マッドマックス:フュリオサ
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キャラクター創造 - ジョージ・ミラー、バイロン・ケネディ(英語版)

製作 - ジョージ・ミラー、ダグ・ミッチェル

撮影 - サイモン・ダガン、エリオット・ナップマン[11]

編集 - マーガレット・シクセル

音楽 - ジャンキーXL(トム・ホルケンボルフ(英語版))

美術 - コリン・ギブソン(英語版)[11]

衣装 ? ジェニー・ビーヴァン[11]

視覚効果 - アンドリュー・ジャクソン[11]

製作

2010年7月2日時点では、監督のジョージ・ミラーは『Mad Max: Fury Road(マッドマックス 怒りのデス・ロード)』の次の作品を『Mad Max: Furiosa(マッドマックス:フュリオサ)』のタイトルとし、2本を立て続けに撮影して公開する思惑があるとされていた[12]

2011年11月25日には『怒りのデス・ロード』のプロデューサーであるダグ・ミッチェルが、続編の脚本が執筆されたと述べていた。さらに、ダグ・ミッチェルは続編の3つ目の脚本がほぼ完成しており、トム・ハーディ版の『マッドマックス』の続編はそれ自体で3部作になると主張。2015年5月15日にジェフ・ゴールドスミスとのポッドキャストのインタビューで、ジョージ・ミラー監督が『怒りのデス・ロード』の続編でシリーズの次回作のタイトルは『Mad Max: The Wasteland』であり、フュリオサを中心にした『Mad Max: Furiosa』とは別の物語であると述べた。

2020年3月、共同脚本のニコ・ラスリー、編集のマーガレット・シクセル、音楽のトム・ホルケンボルフ、衣装デザインのジェニー・ビーヴァンを始め、『怒りのデス・ロード』でオスカーに輝いた多くのスタッフが続投していると報じられた[13]

なお、ミラーは「『?フュリオサ』の物語は、おそらく『マッドマックス/サンダードーム』の後の出来事だが、このシリーズに厳密な年表はない」とローリング・ストーン誌で明かした。2023年11月30日にアメリカで公開された予告編では、本作の舞台は世界の崩壊から45年後だとされている[14]
配役

ミラーは新型コロナのパンデミック期間中に、Skypeを通じたオーディションで、アニャ・テイラー=ジョイ、クリス・ヘムズワース、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世をキャスティングした[15][13]。しかし2021年12月にマティーン2世は「スケジュールの都合」を理由に自ら降板し、彼の代わりにトム・パークが出演すると発表された[16]

エドガー・ライト監督が撮ったホラー映画『ラストナイト・イン・ソーホー』を観てアニャが気に入ったミラーは、シドニー・ルメットの映画『ネットワーク』 の一場面をカメラに向かって演技させるというオーディションで、彼女のキャスティングを決めた。ミラーはエンパイア誌の中で以下のように語っている。「アニャのことは前から知っていたが、『ラストナイト・イン・ソーホー』を鑑賞するまでは、映画の中の彼女を見たことがなかった。“へぇ、面白い女優だな”と思ったよ。それでライト監督にフュリオサ役の女優を探していると話したら、“アニャはとても素晴らしい人だよ、是非一緒に仕事をするべきだ”と強く薦められたんだ」[17]。アニャは、『ザ・メニュー』で共演歴があったニコラス・ホルト(『怒りのデス・ロード』に出演していた)にヒントやアドバイスを受け、「私たちはとても仲が良かったの。彼は信じられないほど私をサポートしてくれたわ」と語っている[18]

2021年、ミラーはZoomを通じた会話で、ほぼ即決でアリーラ・ブラウン(英語版)を少女時代のフュリオサ役に決めた。アリーラとは『アラビアンナイト 三千年の願い』で共に仕事をしていたのだ。『アラビアンナイト?』の撮影現場で、柔軟体操の股割りをしている退屈そうなアリーラを見た時、「やぁ凄いね、若い頃のフュリオサを連想させるよ」と話しかけていたという[19]
撮影

2021年6月、撮影に備えてオーストラリア連邦のニューサウスウェールズ州から1億7,500万オーストラリア・ドル(1億3,500万USドル)の撮影奨励金が与えられた。ミラーは「連邦政府と州政府の支援のおかげで映画にゴーサインが出て、オーストラリアで撮影される」と声明を出した[20]。主な撮影は 2022年6月1日にオーストラリアで始まった。『怒りのデス・ロード』でオスカーを受賞した衣装デザインのジェニー・ビーヴァンは「アニャはシャーリーズ・セロンのように、頭を剃りたいと言っているの。だけどジョージ(ミラー)は彼女にそうさせたくないのよ。だから今回のフィオリサが坊主頭になるかどうかは分からないわ」とバラエティ誌に語った[21]

映画公開は当初2023年6月23日を予定していたが、2024年5月24日に変更されている[22]

2022年10月28日、主演のアニャ=テイラー・ジョイが自身のInstagramで撮影終了を報告した[23][24]。同時に「この国のあちこちで私と一緒に暴れまわったクレイジーな人たちに感謝します。最も楽しく、才能のある人です。」と、共演者とスタッフたちに感謝の意を伝えた[25]。公開を控えた2024年5月12日、ニューヨーク・タイムズ誌のインタビューでアニャは、フュリオサという人物を擁護するのは孤独な経験に感じると語った。「あの映画を作っている時ほど孤独だったことはありません。あまり深くは言いたくないけど、簡単だと思っていたことは全て難しかった。」[26]

2024年3月、『怒りのデス・ロード』でイモータン・ジョーを演じ、2020年に他界したヒュー・キース・バーンの後任にラッキー・ヒュームが若きイモータンを演じることが明らかになった。当初ラッキーはリズデール・ペル役のみでキャスティングされており、ミラーはイモータンの影武者のキャラクターを登場させようと考えていた。しかし撮影中に、ラッキーは「亡くなったヒューの代わりに、誰かがこの偉大な人物を称え、引き継ぐ必要がある。俺だったらイモータンの声は演じられる。」とミラーにアピール。ミラーは「やりたいか?」と聞き返したという。「1つの大きなプロジェクトで2役を演じるのは確かに大変だ。でも私がイモータンを演じていなければ、フュリオサ役のアニャや、ジャック役のトムとの共演シーンはなかっただろうから、大きな喜びとスリルがあったよ。リズデールとしてクリス(ヘムズワース)と沢山の共演場面があるしね、それが大きな利点だ。みんなと一緒に仕事ができるのは、とても素敵なことだ。」と、ラッキーは苦労と喜びを語った[27][28]
評価

レビュー収集サイトRotten Tomatoesでは、280件の批評家レビューのうち 90%が肯定的で、平均評価は 7.9/10 となっている。同ウェブサイトの総意は次の通り。“前作に匹敵するわけではないにしても、より感情的な重みで『怒りのデス・ロード』を遡及的に豊かにする『マッドマックス:フュリオサ』は、ヴァルハラを目指す映画本編そのままにジョージ・ミラーの息詰まるレースが感じられる”[29]

CinemaScoreの観客投票では、A+からFの枠内で「B+」の平均グレードを与えたが[30]、加重平均を用いるMetacriticの評では、63人の批評家に基づいてこの映画に100点中79点のスコアを割り当て、全体的に好意的なレビューを示した[31]


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