ミドリシジミ
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ミドリシジミ
ミドリシジミ ♂ Neozephyrus japonicus
分類

:動物界 Animalia
:節足動物門 Arthropoda
:昆虫綱 Insecta
:チョウ目(鱗翅目) Lepidoptera
上科:アゲハチョウ上科 Papilionoidea
:シジミチョウ科 Lycaenidae
亜科:ミドリシジミ亜科 Theclinae
:ミドリシジミ族 Theclini
:ミドリシジミ属 Neozephyrus
:ミドリシジミ N. japonicus

学名
Neozephyrus japonicus
(Murray, 1875)
和名
ミドリシジミ
英名
The Green Hairstreak
亜種


N. j. japonicus

N. j. regina

詳細は本文の分類を参照

ミドリシジミ(緑小灰蝶、学名:Neozephyrus japonicus)は、シジミチョウ科に属するチョウの一
特徴

成虫の前翅長は2 cm前後。雄成虫のは、表面全体が金属的な光沢をもった鮮やかな金緑色の鱗粉で覆われ、その周囲は黒い色で縁取られる[1][2]。一方、雌の翅には遺伝的多型があることが知られ、表面全体がこげ茶色で斑がない[1]O型、橙色の小さな斑点がある[1]A型、紫色の帯(青色の斑[1])のあるB型、それらの両方がある[1]AB型である[注釈 1]。雌雄とも、翅の裏面は薄い茶色で、細い白い帯がある[1][2]

成虫は、年1回だけ6月-8月初旬に発生する[3][注釈 2][4]。雄は樹頂でテリトリーを張り、域内に入ってきた他者を追い払う。普段は食樹付近を飛び発生地から離れることはあまりないが、クリの花などに吸蜜に来ることもある。雌は雄と比べると不活発で、日中はクリの花やクワの果実などで吸汁を行う[4]

幼虫カバノキ科ハンノキ、ヤマハンノキ、ミヤマハンノキなどを食草とする[4][3]はハンノキの幹や枝に産み付けられ、そのまま越冬する[3]。翌春4月初旬-5月中旬ごろに[4]孵化した幼虫は、新芽の中に入り込んで若葉を食べ、大きくなると葉を巻いて中に隠れる。葉が硬くなる前の5月中旬-6月中旬[4]の時期にはになる。幼虫の飼育は比較的容易である。

ハンノキは湿地に生える木で、などによく植えられた。そのため、かつては水田地帯でミドリシジミが多く見られた。
分布

ロシア極東地域、中国(東北部)、朝鮮半島日本に分布する[3]

日本では主要四島に分布するが、山口県西部・紀伊半島にはいない。九州では九重高原など内陸に限定される[4]。湿地のハンノキ林に多くが生息している[3]渓流沿いや林道脇のヤマハンノキが生育する山地にも生育している[4]1991年(平成3年)11月14日に埼玉県の「県の蝶」に指定されている[5][6]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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