一般に五葉松と呼ばれる仲間であり針葉は5葉、葉の付け根の鞘は落ちやすいのが特徴。葉内の維管束は一本であるから単維管束亜属とも呼ばれる。一般にその材は白く柔らかく英語ではWhite Pine(白いマツ)やSoft Pine(軟らかいマツ)類と呼ばれることもある。一般に2葉、3葉のマツ類より耐陰性は高いとされ、種子の散布も風だけでなく動物によって行うものもある。成長も2葉、3葉のものに比べると遅い。
Strobi 節
ヤクタネゴヨウ P. amamiana
日本原産。屋久島と種子島に分布する五葉松で、和名の屋久種子五葉はここからきている。ただし下記のタカネゴヨウ(カザンマツ)の変種とも扱われることもある。絶滅危惧種。種小名は奄美という地名に由来し、和名も「別名アマミゴヨウ」と呼ばれることもある。
タカネゴヨウ P. armandii
中国南部、山西省からインドシナ半島付け根の山岳地帯と台湾に分布。樹高35m直径1mに達する大型種で、種子は食用。中国名は華山松、華山とは陝西省にある険しい岩山である。
P. ayacahuite
和名未定の種。メキシコ南部から中米西部の海抜2200-3500 mに分布。樹高40mを超えることもある大型種でアフリカなどでも栽培される。
P. bhutanica
和名未定の種。ヒマラヤ東部地域、ブータンから中国南西部にかけて分布する五葉松。樹高は25m程度の中型種、針葉は長めで30cm近くまで成長する。
P. chiapensis
和名未定の種。メキシコに分布。個体数が減少している。
P. dabeshanensis
和名未定の種。中国中部、湖北省と安徽省の境にそびえる険しい岩山である大別山