1960年3月21日に起きたシャープビル虐殺事件、69人が死亡し180人以上が負傷する事件が起こるが、抗議活動を抑えるため、3月30日に南アフリカ政府は非常事態宣言を行い、今まで非暴力路線を貫いていたアフリカ民族会議(ANC)を非合法化する。マンデラが、軍事組織『ウムコントウェシスウェ』を組織したが、人命を極力失わないような工場・発電所爆破を作戦の中心にすえていたといわれている。1962年8月5日、マンデラは逮捕される。別件で5年の懲役の判決とは別に、武装グループ組織の件の反逆罪が問われ、パーシー・ユタール検事より死刑が求刑されたが、1964年6月12日、終身刑の判決が確定する。ネルソン・マンデラやウォルター・シスルは、ロベン刑務所に収監される。その4年ぐらい後から、この映画の設定は始まる。なお、ANC の逮捕されていない幹部は亡命し、ザンビアのルサカに本部を置き、南アフリカ国内での軍事作戦の指揮を執る。
パス法により逮捕しようとする警官が黒人に暴力を振るうシーンが出てくる。南アフリカ国軍や警察による黒人への銃撃シーンは出てこず、テレビに出てくるソウェト蜂起の報道があるのみである。実際、南アフリカ国内およびレソトなどの周辺諸国で、南アフリカ国軍の作戦行動で、ANC活動家が殺害され、その周囲にいた民間人が犠牲となっていることが起こっている。映画『遠い夜明け』の最後の回想シーンに出てくるような、子どもが自動小銃で殺されるような事例が、報告されている。その一方で、アフリカ民族会議の軍事組織『ウムコントウェシスウェ』(Umkhonto we Sizwe)によるチャーチストリート爆弾事件(Church Street bombing)の爆破の瞬間のシーンが、この映画に登場する。19人が死に、200人が負傷し、死傷者の中に少なからず民間人がいたという事件である。
なお、主人公であり、原作者でもあるジェイムズ・グレゴリーは、1994年5月10日のネルソン・マンデラ大統領就任式に招待されている。グレゴリーは、2003年に亡くなっている。 役名俳優日本語吹替
キャスト
ジェイムズ・グレゴリージョセフ・ファインズ山本健翔
グロリア・グレゴリーダイアン・クルーガー佐古真弓
ネルソン・マンデラデニス・ヘイスバート福田信昭
ピーター・ジョーダン少佐パトリック・リスター村松康雄
ウィニー・マンデラフェイス・ンドクワナ林りんこ
ウォルター・シスルレズリー・モンゲジ
ジミー・クルーガー法務大臣ノーマン・アステイ
参考文献^ “Goodbye Bafana (2007) - Box office / business
外部リンク
公式ウェブサイト(日本語)
⇒Goodbye Bafana - Official Site(英語)
Color of Freedom, The - TCM Movie Database(英語)
Goodbye Bafana - Rotten Tomatoes(英語)
マンデラの名もなき看守 - allcinema
⇒マンデラの名もなき看守 - KINENOTE
Goodbye Bafana - オールムービー(英語)
Goodbye Bafana - IMDb(英語)
表
話
編
歴
ビレ・アウグスト監督作品
1980年代
子供たちの城 (1983)
ツイスト&シャウト (1984)
ペレ (1987)
1990年代
愛の風景 (1992)