球果植物(針葉樹類)とグネツム類では、大きく形態が異なる。 マツ綱では、受精卵の最初の数回の遊離核分裂
多胚形成
雌性胞子嚢穂「球果」も参照
マツ綱の雌性胞子嚢穂(大胞子嚢穂)の形態は多様化しており[26]、マツ目やヒノキ科、コウヤマキ科、ナンヨウスギ科など(針葉樹類)では苞鱗種鱗複合体を持つ雌性胞子嚢穂(雌性球果)を形成するのに対し[27]、ヒノキ目のマキ科やイチイ科、グネツム類では苞の葉腋に胚珠と小苞からなる枝を形成する[28]。
グネツム類では胚珠の珠皮が周りの小苞より長く胚珠から伸びだし、珠孔管を形成するという形質を共有する[28][29]。針葉樹類の雌性球果やグネツム類の雌性胞子嚢穂は化石裸子植物であるボルチア類の持つ雌性胞子嚢穂が変化して形成されたものであると考えられている[26]。 Yang et al. (2022) に基づくマツ綱の連までの下位分類を示す。 各クレードの分類階級は用いる分類体系によって様々である。例えば、グネツム類は3科を合わせて1つの目とされることも[9]、逆にマツ綱から独立させ1つの綱[34]や門[35]とされることも多かった。また、長谷部 (2020) では、ヒノキ目はナンヨウスギ目も含む(ヒノキ類を指す)分類群として扱われている[5]。
受精(かふんかんじゅせい、siphonogamy)を行う[30][31]。これは被子植物とは独立に獲得されたと考えられている[30]。グネツム類のグネツム属とマオウ属 Ephedra、マツ類、ヒノキ類では1つの雄性配偶体は卵と癒合して胚を形成するが、もう1つは胚溝細胞と融合するもののそのまま数回分裂して消失する[30][32]。そのため、被子植物の重複受精とは異なり、栄養組織は形成されない[33]。
下位分類
マツ綱 Pinopsida
グネツム亜綱[36] Gnetidae Pax