(マンハッタンの)数字のストリートについては僕は丁目と訳してきた。たとえば、フォーティー・セカンド・ストリートを42丁目と訳せるのが嬉しいのだ。ストリートに対応する『丁目』というのがあるのは素晴らしいことだと思う。(中略)ニューヨークを舞台にした小説を読んでいて、57番ストリートとか、42番ストリートと訳してあるのをみると、とたんにページを閉じてしまいたくなる[17]。
フィフス・アヴェニューは、僕は5番街と書く。パーク・アヴェニューはパーク・アヴェニューで、パーク街と書くことはない。パーク街ではなんだかみすぼらしい感じがする。マディスン・アヴェニューは、マディスン街と書くこともある。
マンハッタン島内で一番大きな数字の通りは、ストリートは220丁目(マーブル・ヒル(英語版)まで含めたマンハッタン区では228丁目)でアベニューは13番街である[注釈 2]。当初の1811年委員会計画では115丁目までの予定だったが[18]、後にマンハッタンの北端の220丁目まで格子状道路は拡張された。東から西へ、または南から北へ進むにつれて数字は増えていく。
これらのアベニューの道幅は100フィート (30 m)で、クロスタウン・ストリートの道幅は通常60フィート (18 m)だが、そのうち15は100フィート (30 m)の道幅で作られている。両方向通行の34丁目、42丁目、57丁目や125丁目などがそうで、これらの通りはショップが充実している[19]。クロスタウン・ストリート間のブロックの幅は約200フィート (60 m)で、アベニュー間のブロックの幅は約は800フィート (240 m)である。
マンハッタンの大部分の通りは厳密な格子状に計画的に作られた結果、マンハッタンヘンジ(ストーンヘンジの派生語)と呼ばれる現象を年に二回見ることができる。これは、その東西の通りは真の東西方向から約28.9°傾いているため、夏至を挟んで約20日前後の日は太陽が東西の通りのちょうど中心に沿った地平線に沈むという現象である。マンハッタンヘンジが起きる日没時には、ビルの間をまっすぐ太陽の光が伸びてくるのを目にすることができる。
ネイバーフッド「マンハッタンの近隣住区の一覧」も参照
マンハッタンはその特徴などから、さらに細かく特定のエリア(ネイバーフッド)を指して以下のような名称(愛称)が付けられている。地区毎の特徴はリンク先項目およびマンハッタンの地区名の一覧を参照のこと。
フィナンシャル・ディストリクト
シヴィック・センター
サウス・ストリート・シーポート
トライベッカ
チャイナ・タウン
リトル・イタリー
ソーホー
ロウアー・イースト・サイド
グリニッジ・ヴィレッジ
イースト・ヴィレッジ
ミートパッキング・ディストリクト(英語版)
14丁目の西端付近一帯をいう。かつてはガンゼヴォート・マーケットとして知られていたが、20世紀前半に精肉業種の工場などが多く立地したことからこの地域呼称が付けられた。1990年代後半から高級化が進み、有名ブランド店やレストランなど注目が集まるような出店があったことからエリアとしての認識が高まった。
チェルシー
グラマシー
フラットアイアン・ディストリクト(英語版)
マディソン・スクエア・パークの南の一帯をいう。ハイテク産業が多く集まっていたことから、シリコン・バレーをもじったシリコン・アレーがこの地から広まった。
ノマド(英語版)
マディソン・スクエア・パークの北の一帯 (NOrth of MADison Square Park) をいう。一時は廃れていたが、近年ブティックやレストラン街として再び活性化してきている。
キップス・ベイ