この項目では、ポーランドの民族舞踊・舞曲について説明しています。
フランス製の艦対空ミサイルについては「マズルカ・ミサイル」をご覧ください。
『大戦隊ゴーグルファイブ』の登場人物については「大戦隊ゴーグルファイブ#暗黒科学帝国デスダーク」をご覧ください。
.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ポータル クラシック音楽
マズルカ(ポーランド語: mazurek, クラシックの曲名としては mazurka が古くより一般的に使われている)は、4分の3拍子を基本とする特徴的なリズムを持つ、ポロネーズと並んで有名なポーランドの民族舞踊、舞曲およびその形式[1]。
概要マズルカ; 1845
16世紀に国内のポーランド貴族(シュラフタ)の間で流行し、17世紀には近隣のヨーロッパ諸国に、19世紀にはイギリスやアメリカにも普及していった[1]。元々はポーランド民謡の歌がつき、バグパイプの伴奏のうえで踊ったりもした[1]。ポーランドのロマン派の作曲家であるショパンは諸地方の舞曲の要素を統合し、マズルカを芸術作品として昇華させた。19世紀にはマズルカのリズムを持ったポルカ「ポルカ・マズルカ」も誕生した。また、現在のポーランド国歌は『ドンブロフスキのマズルカ』で、勇壮なマズルである。
マズルカには幾つかの種類があるが、いずれも3拍子で第2拍もしくは第3拍にアクセントが置かれる[1]。最も基本的な踊りである「マズル(Mazur)」は、速い踊りで多種多様なリズムが用いられる[1]。「クヤヴィヤック(Kujawiak)[注釈 1]」は抒情的でゆっくりとしたテンポの踊りで、「オベレク(Oberek)」は非常に急速な踊りで、アクセントやリズムもより豊かになっている[2]。このように地方により多様な名称のものがあり、これらは伝統的には別種の舞曲として認識されるが、ショパンはそれらを曲の中で並置させて1曲のマズルカとしてまとめている。同じ3拍子の舞曲としてワルツがあるが、これとは違い、振付はより野性的で即興的要素も強い[1]。 マズルカのポーランド語での名称は「マズレック」(mazurek)であり、「マズルカ」(mazurka)はその対格形もしくは生格形である。ポーランド語では「マズルカを踊る」などと言う場合には "ta?czy? mazurka"(eは欠落)というように対格形が要求される。主格よりもこの格で用いられることが多いゆえか、「元のかたち」が "mazurka" であると認識されたために広く「マズルカ」として定着したものと思われる。 また、ポーランドにおいてはダンスが「マズル」、その舞曲が「マズレック」として区別されているようである。 ロシア、フランスなどの作曲家がマズルカを書いた。その多くはショパンの影響を受けたピアノ曲である。 マズルカはバレエにしばしば組み込まれた。なかでもドリーブ『コッペリア』(舞台はポーランド)第1幕のマズルカは有名である。またチャイコフスキーも『白鳥の湖』や『眠れる森の美女』にマズルカを組み込んでいる。 他にも全日本吹奏楽コンクールにて、2013年課題曲Iとして三澤慶
名称
主なマズルカの作曲家
ポーランド
ユゼフ・クサヴェルィ・エルスネル - ショパンの師匠として有名。
カロル・クルピンスキ
マリア・シマノフスカ
スタニスワフ・モニューシュコ - オペラ「ハルカ」、「幽霊屋敷」
フレデリック・ショパン - 50曲以上。マズルカ (ショパン) を参照
ヘンリク・ヴィエニャフスキ
ユリウシュ・ザレンプスキ
カロル・シマノフスキ
アレクサンデル・ザジツキ
アレクサンデル・タンスマン - タンスマンのピアノ作品一覧を参照
ポーランド以外
フランツ・リスト
アントニン・ドヴォルザーク - ピアノ曲『6つのマズルカ』
ミリイ・バラキレフ - ピアノ用に7曲のマズルカを書く。バラキレフはショパンの影響を強く受けていた。
アレクサンドル・ボロディン - 『小組曲』のうち2曲がマズルカ
アレクサンドル・スクリャービン - 習作含めて多数のマズルカを書いたことで知られる
クロード・ドビュッシー
モーリス・ラヴェル - 初期のピアノ曲集『パレード』所収
マヌエル・ポンセ - 現存20曲、失われたものもあるとされる
アラム・ハチャトゥリアン - 『仮面舞踏会』のマズルカが有名
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 「クヤヴィアク」との表記もあり[1]。
出典^ a b c d e f g 湯浅 2020, pp. 48.
^ 湯浅 2020, pp. 48?49.
参考文献
湯浅玲子「ショパンのポロネーズ、マズルカとは。」『ショパン』第37巻第8号、株式会社ハンナ、2020年8月、46-49頁。
関連項目
アンナ・カレーニナ - レフ・トルストイの小説。人妻アンナが青年将校ウロンスキーと不倫を始めるきっかけとなったダンス。
外部リンク
⇒ショパンのマズルカ 演奏のために