テヘラン方面(西)、ヤズド方面(南西)、サラフス(東、トルクメニスタン国境)方面の3つの主要路線がマシュハドに接続している。サラフス経由でウズベキスタンやカザフスタンに向かう貨物列車もマシュハドから出ているが、軌間の違いにより貨物の乗せ変えが必要である。ヤズド方面の路線は、アフガニスタンのヘラートに向けて延伸路線を建設中である。またイラン北部のゴルガーンなどに向けた路線も計画中である。路線は全てイラン・イスラーム共和国鉄道が所有している[5]。ただし、旅客路線はラジャー旅客鉄道が運用している[6]。 2006年時点で、マシュハドの人口は243万人近くに達しており、イラン国内で2番目に人口の多い都市であった。イランの首都テヘランには遠く及ばないものの、イラン第3の都市のエスファハーンに約80万人の差を付けていた[7]。 住民は主にペルシア人であり、他に毎年2000万人近い巡礼者が訪れる。 マシュハドは長らく宗教教育の中心地として機能してきた。また、世俗的にも芸術・科学の中心地であった。ペルシア語詩人の巨人フェルドウスィーの名を冠した大規模なマシュハド・フェルドゥスィー大学
人口
文化トゥースのレリーフ。名高いペルシア神話の場面を描く。
マシュハドは、6世紀以上の歴史を持ち、中東でも特に古い図書館の一つに数えられる、アースターネイェ・クドゥス・ラザヴィー中央図書館の所在地でもある。ここには約600万の歴史的文書が所蔵され、またアースターネ・クドゥス・ラザヴィー複合施設内のアースターネイェ・クドゥス・ラザヴィー博物館には、様々な時代の7万を超える手稿が収められている。
1569年に梅毒に関する最も初期の論文を著したイマードゥッディーン・マスウード・シーラーズィーは、マシュハドの病院の医者であり、同書はヨーロッパ医学に影響を与えた。
マシュハド近郊のカーシュマル絨毯は、この地域の伝統的ペルシア絨毯である。
高等教育機関
マシュハド・フェルドゥスィー大学
マシュハド医科大学
イスラーム自由大学マシュハド
ホラーサーン応用科学大学
イマーム・レザー大学
サドジャード大学
姉妹都市
スペイン サンティアゴ・デ・コンポステーラ
パキスタン ラホール
イタリア ヴェローナ
アメリカ合衆国 シアトル
クロアチア プーラ
大韓民国 釜山
名所・観光地ナーディル・シャー廟。マシュハドにおける主要観光地の一つである。
聖都マシュハドには毎年1200万人以上の観光客と、シーア派のムスリムが巡礼に訪れ、その多くは8代イマーム・リダー廟を訪れる。リダー廟は中世以来の参詣地であり、有名な世界旅行家のアブー・アブドゥッラー・ムハンマド・イブン・バットゥータも、マシュハドを訪れた。
近傍の大公園や、トゥースやニーシャプールの歴史に名を残した人々の墓廟を別とすれば、マシュハドのナーディル・シャー廟、クーフ・サンギー公園は、とりわけ注目を集める観光地である。
郊外に目を転ずれば、イマーム・リダーの弟子たちの廟がある。テヘラン道沿いのハージェ・ムラート廟があり、街の北約6 kmにはサファヴィー朝の書家レザー・アッバースィーによる銘が有名な、ハージェ・ラビー廟があり、ニーシャープール道の沿線では約20 kmの地にハージェ・アーバーサルト廟がある。また、マシュハドから24 km離れたトゥースの地に大詩人フェルドウスィー廟もある。
さらに、トルガーベ、トログ、アフラーマード、ゾシュク、シャーディズなどの夏の行楽地が、比較的近くにある。
サファヴィー朝期の建築として有名なシャー公衆浴場(1648年竣工)は、近年修復され、博物館に転用する予定である。 マシュハドでの大事件として1994年6月20日のイマーム・リダー廟の爆破が挙げられる。この事件では26人が死亡、さらに多くが負傷した。この爆破ではメフディ・ナフヴィーらイラクに本拠を置く反体制派モジャーヘディーネ・ハルク(MKO)による犯行とされ、犯行声明が出された。
イマーム・リダー寺院
プロマ・ショッピングセンター
サフランの店(マシュハドの主要産業の一つ)
工芸品店
フェルドウスィー廟
フェルドウスィー廟
ハルニイェ・ドーム
アルメニア正教会のマシュトツ教会
博物館
マシュハド近郊
ホマ・ホテル
マシュハド郊外
マシュハド出身の有名人
メフディー・アフヴァーン・サーレス(ペルシア語版、英語版):ペルシア詩人
アリー・シャリーアティー(ペルシア語版、英語版):学者・シーア派指導者
アフマド・アフマディー(ペルシア語版、英語版):名高い処刑人
コダダド・アジジ:サッカー選手
ペスィヤーン大佐(ペルシア語版、英語版):ホラーサーン知事、レザー・シャーに対する叛乱指導者
エマード・ホラーサーニー(ペルシア語版):ペルシア詩人
モハンマド・バーゲル・ガーリーバーフ:現在のテヘラン市長
モハンマド・タギー・バハール(ペルシア語版、英語版):著名な民族主義政治家・学者
モハンマドレザー・シャジャリヤーン:著名な伝統音楽家
マヌーチェフル・エグバール(ペルシア語版、英語版):イランの首相
レザー・キヤーニヤーン(ペルシア語版、英語版):映画俳優、イランの映画・舞台芸術に新境地を開拓
アーヤトッラー・アリー・ハーメネイー:イラン・イスラーム共和国最高指導者
大アーヤトッラー・アリー・アッ=スィースターニー:イラクのシーア派指導者
フワージャ・ナースィル・トゥースィー:著名なシーア派学者
アブルカースィム・フィルダウスィー:イラン叙事詩人
レザー・アッタラーン(ペルシア語版、英語版):著名なコメディー脚本作家
モハンマド・アリーディーンモハンマディー:テレビの英語キャスター。ネイティヴ並みの発音を得るための留学をしなかった。
レザ・グーチャンネジャード:サッカー選手
事件