があり、ステラは苦労しつつもこれを破り、2,700万ドルになった金塊を車に積み込む。車は地下鉄からロサンゼルス川へ、そして市内を走り抜ける。バイクに乗ったスティーヴの子分に追われながら、ナップスターは交通を誘導する。ステラ、ハンサム・ロブ、レフト・イヤーはユニオン駅に向かい、チャーリーはヘリコプターでスティーヴを誘い出すことにする。スティーヴは、彼のヘリコプターのパイロットがチャーリーのミニクーパーを破壊して彼を殺そうとするが、彼はスティーヴのヘリコプターのテールローターを自分の車で破損させ、着陸させる。
スティーヴはフォード・ブロンコをカージャックし、チャーリーが車を貨車に積み込もうとするユニオン駅に向かう。スティーヴはレンチに賄賂を渡して中に入れてもらうが、そこにはチャーリーたちが待っていた。彼は銃を振り回し、金塊を返せと要求するが、マシュコフが武装した男たちを連れてやってきて、彼を武装解除させる。チャーリーは、警備を手伝う代わりに、マシュコフに金塊の一部とスティーヴを提供したのだと説明する。ステラは復讐のためにスティーヴの顔を殴る。マシュコフは彼を連行し、スティーヴを殺さず、イエベンを殺した罪で拷問するつもりであることをほのめかす。一行はニューオーリンズに向かう列車に乗り込み、ジョンの栄誉を讃える。ハンサム・ロブはアストンマーティン・ヴァンキッシュを購入し、美人警官に車を止められる。レフト・イヤーはアンダルシアに靴のコレクション用の部屋付きの豪邸を購入し、ナップスターは女性の服を吹き飛ばすことができる強力なステレオを購入するなど、全員がそれぞれの目的のために金の分け前を使う。一方、チャーリーは、残りの人生を一緒に過ごしたい人を見つけなさいというジョンのアドバイスを受け、ステラと一緒にヴェネチアに旅行するのだった。 ※括弧内は日本語吹替、またテレビ放送時はグロービジョン制作で別の声優で新録される予定だったが中止された[3]。 ニール・パービスとロバート・ウェイドは、1969年製作のイギリスの同名の映画のリメイクの草稿を書いたが、パラマウント社に拒否された[4]。その後、脚本家のドナ・パワーズとウェイン・パワーズにリメイク版の執筆が依頼された。二人は、オリジナル作品のトーンが「どんなものかを感じ取りたかったから」一度だけ鑑賞した[5]。2年の歳月と18回の草稿を経て[4]、F・ゲイリー・グレイ監督が「オリジナルに触発された」と評する脚本ができあがった[5]。グレイ、パワーズ、そして製作総指揮のジェームズ・ダイアーは、最も顕著な類似点として、窃盗団が使用する3台のミニクーパーと、金塊の窃盗を伴う表題作の強盗を挙げている[6][7]。 グレイは、『ブギーナイツ』(1997年)での演技を見て以来、マーク・ウォールバーグとの仕事に興味をもっており、本作の脚本を読んだグレイは、自ら「惚れ込んだ」ウォールバーグに連絡を取った[6]。グリーンも脚本に惹かれてこのプロジェクトに参加した[8]。シャーリーズ・セロンはグレイの第一候補で、ウォールバーグも彼女をステラ・ブリジャー役に推薦していた。彼女は役作りのために金庫破りの男の仕事にしばらく同行した[6][9]。グレイのキャスティング・ディレクター、シーラ・ジャフェは、ハンサム・ロブという逃走ドライバーの役にジェイソン・ステイサムを推薦し、グレイもその人選に賛成した[6]。エドワード・ノートンは、契約上の都合でスティーブ・フラゼッリ役を引き受けた[10]。ウォールバーグ、セロン、ステイサムは、プリプロダクションの期間中、ウィロー・スプリングス国際モータースポーツ公園で1ヶ月近く運転の特別講習を受けた[11]。 グレイと撮影監督のウォーリー・フィスターは、製作開始前に本作のビジュアル・スタイルを共同で開発した。車のコマーシャルや雑誌の写真、『フレンチ・コネクション』(1971年)、『RONIN』(1998年)、『ボーン・アイデンティティー』(2002年)の追跡シーンなどを参考にした[12]。
登場車種初代クーパーS
初代ミニ・クーパー・クーパーS[注釈 2]
ローバー・ミニ
アストンマーティン・DB7ヴァンテージ ヴォランテ
キャスト
チャーリー・クローカー - マーク・ウォールバーグ(森川智之)
ステラ・ブリジャー - シャーリーズ・セロン(岡寛恵)
スティーヴ・フレゼリ - エドワード・ノートン(平田広明)
ライル - セス・グリーン(村治学)
ハンサム・ロブ - ジェイソン・ステイサム(内田直哉)
レフト・イヤー - モス・デフ(志村知幸)
レンチ - フランキー・G(相沢正輝)
ジョン・ブリジャー - ドナルド・サザーランド(家弓家正)
イエヴェン - ボリス・クルトノグ(諸角憲一)
マシュコフ - オレク・クルパ(立川三貴)
スキニー・ピート - ガウティ(遠藤純一)
ライルの彼女 - ケリー・ブルック
ショーン・ファニング - 本人
スタッフ
脚本:ドナ・パワーズ、ウェイン・パワーズ
オリジナル脚本:トロイ・ケネディ・マーティン
編集:リチャード・フランシス=ブルース、クリストファー・ラウズ
撮影:ウォーリー・フィスター
美術:チャールズ・ウッド
音楽:ジョン・パウエル
製作総指揮:ティム・ビーヴァン、ジム・ダイヤー、エリック・フェルナー、ウェンディ・ジャフェット
衣裳:マーク・ブリッジズ
プロデューサー:ドナルド・デ・ライン
監督:F・ゲイリー・グレイ
製作/著作:デ・ライン・ピクチャーズ(パラマウント・ピクチャーズ 提供)
製作
企画
キャスティング
撮影
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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