アンデネスのある側に入り口が配され、インカ道ともつながっている[13]。この都市は山麓のウルバンバ川から見上げても見ることはできず、南以外の三方は断崖になっている[24]。そのため、都市が放棄されたあと、1911年にビンガムが発見するまでほとんど知られることがなく[10]、他のインカ都市と異なり、スペイン人による破壊や略奪を受けることなく、良好な状態で保存され続けた[4]。
自然的側面ワイナ・ピチュ側から見たマチュ・ピチュマチュ・ピチュに咲くラン科の花
歴史保護区は標高1,725mから6,271mまでの山々で[26]、その植生も多彩である。 マチュ・ピチュの保護区の気候は、ユンガス 標高2000mくらいまでは常緑樹の森林が広がり、ヨシ属、ヤナギ属、ハンノキ属、マホガニー属、セクロピア属、キナノキ属など多くの植物が見られ、マホガニーの仲間には危急種が含まれる[27]。 標高2000 m から3000m付近の森林はウェインマンニア属
気候帯
植物相
より標高の高い地域には雲霧林が見られ、グアドゥア属(英語版)、クスクェア属(英語版)といった竹の仲間が生えている[28]。3700mを超えると植生はまばらになるが、危急種を複数含むバラ亜科のポリレピス属(英語版)(Polylepis)が群生しているほか、マキ科、ウシノケグサ属なども見られる[28]。
動物相遺跡にとまるアンデスカラカラマチュ・ピチュのステノケルクス属(英語版)(トカゲの一種)
動物相も豊富で、哺乳類には絶滅危惧種や危急種が含まれている[29]。絶滅危惧種としてはアンデスネコが、危急種としてはメガネグマ、ジャガーネコのほか、アンデスジカの仲間であるペルーゲマルジカ(英語版)(Hippocamelus antisensis)、シカ科マザマ属のコビトマザマ(英語版)(Mazama chunyi)などが挙げられる。